エルネア人狼 うちの国の場合② | エルネア王国モニカ国の暮らし。

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エルネア王国の日々の備忘録です。妄想もかなりあります。モニカ国。他のゲームの事も気ままに書いていこうと思います。
多忙のためのんびり更新中です。アイコンは旧都なぎ様のきゅーとなクラシックメーカーより。

任天堂Switch版エルネア王国をもとに書いています。

注意 

人狼初心者が書いています。

色んな人狼ゲームのルールが合わさっている可能性があります。

あくまで人狼の世界観をお借りして書いています。

人狼ゲームとしてちゃんとしたものを求めている場合には、そのようなものとはほど遠いのでプラウザバック推奨です。


人狼ゲームを元に書いていますがストーリー、キャラたちの掛け合いが優先となっています。多少おかしくてもご容赦ください。


初期国民はモニカ国のバルナバ・マルチネスがいます。うちの国のバルナバとして書きます。


無理そうならプラウザバックお願いします。









前回はこちら⬇️


1日目が終了した。


大きな屋敷に、一人一人部屋が割り当てられている。


部屋は防音がしっかりしていて隣の部屋の音が漏れて聞こえることはない。


ということは自分が襲われても誰にも分からない、ということだ。


リンゴは中庭にやってきた。


セシィーとエドモンドが寄り添いながらなにか話をしている。


この2人が人狼であれば、結託しているだろうから吊りにくい相手だろう。


だが人狼ならば一緒にいるという選択をとりにくいかもしれない。


ヴェルンヘルはベンチに座って周りを観察している。


ヴェルンヘルもティアゴ同様、観察に重きを置いている、そんな印象をリンゴは受けた。それは重要な役職である確率の高いバルナバも同様であった。


リンゴ

(ヴェルンヘル、ティアゴ君、バルナバさん……この3人は吊りたくない……この中に狂人がいた場合とても面倒なことになりそう。)


狂人というのは人狼陣営、


ご主人様を生かすために場を荒らしてくる。


狂人は一体、なにをしかけてくるのだろう。



イマノル

「なに怖い顔してんのー?」


能天気な声と共にイマノルが目の前に現れた。


リンゴ

「そりゃ怖い顔にもなるよ。この状況だよ……」


イマノル

「リアル人狼ゲーム……だもんね〜」


リンゴ

「イマノルは本当にいつも通りだよね?怖くないの?」



イマノル

「処刑されたら処刑されて時だしー襲われたら襲われた時じゃん。気にしてても仕方なじゃないかな〜?」


リンゴ

「そのお気楽な思考、見習いたいよ……」


​再度ご案内いたします。夜まで各自ご自由にお過ごしください。なお議論時間外での役職COは禁止となっております。


「違反された場合

即刻処刑となりますのでご注意下さい。」


リンゴ

(イマノルの役職を聞くことはできないのか……)


イマノル

「ヴェルンヘル陛下とかーティアゴさんに泣きついたら?あの2人なら全力で守ってくれるんじゃないかなー?」


リンゴ

「……人外かもしれないのに、そんなこと……イマノルはさ、あの2人の精査はどうなってる?」


イマノル「精査ー?」


リンゴ

「イマノルの考えを教えてよ」


イマノル

「ヴェルンヘル陛下は発言を抑えてるなー。自分の意見をほとんど言ってないし、場をまとめて話を円滑に進めることを考えている。議論に参加するというより思考している人間…これは人狼でもありえるからまだなんとも、言えないかなー。つまりグレー。」


リンゴ

(ヴェルンヘルはグレー…その結論、分かる)



イマノル

「ティアゴさんはグレーよりは怪しさがある。これなら襲撃はされなそうだし、役職者である可能性は大いにあるなー。吊りたくない1人かもね?」


リンゴ

「占い師は?誰か検討ついた?」



イマノル

「数人に絞り込んではいるけど、言わないでおくー」


リンゴ「なんで」


イマノル

「リンゴが人狼かもしれないじゃん?」


リンゴ「私って怪しい?」


イマノル

「寡黙位置って言われていたし、緊張して様子見ている人狼って可能性も多いにあるじゃん?それに」


リンゴ「それに?」


イマノル

「議論中、狂人だと疑われている1人である俺にこういう質問してくるってことは人狼が俺が狂人なのか確かめるための行動にも見えなくもないよ?」


リンゴ

「意見を聞いただけなんだけど」


イマノルはお気楽そうに見えて何も考えてなさそうに見えるのにしっかり思考している。


おちゃらけて見えるからこそ、このゲームではイマノルの存在は怖いのだ。



イマノル

「明日は絶対に誰か吊られるわけだし、お互い頑張って生き残ろうなー」


イマノルはリンゴの肩をぽんと叩いて離れていった。


ヴェルンヘルがリンゴたちのほうを見ていたのでヴェルンヘルの視線を感じて離れたのだろう。


リンゴ

(それにしても……イマノルは本当にいつも通りのイマノル……この状況下でどうして普通にしていられるのだろう)


頭のネジが何本も外れていると言われるだけあるイマノル。彼の思考回路は、人狼ゲームにおいても全く分からない。


(イマノルを吊って、イマノルの色をチレーナ君に見て貰えたら少しは盤面がはっきりしてくるのかな


あと何も判断がついていないのは

リリーさん、バーニーさん、バーニスちゃん、

セシィーさん、エドモンドさん


セシィーさんは初日をスキップしようって強く提案した人だ…この行動をとるのは村?人外?


う〜ん…セシィーさんは議論中の態度でもかなり白っぽいなぁ。)


バーニス

「あ、リンゴー!」


リンゴの天使こと、バーニスがキラキラしたオーラを出してこちらにやってきた。

そばにはセシィーがいた。いつの間にかエドモンドから離れて別行動にしたようだ。


リンゴ「2人とも。どうしたの?」


バーニス

「なんだか怖くて落ち着かないから、お茶でもしよーってなったの。リンゴもどう?」


グレーのバーニスからの提案。

リンゴとしては、バーニスちゃんを信じたい。


リンゴ「いいよ♪」


バーニスちゃんの思考を少しでも知るために同意した。



セシィー

「この紅茶すっごくおいしい〜♥︎︎∗︎」


バーニス

「このケーキもめっちゃくちゃ美味しい〜」


可愛い子が2人美味しいと言って幸せそうに微笑んでいる。

中庭が見えるこのテラス席は、タブレット端末で注文すると魔法によって届けてもらえる。


セシィー

「これがリアル人狼ゲームじゃなきゃ、最高なのに」


本当にその通りである。


バーニス

「仕事しなくていい、頼めば美味しいケーキをタダで食べ放題…人狼ゲームじゃなきゃ……」


リンゴ

「2人は人外がどこかとか、検討はついた?」


バーニス「ううん、全然…」


セシィー

「私もわからないなぁ…本当に人狼なんているのー?って半信半疑だよ」


リンゴ

「そっか……私もサッパリ分からない」


セシィー

「さっき、バーニスちゃんティアゴさんに話しかけられてたけど何話してたのー?」


その言葉にリンゴはぴくりと動いた。


バーニス

「今のリンゴとおんなじよーな事聞いてきただけだよ。私はグレー位置みたいだから怪しんでいるんじゃない?」


セシィー

「大丈夫だった?喧嘩してない??」

*過去にバーニスとティアゴは言い合いになり喧嘩をしている。バーニスは2度ティアゴを叩いている。


バーニス

「大丈夫。今回は普通に話して終わったよ」


リンゴ

(……私には話しかけてこないのにバーニスちゃんには話しかけてるんだー ふ〜ん…)


リンゴは嫉妬した。



゜+.――゜+.――゜+.――゜+.――゜+.――


「こんなところにいたんだ、バルナバ」


屋敷のエントランスに佇んでいるのはバルナバ・マルチネス。


バルナバ

「……あ…リリーちゃん」


振り返るバルナバはいつものような屈強な山岳兵団の兵団長のオーラはない。

この数時間でずいぶん疲れ切ってしまったような、そんな印象を受ける。


リリー

「大丈夫?随分疲れているみたい」


バルナバ

「………色々考えていたら疲れただけだよ。ありがとう」


リリー

「……そう」


リリーは袋に入ったものをバルナバに差し出した。


バルナバ「?」


リリー

「パン。チョコレートが入ってる。疲れた身体には、甘いものがいいみたいだし」


バルナバ

「——ありがとう」


リリー

「作ったのはルイスみたいだけどね。ルイスの愛を堪能してね」


バルナバ

「———それはちょっとやだな」


ルイス「失礼だな!嫌なら食うなよ!」


゜+.――゜+.――゜+.――゜+.――゜+.――


夕食


食堂に全員分が並べられている。


食事はパンとスープと質素なものだった。


セシィー

「あ、このパンさくさくしてて美味しい〜」


イマノル「ほんとだ」


バーニス

「こっちのパンはもっちりしてて美味しいね」


セシィーとバーニスのこんなやりとりは昼間も聞いたような気がした。


ルイス

「当たり前だろ、俺が作ったんだから」


ティアゴ

「お前に料理の才能があるとは」


料理が得意なティアゴも認める味だった。そう、ルイスのパン作りの腕前はかなりのものだった。

それがパン屋という役職を得たことによる今だけの特権なのかは不明だ。


イマノル

「独身貴族だから作ってくれる人がいな…」

*設定でこのルイスはまだ独身貴族


ルイス

「そんなこと言うなら食うなよ!」


リンゴ

(この面子だとみんな白い……ルイスが白は確定してるけど。

ティアゴ君は……まだ分からないな……あまり関わらないほうがいいかも)


ぼんやりとそんなことを考えながらスープを飲んでいるとティアゴと目があった。


リンゴは自分からスッと視線を逸らした。


今回のティアゴは自分の味方なのか分からない。

いつも味方だったティアゴが、敵なのかもしれないと思うと言葉に言い表すのが難しいほど居心地の悪い気持ちになっていた。


食事が終わる。


リンゴは事前に用意していた紙の切れ端をそっとある人物の部屋のドアの下から部屋の中へ入れた。


素早くその場を離れて自分の部屋へ。


自分の部屋の前に誰かが立っていた。


「こんばんは、王妃様」


ティアゴだった。


リンゴ「……こんばんは」


リンゴは少し警戒しながら近づいた。

人狼の襲撃だろうか?こんな風に襲撃が行われるのだろうか。リンゴには判別がつかない。そんなリンゴの様子にティアゴはフッと笑った。


ティアゴ

「——あれ?随分警戒してるような顔してない?」



リンゴ

「———そりゃ、するでしょ。今、もう夜だし」


ティアゴ

「夜這いにきたとでも思ってんの?」


リンゴ

「———っ こ、この状況下で、誰がそんな勘違いするの!」



ティアゴ

「この状況下でそういうスリルを味わいながら、ってのもいいかもよ?」


リンゴ

「〜〜〜はぁ?!」


ティアゴ

「なんだ、元気みたいじゃん。それなら良かった」


ティアゴはリンゴの頭を撫でた。


リンゴ(……あ)


リンゴはティアゴに頭を撫でられるのに弱い。

いつも安心させようとする時、元気づけようとする時にしてくれる。


リンゴ「—ねぇ」


ティアゴ「ん?」


リンゴ

「バーニスちゃんと話をしていたみたいだけど」


ティアゴ

「あぁ、ミラー兵隊長と話したよ。怪しい人の1人だから話を聞いてみようと思ってさ」


リンゴ「それで、どうだった?」


ティアゴ

「———今は言えない」


リンゴ「どうして?」


ティアゴ

「明日になれば分かるよ」


納得していないリンゴを撫でるのをやめてティアゴは片手をあげた。


「おやすみ、明日お互い生き残ってるといいな」


そう言って、ティアゴは自分の部屋へ帰っていった。


ドアを開けて部屋に入る。

足元に紙が落ちていた。





リンゴ

「お互い、おんなじことしてる」


リンゴはフフっと笑った。