『なんぞころびやおき 大極楽本尊郷篇』
⑨
峠杣一日・著
骨肉小屋(こつにくごや)の物見櫓(ものみやぐら)から三途の川(さんづのかは)を眺めてゐると、かにかくに悲喜交々(ひきこもゞゝ)の迷ひの衣(まよひのころも)が流れて行く。
其れを見ながら骨肉眼鏡(こつにくがんきゃう)とお錦(おかね)が、賽の河原(さいのかはら)の子供達に御伽噺(おとぎばなし)を読み聞かせる様にして世の理(よのことわり)を語ってゐるのである。
殊(こと)に多いのが矢張り、人間(ひとあひ・人付き合ひ)と金(かね)に関(かゝ)はるものである。
解決法は共に、三つ子の魂たる一(いち)、常の理(とはのことわり)を育む事の他は無い。
言はずもがな、両者とも其の本質は同じものだからである。
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つゞく。