ピッツァ職人バルナバと下着泥棒 | エルネア王国モニカ国の暮らし。

エルネア王国モニカ国の暮らし。

エルネア王国の日々の備忘録です。妄想もかなりあります。モニカ国。他のゲームの事も気ままに書いていこうと思います。
多忙のためのんびり更新中です。アイコンは旧都なぎ様のきゅーとなクラシックメーカーより。

 
 
任天堂Switch版エルネア王国を元に書いています。
 
番外編 俺のポエム集が盗まれた!も含んでおります。
 
俺のポエム集が盗まれた!は予定通りいくとこの回と次で完結します
 
 

 
 
 
 
 
 
全身の倦怠感を顔をしかめながら身体を起こす。
 
 
1人で暮らすには広すぎる騎士隊長の居室……
 
 
カレンダーをチェックしてリリーは安堵の息を漏らした。
 
 
 
今日も彼の名前がない。
 
 
 
瘴気の影響が時間差でやってきたようでリリーは食欲がなく、スープを少しだけ飲んでぼんやりとしていた。
 
激戦のあとだから疲れが溜まったのかもしれない…
 
 
ティアゴのところに行って薬でも貰おうかと思ったその時、誰かが訪ねてきた。
 
 
バルナバ
「おはよう、リリーちゃん」

いつものように穏やかな優しい笑みを浮かべたバルナバが入ってきた。
 
 
リリー
「おはよう……」
 
朝一でやってきたバルナバにリリーは少し驚いた。
 
 
バルナバ
「……あれ、スープ全然飲んでないね?」
 
テーブルに置かれた飲みかけのスープと、立ち上がって食事を終えたように見えたリリーを見て言った。
 

リリー
「あんまりお腹すいてなくて」
 
 
バルナバ
「ちゃんと食べないと元気でないよ。……あ、そうそうこれ」
 
バルナバが紙に包まれたものをリリーに渡してきた。
 
 
リリー「これは?」
 
 
バルナバ
「さっきティアゴ君にリリーちゃんに渡すように頼まれたんだ」
 
 
リリー
「ティアゴったらバルナバをパシリにしたの…」
 
リリーは呆れた声をだした。
 
「これは、クスリ?」
 
 
バルナバ
「瘴気中和剤だって。昨日戦闘に参加した者は全員飲むようにって。俺もさっきもらったからここで飲んでいい?」
 
 
リリー
「どうぞ」
 
コップに水をいれてバルナバに渡す。
 
2人で並んで瘴気中和剤を飲む……しかも騎士隊長の居室で。
 
奇妙な光景にリリーは内心おかしく思いながら、チラリとバルナバを見た。
 
 
バルナバ
「あ、言っとくけど俺はパシられてないよ。」
 
 
リリー
「本当?ティアゴはなんでも利用するところがあるから……」
 
ティアゴのイメージ……
 
バルナバ
「ティアゴ君はリリーちゃんにそんなことを思われてるのか」
 
 
リリー
「バルナバは今日は何をやるの?」

もしダンジョンに行くなら止めようと思ってリリーは聞いた。
 
 
バルナバ
「リリーちゃんと釣りをしてからピッツァを焼こうと思ってる」
 
 
リリー
「釣りするの確定してるんだ」
 
 
バルナバ
「あー、リリーちゃんは水に落ちちゃうから危なくて無理かな?」
 
バルナバは爽やかに笑った。
 
 
リリー
「落ちたのは一回だけでしょ💢」
 
一度した失態は、なかなか忘れてもらえない。
 
 
バルナバ
「やだなー、落ちたの二回だよ。忘れたの?」
 
こういうことは周りの方がよく覚えているのかもしれない…
 
楽しげに笑うバルナバをリリーは悔しそうに睨みつけた。
 
 
゜+.――゜+.――゜+.――゜+.――゜+.―
 
 
釣りをしてからバルナバはピッツァを焼くというので、リリーは焼くところを見せてもらう。
 
長年やっていることもあって、無駄な動きがなく素人目にみてもバルナバは完璧だった。
 
 
 
リリー
「そういえば、ジェレマイアがバルナバのピッツァは絶品で、謹慎中差し入れしてもらってたら美味しすぎて食べすぎてしまって太ったって言ってた」
リリー不在でジェレマイアが謹慎をエティ陛下に言いつけられた時、リリーの夫と子供たちに差し入れをしてくれたのはバルナバたち山岳兵団の人たちだった。
 
バーニスもバルナバはピッツァを焼くのがうまいと、山岳隊長に太鼓判を押されている。
 
 
バルナバ
「太らせちゃってごめん。ピッツァ気に入ってもらえて良かった」
 
 
バルナバが焼き上がったばかりのピッツァをリリーに差し出した。
 
「約束のピッツァ」
 
 
 
リリー「……覚えてたんだ」
 
山岳兵しか作ることのできないハニーピッツァ。
 
 
バルナバ
「騎士隊長殿との約束を反故にすると大変だからねー」
 

リリー
「ありがとう。…食べるのが勿体ないかも」


食べたいけど、食べたらなくなってしまう…



 バルナバ「………」


 

「リリーさん、ここにいたんですね」
 
タナンの高炉にティアゴとリンゴが揃ってやってきた。
 
 
リリー
「……2人お揃いなの。仲がいいことで」
 
 
 
ティアゴ
「仕事ですから…山岳兵団の方々を見舞いにきた帰りです」
 
不機嫌なリリーの声にティアゴはにこりとして答えた。
 
 
リンゴ
「わぁー美味しそうな匂い♪」
 
タナンの高炉にバルナバの焼くピッツァの香りが漂っている。
 
 
バルナバ
「ピッツァ焼いてるんだ。2人もいる?」
 
 
リンゴ「食べたーい!」

 
ティアゴ
「バルナバさんのピッツァならいくらでも食べられそうです」
 
 
バルナバ
「少しまってて、すぐ焼くから」

バルナバは作業を再開した。
 
 
リリー
「2人とも私に何か用なの?」
 
先程のティアゴの第一声はリリーを探しているような発言だったので確認する。
 
 
ティアゴ
「リリーさんの具合をみにきました。……あまり顔色がよくないようですね。薬は飲みましたか?」
 
 
リリー
「飲んだけど……」
 
わざわざ顔をみにくるならなぜバルナバに薬を渡すように頼んだんだろうと視線を投げる。ティアゴはにこっと微笑んでリリーの視線に意味に気づいただろうがスルーした。
 
 
ティアゴ
「今日はダンジョンにはいかず、バルナバさんがピッツァ焼くところでも見てて下さい。バルナバさんが無茶しないよう見張りも兼ねて」
 
 
バルナバ
「俺見張られなきゃならないの?」
 
 
ティアゴ
「バルナバさんに物申せるのはリリーさんとレイラさんくらいですからねー」
 
屈強な山岳兵の兵団顧問であり龍騎士の称号を持つバルナバに意見できるものはそうはいない。

 
リンゴ
「それにお母さん、放っておくとダンジョンに行っちゃうじゃない。バルナバさん、お母さんがダンジョンに行こうとしたら叱って下さい」

リンゴからしたら母のリリーの方が無茶しそうで心配だった。昔から仕事になると自分の身体より仕事を優先するところがあるので娘としては心配だった。

 
リリー(バルナバに叱られる……)
 
バルナバに怒られたことがないリリーは想像しようとしたができなかった。
 
 
バルナバ
「逆に俺が怒られそうで無理かも…」
 
 
リリー「ちょっと、どうしてそーなるの?」
 
 
 
そこに誰かが勢いよく駆け込んできた。イマノルだった。手には何かを持っていて、それを見たバルナバがピッツァを焼く手を止めた。
 
 
バルナバ
「ーーーお前、何を持って……」
 
リリーたちもイマノルが持っているものを凝視する。
 
 
イマノル
「違うんだって!!誤解なんだよー!」
 
首をぶんぶんと振りながら激しくなにかを否定する。
 
 
バルナバ
「なんでブラジャーなんて持ってる?」
 
バルナバの表情が強張った。 
 
 
リリー
「そんなもの、なぜ持ち歩いてるの?奥さんの?」
 
 
イマノル「いや、誰のか知らない」
 
 
リンゴ
「それ……私のブラジャー……」
 
リンゴは何故イマノルが持っているのかと唖然としている。リンゴの発言に皆が「えっ」と声を出した。
 
 
ティアゴ
「ーー犯人はお前だったのか」
 
ティアゴはイマノルの首根っこを掴んだ。
 
 
イマノル「違うってー!」
 
 
ティアゴ
「リンゴのことをそんな風に見えないスタンスでいながら影でコソコソと……」
 
ティアゴは怒気を含んだ声を出しながらイマノルを睨む。
 
 
リンゴ
「ブラジャーが欲しいなら、ちゃんと言ってよ!イマノルのサイズを買ってあげるのに!」
 
ぷんぷんと怒るリンゴに、皆が「は?」と視線を向ける。
 
 
ティアゴ
「…リンゴは少し黙ってて……」
 
 
 
イマノル
「違うんだって!朝起きたら部屋にこれが落ちててさ、これはどーゆー事なんだって奥さんがカンカンで………俺にもどーゆーことなのか分からないんだよー!」
 
首根っこをティアゴ掴まれながら、イマノルは状況を説明する。
 
リリー
「とりあえず、私がローデリックのところに連れていってイマノルを調べるから」
 
リリーはため息まじりに言った。
この案件はローデリックが担当している。本人はかなり嫌がっているが仕事なので仕方ない。
 
 
ティアゴ
「俺が連れていきますよ。俺たちで処理します」
 
リンゴ
(ティアゴ君、お母さんたちのこと気を遣ってくれてるんだなぁ)
 
 
イマノル「俺は無実だって!」
 
 
 
ティアゴ
「ついてこい💢」
 
ティアゴはブラジャーをイマノルからひったくると、それをリンゴに渡した。
 
 
アラルコス
「イマノル……お前……とうとう…」
 
一部始終を見ていたらしいアラルコスは哀れみの目をイマノルに向けた。
 
 
イマノル
「だから俺は無実だって!!とうとうってどーゆーことー?!


そのまんまだよ
 
 
バルナバ
「申し訳ない……山岳兵団から下着泥棒が出るなんて……」
 
バルナバは片手を頭に当てて、ショックを受けた顔をしていた。その様子に、リリーは怒ってイマノルを睨みつける。
 
 
リリー
「ーーバルナバにこんな事で気苦労をかけるなんて、イマノル!!」
 
 
イマノル
「だから無実なんだって〜!!」
 
イマノルの叫びがドルム山にこだました。
 
 
窯の中でピッツァが焦げていた。
 
 
゜+.――゜+.――゜+.――゜+.――゜+.
 
ティアゴの自宅である魔銃導師の居室で4人は話をしていた。
 
イマノルが座った向かいの席に着席したローデリックは手帳を取り出して不機嫌そうにしている。
 
 
ローデリック
「この人の下着を盗んだのがイマノルと…」
 
手帳に書き込みながら呟くローデリックの横でイマノルがわめいた。
 
 
イマノル
「だから違うんだって!俺はとってないよ!なんだってリンゴの下着なんか盗むんだよー」
 
 
リンゴはイマノルの足を蹴飛ばした。
 
 
ローデリック
「…盗人猛々しいとはこのことを言うのか」
 
ギロリとイマノルを睨んだ。
 
 
イマノル
「だから違うんだってー!」
 
 
ティアゴ
「日頃の行いがふざけすぎててお前が下着泥棒でも何の違和感がない……」
 
席には座らず壁に寄りかかりながらティアゴは呆れたようにイマノルを見ている。
 
 
イマノル「えーーー?!」
 
 
ローデリック 
「で、これどうしたらいい…」 
 
ふうと息を吐いてからローデリックはティアゴに視線を向ける。
 
 
ティアゴ
「10発くらい殴っておこう」
 
 
イマノル「本当に俺じゃないんだよー!」
 
 
リンゴ
「どうしてわざわざ人のを盗むの?欲しいなら買えばいいじゃない」
 
お店に売っているのにどうして盗むの?と首を傾げるとティアゴは苦笑した。ローデリックは無表情で、
 
 
ローデリック
「ーーアンタには理解できない領域の話なんだろう」
と、手帳をパタンと閉じた。
 
 
イマノル「だから、誤解だよー!」
 
 
ティアゴ
「お前がそんなことする奴じゃないことはわかってるが……」
 
 
イマノル
「そうだよね?!導師なら分かってくれるって信じてるよー!」
 
信じてくれる相手がいてイマノルは目を輝かせて立ち上がった。

 
リンゴ
「イマノルなら、私のブラジャーが欲しかったら直接言いにくるよね!」
 
 
イマノル「そうそう!」

コクコクと頷いた。
 
 
ティアゴ「それはそれでおかしい気がする…」
 
 
ローデリック
(おかしい気がするんじゃなく、おかしい……)
 

ツッコムのも面倒でローデリックは心で思うだけにしておいた。

 
ローデリック
「……参った。バルナバ兵団顧問は、イマノルが下着泥棒だと思ったままガノスに逝くことになる。ガノスにいるシモーヌさんたちが嘆きそう…」
 
ローデリックは真剣に、どうしたらいいか困った様子だった。
 
 
ティアゴ
「何とかならないのか……」
 
 
ルイス
「ローデリックさん……頼まれたもの持ってきたけど」
 
一行のいる魔銃導師の居実にルイスが現れた。イマノルを見て明らかに嫌そうな表情を浮かべながら、ノートをローデリックに手渡した。
 
 
ローデリック
「……これを使ってみよう」
 
受け取ったノートを見ながら呟く。
 
 
イマノル「なにそれ?」
 
 
 
ローデリック
「犯人をおびき寄せるエサとか……」
 
 
リンゴ
「………この前言ってた、ポエム…?」
 
 
ティアゴ「………ポエム…?」
 
 
 
ローデリックは無言で頷く。
 
 
ティアゴ
「ローデリック…疲れてるのか?昨日は大変だったから無理もないけど」
 
可哀想に、とティアゴは同情の眼差しでローデリックを見る。
 
 
ローデリック
「……これはX…レイ…ラさんの提案」
 
 
イマノル
「そのポエムって、ルイスが書いたのー?」
 
ニヤニヤしながらイマノルは聞いた。
 
 
ルイス
「うるさい!お前は黙ってろ!!このアホ猿が!」
 
ルイスはいきなり暴言を吐いた。
 
「お前、下着泥棒だったらしいじゃんか!いつかやると思ってたんだよっ!」
 
 
 
イマノル
「誤解だってー!!俺なんかより、童貞こじらせてるルイスの方が怪し……」
 
イマノルにルイスの蹴りが炸裂した。
 
ルイス
「余計なお世話だっ!💢」
 
 
ティアゴははぁとため息をついた。
 
 
リンゴ
「あれ?ルイスって……経験ないの?」
 
リンゴは昔のことを思い出していた。
 
 
「だって、昔、旧市街地の空き部屋から女の子と……」
 
 
イマノル
「へぇ〜、そうなんだ〜」
 
イマノルはニヤニヤと笑いながらルイスを見る。
 
 
ルイス
「あ、あれはっ……そんなんじゃないっ…」

 慌てた様子でルイスは否定した。

 
イマノル
「いーじゃん、いーじゃん。ここにいる奴らはベラベラ喋らないよー」
 
 
ルイス「お前が喋りそーで怖いんだよっ!」
 
イマノルを睨みつけるとルイスは息を吐き、
 
「本当にそんなんじゃない」
と首を横に振った。
 
 

イマノル
「ーー相手彼氏いる子なんだろ?いーじゃん、好きなら手を出すのが男だろ。」
 
ローデリックが、なにか言いたそうにしていたがイマノルが口を手で押さえた。
 
ローデリックはエルネア人らしいエルネア人。イマノルのようなチャラチャラした考えには賛同しないタイプだ。(つまり奥さんが大事な人)
 
 
ルイス
「相手の遊びなんかになんでこの俺が付き合わなきゃならないんだよ!」
 
不満そうに口を尖らせた。

 
イマノル
「えー?!なんもなかったの〜?!」
 
信じられないとイマノルは驚愕する。

 
 
ティアゴ
「誘われながらも突っぱねたって訳か……頑張ったな…」
 
ティアゴはふっと笑った。
 
 
ルイス
「当たり前だよっ…!導師なんかはよく女の子に声かけられてるけどさー、ベットに押し倒されたらそのまま流れに身を任しちゃうだろっ!」
 
どうやらスケベ導師とリンゴが言ったことが広まっているらしくルイスはティアゴをそういう奴だと思い込んでいるらしい。

 
ティアゴ
「まず、そんなヘマはしないな」
 
鼻で笑って悠然と答える。
 
 
ルイス
「………そういえば、導師は色んな人と噂があるけど、イマノルや陛下にならありえるだろ!」
 
 
ローデリック
「……ティアゴは風呂場でイマノルに抱きつかれていたし、陛下になら手荒な真似は出来ない…」
 
 
ティアゴ
「なぜ男に襲われる設定なんだ?」
 
 
 
ルイス
「さっきそんなヘマはしないっていってるけど、導師はセシリア様になにか弱味を握られて脅されてるじゃん。セシリア様に何を掴まれてんのさ」
 
 
リンゴ
「えっ……セシリアがティアゴ君を脅す…?!」
 
穏やかではない話にリンゴは驚きを隠せなかった。

 
ルイス
「そうだよ、口止め料でホットチョコの差し入れしてたんだよ、この人は」
 
 
ティアゴ
「ーーなんのことだか分からないな」
 
視線を横に向け、ティアゴは目を閉じた。まるで表情を隠すかのようだった。
 
 
ルイス
「セシリア様が宿題でやった俺の観察日記に書いてあるらしいけど。導師の観察してたらとか言ってた」
 
 
リンゴ
(観察日記…)
 
そういえば、そんな宿題をティアゴが出してセシリアはルイスの観察をしていたなぁとリンゴは思い出していた。217年、一年も前の話ではない。
 
なんとなく嫌な予感がしてのでリンゴはこの話を切り上げようとした。
 
 
リンゴ
「話脱線しまくってるけど、話戻そうか?私が余計なこと言ったせいだけど」
 
 
ローデリック
「ーーレイラさんのところに行く
この『エサ』の使い方を確認する…」
 
レイラの居場所を確認しながらローデリックが立ち上がった。

 
うまく話を本題に戻した。
みんな本題がなんなのか分からなくなるところだった。
 
 
゜+.――゜+.――゜+.――゜+.――゜+.―
 
 

 
 
 
Xこと、レイラは今日の早朝にこの国に戻ったらしい。
 
 
家を訪ねると応答はなく、家の中に入ると大量の本が山積みになって床を覆っていた。
 
 
ローデリック
「………いない」
 
おかしいな?とローデリックはレイラの居場所を確認する。レイラの居場所はこの家になっていた。
 
 
イマノル「二階で寝てんじゃないの〜?」
 
 
床を覆っている本がゴソゴソ動いた。本の山からレイラが出てきた。
 
 
ティアゴ
「レイラさん……そんなところで何をしているんですか?」
 
 
レイラ
「ちょっと調べ物をね……ところで何か用?」
 
本の山に埋もれたままレイラは言った。山から出る気はないらしく、動かなかった。
 
 
ローデリックはポエムの使い方をレイラに訊ねると、
 
レイラ
「書いた本人が、あちこちでそれを呟きながら歩き回って最後どこかに置き忘れたフリでもしたらいいわ。きっとエサに食いつくから」
 
 
 
ティアゴ
「………旅から帰ってお疲れなのでしょう、、ほかに何か方法は?」
 
疲れすぎて頭がおかしくなったのだろうかとティアゴは思い、そんな彼にレイラは怒りの視線を向けた。
 
 
レイラ「私は真面目に言ってるのよっ!」
 
 
ルイス
「俺ポエムなんてあちこちで呟きたくない!」
 
普通の感覚ならそうだろう。ルイスみたいな奴でも例外ではなかった。
 
 
レイラ
「ならそれでもいいわよ。いつまでも犯人が捕まらなくて、たまに発見される紙切れで誰かの日記がすこーしずつ暴露されていくことになるかもしれないけど……私には知ったことではないわ」
 
フン、とレイラはそっぽを向いた。
 
レイラにとってルイスの日記の内容が暴露されようが、ルイスがどんなに困ろうが実にどうでもいいことなのだ。
 
時間の無駄だ、帰れと言わんばかりに一行から顔を背けて転がってる本を適当に拾い上げて読み始めた。
 
 
リンゴ
「どうするの?ルイス。やる?やらない?」
 
他に提案はないらしい、これしかないよ、とリンゴはルイスを見る。
 
リンゴの問いかけにルイスは視線をなにもない天井に向け、眉を寄せながら考えたあと、
 
 
 
ルイス
「〜〜〜やる……」
 
渋々とやることを決めたのだった。
 


 ゜+.――゜+.――゜+.――゜+.――゜+.――
 

メモリーカードクラッシュ事件の影響を大いに受けているこの頃。


218年はじめの頃のセーブデータで重要シーンだけ見たりしてたら、バルナバがリリーのところにきてその帰りを目撃しました。

⬆️スクショがそれです。呼び止めて変なスクショになっちゃってますがw

NPCになったリリーがその後もバルナバと親交があって嬉しいと思った場面でした。

これは、11日の朝一のことでした。