『なんぞころびやおき 天球旅情篇』(46) | 『さいはひよいち』日本古来の人生観 常の理三つ子の魂 島根半島は勾玉宝船 山陰(島根鳥取)はたまをろち瑤大蛇 あれかし山の峠杣一日・著

『さいはひよいち』日本古来の人生観 常の理三つ子の魂 島根半島は勾玉宝船 山陰(島根鳥取)はたまをろち瑤大蛇 あれかし山の峠杣一日・著

島根県松江市東出雲町、あれかし山の峠杣一日です。
島根半島(島根島)は勾玉宝船、山陰(東方鳥取瑠璃光藥師少彦名神、西方島根極樂阿弥陀大国主神)は瑤大蛇(たまをろち)。常の理(とはのことわり)あれかし大明神鎮まる意宇の古都から常の親子(085)の物語を書いてゐます。


『なんぞころびやおき 天球旅情篇』

(46)

峠杣一日・著

さあ大変だ。

梟鏡兄弟(けうきゃうきゃうだい)の頑闇念々(がんあんねんねん)に呑(の)み込まれ、梟焰砲(けうえんはう)と化した焰星(ほのほぼし・火星)。

やや、その眼前(がんぜん)に颯爽(さっさう)と躍(をど)り出た黒い飛行体。

その正体や何者ぞ。

〽️
黒駒(くろこま)の
天馬(てんば)に乗って やって来る

常(とは・永久)の申し子(まうしご)
竃火平霊太子(へひへひたいし)

常の理(とはのことわり) 現し世(うつしよ)を
導(みちび)く 僕等の 魂ぞ

やあ、聞こえて来ましたこの歌は。

筑前国(ちくぜんのくに)の、竃火平霊太子(へひへひたいし・竃門太子かまどたいし)の登場だ。

鎧武者(よろひむしゃ)の恰好(かっかう)で、愛馬(あいば)の黒駒月天馬(ぐわってんば)に跨(また)がってゐる。

新年会で沖柱博士(ちゅうちゅうはかせ)から贈(おく)られた、あの甲冑(かっちう)である。

おっと、竃火平霊太子が両手で掲(かか)げたるは金色眩(こんじきまぶ)しい紙垂(しで)を束(たば)ねた大麻(おほぬさ・大幣・祓串はらひぐし)。

黄金寿老人(わうごんじゅらうじん・心星大明神しんせいだいみゃうじん)と共にこの日の来る事を予見(よけん)してゐた竃火平霊太子が、あの日沖柱博士に依頼(いらい)して帰ったものこそ、この大麻(おほぬさ)だったのだ。

「間に合ふたか!
然(さ)れば行(ゆ)くぞっ!!」

博士の出来立て秋の新作を捧(ささ)げつつ、太子は常磐祝詞(とこいはののりと)を唱へるのであります。

果たして地球の、否(いな)、宇宙の命運(めいうん)や如何(いか)に。


【よいこのみんなの合言葉を唱へよう♪】

いちよあれかし、さいはひよいち。

まほらよいちそはか、南無あれかし大明神!

つづく。