218年 風薫る夏の最後の日々 | エルネア王国モニカ国の暮らし。

エルネア王国モニカ国の暮らし。

エルネア王国の日々の備忘録です。妄想もかなりあります。モニカ国。他のゲームの事も気ままに書いていこうと思います。
多忙のためのんびり更新中です。アイコンは旧都なぎ様のきゅーとなクラシックメーカーより。

任天堂Switch版エルネア王国をもとに書いています。




九州、そして本州の豪雨の被害がたいへんなことに……

被災された方々にお見舞い申し上げます……


コロナも収束していない中、この被害……被災された方々にどれだけの困難が降りかかっているのか想像ができません……


今もなお危険な状況が続いております、、

どうか皆様やその大切な方々がご無事でありますように。








作者様に感謝\(^^)/💕








兄弟の順番としてはセシリア→チェロ→スピカ



゜+.――゜+.――゜+.――゜+.――゜+.



婚約が決まってからというものセシリアの父ヴェルンヘルはため息を何度もついていた。


 

 

色々思うところがあるのかもそれないが、娘があと数日でこの家からいなくなると思ってかヴェルンヘルからセシリアに話かけてきた。

*引き継ぐと両親から声をかけてもらえること自体がレアになるため、ヴェルンヘルから声をかけてもらえるのはけっこう嬉しい



ヴェルンヘル

「……セシリア、おはよう」



セシリア「おはよう」


いつもの会話だけど、ヴェルンヘルはどこか寂しげな表情を浮かべていた。



そんな父の様子は、ちっちゃい子たちには関係ない。



チェロ

「ねーねー、ねえちゃんケッコンするんでしょ?

ってことはバグウェルが赤ちゃんを連れてくるんでしょ?!」


無邪気な顔で弟チェロが母のリンゴに聞いくと、リンゴは困った顔でヴェルンヘルに視線を向ける。



ヴェルンヘルは以前、息子のチェロに赤ちゃんはどこからくるのと聞かれて、

「バグウェルが運んでくる」と苦し紛れに説明したことがある。チェロはそれを信じて、姉の結婚が近づきバグウェルをみれると期待に胸を躍らせている…


*バグウェル

この国の護り龍。通常4年に一度のエルネア杯しかその姿をみることはできない。国王と龍騎士はバグウェルの森で対戦可能。バグウェルの森での護り龍は手加減なしのとてつもないチカラを発揮し、その強さを見せつける。


ヴェルンヘル

「ーーあ、いや、チェロ………バグウェルはね、赤ちゃんを……」



イロイロマズイと思ったのかヴェルンヘルがどうにか説明しようとするが、



チェロ

「超楽しみ!!俺みんなに教えてこよー!」


父の言葉など耳を傾けることなく、チェロは物凄いスピードで走り去っていった。



ヴェルンヘル

「みんなって?!それはだめだよ!」


父の声はやはりチェロには届かなかった。弾丸のような弟だった。


リンゴがジロリとヴェルンヘルを睨む。変なことを教えたから…という目をしている。



スピカ

「お兄ちゃんって子供だよねー。そんなことある訳ないのに」


澄ました顔でそう言うと、スピカは大人たちの間をすり抜けて出かけていった。




リンゴ、ヴェルンヘル、セシリアは顔を見合わせた。




セシリアも出かけようと部屋を出ると丁度レドリーが会いにきてくれていた。



レドリー

「ねえセシリア、今からデートしない?」



セシリア「うん♪」


満面の笑みを浮かべるとレドリーも嬉しそうに微笑んだ。





ヴェルンヘル「…くっ……」



二人が出かけていく姿にヴェルンヘルは顔をしかめると、まあまあとリンゴはその背中を優しく叩いた。



リンゴ

「レドリー君がセシリアよりもダンジョンにいったり他の子に会いにいったらそれはそれで怒るでしょう?」




ヴェルンヘル「…八つ裂きにする」


顔をしかめたまま苦しそうに答える。



リンゴ

「そう思うよね?私もそう思ってたよ」


リンゴはにっこりと笑った。妻の笑顔にマズイと感じたらしいヴェルンヘルは、



ヴェルンヘル

「……今からどこか出かけない?」

と、妻をデートに誘った。



リンゴ

「あはは、無理しなくていいよ!ヴェルンヘルはいつも通り皆さんに声をかけてくれてればいいんだよ」


昔何度もデートを断られたことを根に持っているからかリンゴは笑顔を浮かべながら断り去っていった。



ヴェルンヘル「……💧」




゜+.――゜+.――゜+.――゜+.――゜+.――


神殿につくと、花の香りが鼻腔をくすぐり、穏やかな気持ちになる。



以下自分記録用スクショ⬇️

 

 

束の間のデートを二人は楽しんだ。



゜+.――゜+.――゜+.――゜+.――゜+.―



別の日、この日は朝一でローデリックが訪ねてきた。

 


セシリア

「あっ、ローデリックさん、イムたちがきましたよ」



ローデリック「………」



イムたちがローデリックを取り囲んだ。その中にはイムピョンも混じっている。



ローデリック「なぜイムピョンまで…💧」



イムピョンはなぜかローデリックがお気に入りらしく、ローデリックからお菓子をもらうと満足そうに足元にジャレつき去っていった。



セシリア

(この光景、カワイイ…!)



ローデリック

(セシリア様は自分のイムがカツアゲしているのを見てなぜ嬉しそうなのか…)



釣りをしていると、レドリーが会いにきてくれた。


 

 レドリー

「おはようセシリア

今朝も綺麗だよ♪💕」



セシリア

「ありがとう。

レドリーさんも素敵だよ💕」



突然イチャつきだしたカップルにローデリックは居心地が悪そうに視線を水面に向けた。


ルイスがいたら「爆発しろ!」って言いそう。


゜+.――゜+.――゜+.――゜+.――゜+.―




16日



セシリアの結婚式の日





せっかくなのでパチャグラタンを家族との最後の食事にします。


見た目も華やかで食卓が明るくなる。




レドリーとの結婚を快く思っていなかった父ヴェルンヘルだったが……


「結婚おめでとう!」


この日、セシリアに笑みを浮かべておめでとうと言った。



セシリア「ーーー!お父さん…」



 

 リンゴ

「結婚してもいっしょに遊ぼうね♪」


他の母親がいえばなにいってるんだろう💧と思うこの台詞も、リンゴならいいそうだなと思ってしまう。

 


チェロ「けっこしきたのしみー!」




スピカ「すてきー♪」



 

みんなとの最後の食卓にセシリアの目頭が熱くなる。

 


 

 

 ゜+.――゜+.――゜+.――゜+.――゜+.――


結婚式を控えて……



セシリアは両親に育ててくれたお礼を言うことに。



ヴェルンヘル

「いよいよ結婚式だね……おめでとう!」


父は少し寂しそうな表情を浮かべながら、セシリアの旅立ちを祝ってくれた。





セシリア

「うん………ありがとう、お父さん

今日までありがとう……」




ヴェルンヘル

「すっかり立派になって、オレもうれしいよ」




リンゴ

「いよいよ結婚式だね、おめでとう!」





セシリア

「うん……ありがとうお母さん……

今日までありがとう……」



母は身を挺して自分を守ってくれた。幼い自分が魔獣の攻撃をまともにくらっていたら即死だったかもしれない。


リンゴはにっこりと微笑んだ。


リンゴは自分のことを簡単な調薬しか出来ない無能な人間だと卑下しているが、セシリアはこの母の太陽のような笑顔に、誰にでも気さくに声をかける人柄が大好きだった。



 


バーナード夫妻をたずねる。


一緒にいるところを見るとどうやら二人で出かけていたらしい。


これから義理の家族になるのできちんとご挨拶させてもらう。




カトリーン

「いよいよ結婚式だね、おめでとう」



セシリア「う、うん……大丈夫……」


その刻が近づいてきてセシリアはだんだん緊張してきていた。




ティアゴ

「いよいよですね、セシリア様……今更ですがレドリーなんかでいいんですか…」


息子のことを「なんか」と表現し、心配そうにしている。



セシリア

「レドリーさんは素敵な人です…!」


語気を強めて言うと、ティアゴはクスクスと笑った。



ティアゴ

「それなら……いいんですが……レドリーのやつ、ソワソワしていましたよ。セシリア様のドレス姿を早く見たくて仕方ないのかと」




セシリア

「えぇ?どうしよう、何を着よう……似合わなかったらどうしよう……」


レドリーが楽しみにしていてくれなんて恥ずかしいけど、嬉しく思いながら自分にドレスが似合うのか心配になりセシリアは不安そうな顔をする。



カトリーン

「殿下ならどのドレスもとてもお似合いだと思いますよ」


カトリーンはセシリアの肩に優しく手を置いた。



セシリア

「そ、そうでしょうか??レドリー君はガッカリしないかな……き、緊張してきた……」




緊張で強張るセシリアにティアゴは笑った。




そこにイサークがやってきたのでセシリアは膝を折ってイサークに目線を合わせた。



イサーク

「あ、あのは

殿下は好きな人柄とかいるの?」



セシリア

「うん、結婚の約束をした人がいるよ♪」




 

 


イサーク

「へー………そうなんだ」



ショックを受けた顔をして去っていくイサーク。




その後ろ姿をみながらカトリーンは夫のティアゴの耳元で、



カトリーン

「カルメロもセシリア様に似たようなこと言ったんだって」

と、囁くとなるほどとティアゴは納得する。


ティアゴ

「………レドリーが結婚を焦るわけだな…」



スピード婚の理由をなんとなく察する新郎側の両親だった。


*カルメロはティアゴ・カトリーン夫妻の第一子であるイラリオ……レドリーのお兄さんの息子である。





あとがき


枚数などを考慮し、次に続きます。