『なんぞころびやおき』
④
峠杣一日・著
世は三つ子の魂であり、ひとつである。
父×母=子
精神×肉体=生命
未来×過去=現在
結び×始め=中今
此の事を、常の理(とはのことわり)と言ふ。
私達はそんな常の親子(とはのおやこ)なのだから、人生の目的も意味も理由も倖せも、常の理(とはのことわり)を現して行く事に他ならない。
古来、和(やはらぎ・わ)と呼んで親しんでゐるものであらう。
命に宿る常の種(とはのたね)を萌芽(はうが)させ得ず、いつも胸にぽっかりと奈落(ならく)の風穴を抱へて彷徨(さまよ)った浮き世の風来坊(ふうらいばう)・転何(ころびなんぞ)。
懐かしく見晴るかす花の雲の向かふには、霊峰大山(れいほうだいせん)がぐんゝゝと天を衝(つ)いてゐる。
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<本の紹介>
甦れ日本古来の人生観。
常の理・三つ子の魂。
世は常の親子なり。
『扨抑双紙 以千代安礼賀志』(峠杣一日・著)
送料込1,980円
(詳細は1/6の記事を見て下さい)
【転何】(ころびなんぞ)
(やがて阿弥陀仏とひとつになり、蓮権現となった姿)
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