『なんぞころびやおき 女神御前篇』(22) | 『さいはひよいち』日本古来の人生観 常の理三つ子の魂 島根半島は勾玉宝船 山陰(島根鳥取)はたまをろち瑤大蛇 あれかし山の峠杣一日・著

『さいはひよいち』日本古来の人生観 常の理三つ子の魂 島根半島は勾玉宝船 山陰(島根鳥取)はたまをろち瑤大蛇 あれかし山の峠杣一日・著

島根県松江市東出雲町、あれかし山の峠杣一日です。
島根半島(島根島)は勾玉宝船、山陰(東方鳥取瑠璃光藥師少彦名神、西方島根極樂阿弥陀大国主神)は瑤大蛇(たまをろち)。常の理(とはのことわり)あれかし大明神鎮まる意宇の古都から常の親子(085)の物語を書いてゐます。


『なんぞころびやおき 女神御前篇』

(22)

峠杣一日・著

さて、そんな七福神の聖母(せいぼ)とも呼ぶべき弁財天の住まふ姫山弁天御殿(ひめやまべんてんごてん)。

「まあ、黄粉(きなこ)ちゃん、万年青(おもと)ちゃんお久し振り」

「きゃあ、二人とも綺麗になったわね」

近江國(あふみのくに)の弁財天と侍女(じぢょ)のお島(おしま)が話し掛けてゐるのは、姫山弁財天(ひめやまべんざいてん)の姪っ子双子姉妹(めひっこふたごしまい)、数へで廿二歳(22歳)になる黄粉(きなこ)と万年青(おもと)である。

石見銀山(いはみぎんざん)に陶芸家(たうげいか)として暮らす姫山弁財天の妹おさめの娘達であり、おさめの助手として付いて来てゐた。

そしておさめと黄粉(きなこ)万年青(おもと)の三人が作り上げたのは、瑤大蛇(たまをろち)の児瑤大蛇(このたまをろち)の小蛇(ころち)のころちゃんを象(かたど)った素焼き(すやき)の産霊緒の壺(むすびをのつぼ)であった。

いざ、姫山(ひめやま)の頂(いたゞき)(男三瓶山頂)に産霊緒の壺(むすびをのつぼ)を供へて、一同打ち揃っての祭事(さいじ)が始まった。

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つゞく。