『なんぞころびやおき』(57) | 『さいはひよいち』日本古来の人生観 常の理三つ子の魂 島根半島は勾玉宝船 山陰(島根鳥取)はたまをろち瑤大蛇 あれかし山の峠杣一日・著

『さいはひよいち』日本古来の人生観 常の理三つ子の魂 島根半島は勾玉宝船 山陰(島根鳥取)はたまをろち瑤大蛇 あれかし山の峠杣一日・著

島根県松江市東出雲町、あれかし山の峠杣一日です。
島根半島(島根島)は勾玉宝船、山陰(東方鳥取瑠璃光藥師少彦名神、西方島根極樂阿弥陀大国主神)は瑤大蛇(たまをろち)。常の理(とはのことわり)あれかし大明神鎮まる意宇の古都から常の親子(085)の物語を書いてゐます。


『なんぞころびやおき』

(57)

峠杣一日・著

神山(かみやま)の山中で迷ひ子の様に泣き叫ぶ一人の男。

何処(いづこ)から来たのか全身真っ黒毛むくぢゃら、文字通り襤褸(ぼろ)を纏(まと)ったルンペン(浮浪者フラウシャ)で名を毛助(けすけ)と言った。

「わあゝゝゝゝっ!」

しゃがみ込む様に倒れ臥(ふ)した毛助(けすけ)、ぐんにゃりして動かなくなった。

はて、や、やゝ。

毛助(けすけ)の体からおどろゝゝゝしい黒雲が涌(わ)き立つと、はや面妖怪奇(めんえうくわいき)、塒(とぐろ)を巻く大蛇(だいじゃ)の姿を現すのであった。

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つゞく。