『なんぞころびやおき 女神御前篇』(25) | 『さいはひよいち』日本古来の人生観 常の理三つ子の魂 島根半島は勾玉宝船 山陰(島根鳥取)はたまをろち瑤大蛇 あれかし山の峠杣一日・著

『さいはひよいち』日本古来の人生観 常の理三つ子の魂 島根半島は勾玉宝船 山陰(島根鳥取)はたまをろち瑤大蛇 あれかし山の峠杣一日・著

島根県松江市東出雲町、あれかし山の峠杣一日です。
島根半島(島根島)は勾玉宝船、山陰(東方鳥取瑠璃光藥師少彦名神、西方島根極樂阿弥陀大国主神)は瑤大蛇(たまをろち)。常の理(とはのことわり)あれかし大明神鎮まる意宇の古都から常の親子(085)の物語を書いてゐます。


『なんぞころびやおき 女神御前篇』

(25)

峠杣一日・著

「あ、鬼燈曾祖母(ほゝづきばあ)ちゃんだ」

あれかし大明神の境内で螢火のお総(ほたるびのおふさ)のちゃんばらごっこで遊んでゐた子供達に手を引かれ、燈(あかり)が峠杣屋敷(たうげそまやしき)の居間に着くと、お総(おふさ)はごろり寝転んで肘枕(ひぢまくら)でテレビを見てゐた。

(♪~抹茶のCMが流れてをり、出演は姫山弁財天の侍女お市(おいち))

「今日も一服、此れで私も活き弁天(いきべんてん)。
銘茶(めいちゃ)、姫山天女(ひめやまてんにょ)」

(天上の琵琶の音色~♪)

「あらお母さん、いらっしゃい。
泊まって行くなら丁度いゝわ、夕飯が余るからどうしやうかと思ってたんだよね」

居間の団欒(だんらん)と、寝室からは幽(かす)かに一日翁(いちにちをう)、余一(よいち)、それに豆翁(とうをう)の呻(うめ)き声が聞こえる夕暮れであった。

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つゞく。