『扨抑物語』第二幕 一 | 『さいはひよいち』日本古来の人生観 常の理三つ子の魂 島根半島は勾玉宝船 山陰(島根鳥取)はたまをろち瑤大蛇 あれかし山の峠杣一日・著

『さいはひよいち』日本古来の人生観 常の理三つ子の魂 島根半島は勾玉宝船 山陰(島根鳥取)はたまをろち瑤大蛇 あれかし山の峠杣一日・著

島根県松江市東出雲町、あれかし山の峠杣一日です。
島根半島(島根島)は勾玉宝船、山陰(東方鳥取瑠璃光藥師少彦名神、西方島根極樂阿弥陀大国主神)は瑤大蛇(たまをろち)。常の理(とはのことわり)あれかし大明神鎮まる意宇の古都から常の親子(085)の物語を書いてゐます。


扨抑物語 第二幕
峠杣一日

一、

神山(かみやま)と姫山(ひめやま)の火口が赤く燃えて、噴煙を上げてゐる。


神山は、火神岳(ほのかみだけ)と崇められる大山(だいせん)。

姫山は、佐比売山(さひめやま)と称へられる三瓶山(さんべさん)である。


さて、神山を能(よ)くゝゝ見ると、火口周辺に群がり飛ぶ、無数の烏天狗に気付くだらう。

噴火の火と見えたのは、彼等の仕業であり、天(あま)の彼方から現れた黄金(くがね)の宝船を迎へる合図なのだ。


黄金の宝船は、常(とは)の命(いのち)を乗せて世を廻り行く磐船(いはふね)であり、接岸すると見るや、島根半島そのものと化した。

つゞく