『あれかし大明神』(扨抑物語 第二幕 序)あれかし大明神~扨抑物語 第二幕 峠杣一日序、宇宙には、未来の果ても過去の果てもない。全ては、一つであるからだ。今、黄金(くがね)の宝船が、眩く宇宙を飛んでゐた。全長七十kmもあらうかといふ黄金(わうごん)の龍の上に、やはり黄金(わうごん)の弁財船(べざいせん)が乗っかってをり、星々の煌めきを帆に孕ませてゐる。やがて、其の針路に地球が見えて来た。此処に、常(とは(永遠))の命(いのち)の物語が幕を開け様としてゐた。 つゞく