『なんぞころびやおき 天球旅情篇』(25) | 『さいはひよいち』日本古来の人生観 常の理三つ子の魂 島根半島は勾玉宝船 山陰(島根鳥取)はたまをろち瑤大蛇 あれかし山の峠杣一日・著

『さいはひよいち』日本古来の人生観 常の理三つ子の魂 島根半島は勾玉宝船 山陰(島根鳥取)はたまをろち瑤大蛇 あれかし山の峠杣一日・著

島根県松江市東出雲町、あれかし山の峠杣一日です。
島根半島(島根島)は勾玉宝船、山陰(東方鳥取瑠璃光藥師少彦名神、西方島根極樂阿弥陀大国主神)は瑤大蛇(たまをろち)。常の理(とはのことわり)あれかし大明神鎮まる意宇の古都から常の親子(085)の物語を書いてゐます。


『なんぞころびやおき 天球旅情篇』

(25)

峠杣一日・著

あれ以来、お冥(おみゃう・兇冥きよみ)は行く方(ゆくかた)知れずである。

「もう、厭(や)ぞよ」

兇闇皇帝(きょうあんくわうてい)は何もかもに厭氣(いやけ)が差して、髑髏印(どくろじるし)の点滅器(スイッチ)を押した。

梟鏡教(けうきゃうけう)のアジト、大爆発。

水柱と黒烟(こくえん)の中から飛び立つ巨大な影は、全長おほよそ25里(100㎞)にも及ぶ藁人形(わらにんぎゃう)。

超邪悪魂(てうじゃあくだましひ)迸(ほとばし)る、兇闇の大変化(だいへんげ)だ。

その全身には無数の邪眼(じゃがん)のどす黒い渦巻(うづま)きを絡(まと)ってゐる。

藁人形の出現地点は、鳥取大砂丘(とっとりだいさきう)沖(おき)の海中であった。

両手(もろて)を拡げた俯(うつぶ)せ体勢のまま転進(てんしん)する藁人形、頭部を島根半島(しまねはんたう)の方角へと向けた。

頭頂が円形に開くと、どす黒くも眩(まぶ)しく皎々(かうかう)と光る。

「ふほう!
梟鏡灰燼(けうきゃうくわいじーん)!!」

「梟鏡梟鏡梟鏡梟鏡梟鏡梟鏡!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!………
灰燼灰燼灰燼灰燼灰燼灰燼!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!………」

兇闇に続いて、邪眼の渦から念仏三昧(ねんぶつざんまい)のやうな声が響いた。

すは、梟鏡灰燼砲(けうきゃうくわいじんはう)だ!


【よいこのみんなの合言葉を唱へよう♪】

いちよあれかし、さいはひよいち。

まほらよいちそはか、南無あれかし大明神!

つづく。