『あれかし大明神 (扨抑物語 第二幕 75)』 | 『さいはひよいち』日本古来の人生観 常の理三つ子の魂 島根半島は勾玉宝船 山陰(島根鳥取)はたまをろち瑤大蛇 あれかし山の峠杣一日・著

『さいはひよいち』日本古来の人生観 常の理三つ子の魂 島根半島は勾玉宝船 山陰(島根鳥取)はたまをろち瑤大蛇 あれかし山の峠杣一日・著

島根県松江市東出雲町、あれかし山の峠杣一日です。
島根半島(島根島)は勾玉宝船、山陰(東方鳥取瑠璃光藥師少彦名神、西方島根極樂阿弥陀大国主神)は瑤大蛇(たまをろち)。常の理(とはのことわり)あれかし大明神鎮まる意宇の古都から常の親子(085)の物語を書いてゐます。

あれかし大明神
~扨抑物語 第二幕 75
峠杣一日・著

七十五、

丸い月が、雲海(うんかい)に浮かぶ。

月暈(つきがさ)の影が、雲上(うんじゃう)を舞ふ。

あや、雲ではない。

空を埋(う)め尽くす、鯉幟(こひのぼり)の群れであった。

其の全てに、黄金(わうごん)の兎(うさぎ)が乗って居る。

兎が駆(か)る鯉幟の群れが、月を頭部として体を描けば大太法師(だいだぼふし)が踊り出す。

はや、うとゝゝした覚えはないが、何時(いつ)の間にか月が日と変はって居(を)り雲のひとつもなし。

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は、月を望んで孕(はら)む。

即(すなは)ち、精神を宿(やど)すなり。

光陰(くわういん)(日月)矢(や)の如(ごと)し。(順行の精神)

烏兎(うと)、日月(ひつき)の鳥(とり)と羽ばたかん。

ゆめゝゝ、一(いち)を忘るべからず。

此処(こゝ)は、一(いち)の子(こ)宿る荒島(あらしま)。

中海(なかうみ)から島根半島(しまねはんたう)を一望(いちばう)する、墳丘(ふんきう)の里。

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