『なんぞころびやおき 天球旅情篇』⑲ | 『さいはひよいち』日本古来の人生観 常の理三つ子の魂 島根半島は勾玉宝船 山陰(島根鳥取)はたまをろち瑤大蛇 あれかし山の峠杣一日・著

『さいはひよいち』日本古来の人生観 常の理三つ子の魂 島根半島は勾玉宝船 山陰(島根鳥取)はたまをろち瑤大蛇 あれかし山の峠杣一日・著

島根県松江市東出雲町、あれかし山の峠杣一日です。
島根半島(島根島)は勾玉宝船、山陰(東方鳥取瑠璃光藥師少彦名神、西方島根極樂阿弥陀大国主神)は瑤大蛇(たまをろち)。常の理(とはのことわり)あれかし大明神鎮まる意宇の古都から常の親子(085)の物語を書いてゐます。


『なんぞころびやおき 天球旅情篇』


峠杣一日・著

一日翁(いちにちをう)の雲を切断した、一陣(いちぢん)の風。

その正体は、紫色の梟(ふくろふ)。

お冥(おみゃう・兇冥きよみ)の前に降下(かうか)すると、人の姿に変はった。

「ほっ!
見たか!
かっこ好(い)いこの儂(わし)の登場っぷりを!」

やや何と、兇蔵(きょうざう)である。

邪悪原人(じゃあくげんじん)は、肉体を再生出来るらしいぞ。

「遅いぞ爺(ぢぢい)!
とっとと何とかしろ!」

「さう急(せ)くなお冥。
此奴等(こやつら)纏(まと)めて、我が刀の錆(さび)にしてくれるわ!」

正眼(せいがん)に構(かま)へた兇蔵、足許(あしもと)の影から無数の邪眼(じゃがん)が溢(あふ)れ出す。

「ほーっ!
長(とこ)しへに死ぬるが吉(よ)い!
梟鏡殺法(けうきゃうさっぱふ)!!」

どす黒い眼(め)!眼!眼!の渦巻(うづまき)が、経法印(きゃうほふいん)達を空間ごと呑(の)み込んだ。

「えい、幻術(げんじゅつ)か!
ならば!」

経法印の羽(はね)が、これまた無数の鉤爪(かぎづめ)となって放射された。

ぴちゃぴちゃぴちゃんと、邪眼が潰(つひ)えてゆく。

「むうっ!
遉(さすが)は白鷲天狗(しろわしてんぐ)の頭目(とうもく)。
ぢゃが、これで終(しま)ひぢゃ!
ぽーっ!!」

ああっ、くねくね全身くねくねって、兇蔵得意の投げ接吻(キッス)だ!

すると途端(とたん)に眼!眼!眼!が全て、喙誘導弾(くちばしミサイル)に変化した!

「消えよ!
死刑!
ぽほーっ!!」


【よいこのみんなの合言葉を唱へよう♪】

いちよあれかし、さいはひよいち。

まほらよいちそはか、南無あれかし大明神!

つづく。