⑳
峠杣一日・著
経法印(きゃうほふいん)達に雨霰(あめあられ)、雲霞(うんか)の如(ごと)く押し寄せる喙誘導弾(くちばしミサイル)。
経法印の羽(はね)が円蓋防壁(ドームバリアー)に変化するも、喙誘導弾は底無しに降り荒(すさ)ぶ。
「ほっほー!」
雄叫(おたけ)びを上げた兇蔵(きょうざう)が、ほいと喙誘導弾のひとつに飛び乗った。
「へい!へい!
へい!へい!
ほーっ!」
波乗り喙誘導弾、黒烟(こくえん)立つ円蓋防壁の上に到(いた)る。
「ほーっ!
止(とど)めの梟鏡斬(けうきゃうぎ)りぢゃ!
長(とこ)しへに死ぬれい!」
大大大!大上段(だいじゃうだん)に振り被(かぶ)った兇蔵。
「ほおおっ!
かっこ好(い)い!
儂(わし)っ!
かっこ好いいいいいいいいいーっ!!」
恍惚(くわうこつ)にぶるぶると打ち震(ふる)へ乍(なが)ら、円蓋防壁に斬り込む兇蔵。
?!………はて?!
爆撃範囲の外側に、見知った顔が並んでゐるぞ。
「よ、大将(たいしゃう)!
かっこ好い!」
「いいぞ、大山(おほ~やま)!」
「大統領(だいとうりゃう)!」
やいやいと兇蔵を囃(はや)し立てるのは、経法印、一日翁(いちにちをう)、豆鼕翁(とうとうをう)の三人だ?!
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【よいこのみんなの合言葉を唱へよう♪】
いちよあれかし、さいはひよいち。
まほらよいちそはか、南無あれかし大明神!
つづく。