『なんぞころびやおき 御魂ケ島篇』⑱ | 『さいはひよいち』日本古来の人生観 常の理三つ子の魂 島根半島は勾玉宝船 山陰(島根鳥取)はたまをろち瑤大蛇 あれかし山の峠杣一日・著

『さいはひよいち』日本古来の人生観 常の理三つ子の魂 島根半島は勾玉宝船 山陰(島根鳥取)はたまをろち瑤大蛇 あれかし山の峠杣一日・著

島根県松江市東出雲町、あれかし山の峠杣一日です。
島根半島(島根島)は勾玉宝船、山陰(東方鳥取瑠璃光藥師少彦名神、西方島根極樂阿弥陀大国主神)は瑤大蛇(たまをろち)。常の理(とはのことわり)あれかし大明神鎮まる意宇の古都から常の親子(085)の物語を書いてゐます。


『なんぞころびやおき 御魂ケ島篇』



峠杣一日・著

伯耆国(はうきのくに)の鬼の拳骨(げんこつ)と河童の魔凜(まりん)は、節分祭(せつぶんさい)を前に機関摩天楼(からくりまてんろう)(皿変化サラヘンゲの河童摩天楼と金棒変化カナボウヘンゲの鬼摩天楼)の整備点検を受けるべく、息瑤ノ山斎(おきたまのしま・隠岐国)の沖柱力研究所(ちゅうちゅうりょくけんきうじょ)へ向かってゐた。

其の途中で、何の事やら蓮権現転何(はちすごんげんころびなんぞ)達迴門號(くわいもんがう)の一行(いっかう)に遭遇(さうぐう)したのであった。

「圓彦(まどひこ)殿、残念ながらあの羽団扇(はうちは)は屑鉄(くづてつ・スクラップ)となる他無い。
勉強しちょくけん(まけとくから)新造(しんざう)されよ、うん、毎度あり!」

沖柱博士(ちゅうちゅうはかせ)に宥(なだ)められつつ、背中の羽を丸めてとぼとぼとほほと西ノ島(にしのしま)は大山(おほやま・焼火山タクヒヤマ)の石段を上(のぼ)るつぶら天狗圓彦。

さて、そんな彼等の前方を迴門號の面々等(めんめんら)が上(のぼ)ってゐたのだが、

「きゃっ!
あれは何?!」

少女白鷲天狗(をとめしろわしてんぐ)のお幽(おいう)が何やら見つけたらしく、雪化粧(ゆきげしゃう)の山肌(やまはだ)の斜面を指差してあれあれ言ってゐる。

はてどれどれ、見ると小さな、透き通る宝石の様に綺麗な空色(そらいろ)の生き物である。

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【よいこのみんなの合言葉を唱へよう♪】

「いちよあれかし、さいはひよいち」

「まほらよいちそはか!」

「南無、あれかし大明神!」

つゞく。