任天堂Switch版エルネア王国をもとに書いています。
この日
学校の授業で担当は魔銃導師のティアゴだった。
ティアゴ
「さて、今日は宿題を出します。生き物や植物を観察して、観察日記を書いてください。忘れずにちゃんとやってくださいね」
生徒たちが「はーい」と元気よく返事をした。
セシリア
(かんさつにっき……?)
ティアゴに出された宿題について、考えていると、幸運の塔を通りかかり、いつものようにルイスがフラれていた。
セシリア
「じゃあ、ルイスくんを書こう!」
なんていい考えだろうとセシリアは目を輝かせた。
(ルイスくんならみんなときっと被らない!)
こうして、ルイスにとっては迷惑でしかない
ルイスくん観察日記がはじまった。
ーーー宿題提出日
宿題のチェックをはじめたティアゴはセシリアの提出物を見て驚きを隠せなかった…
ティアゴ
「………」
ティアゴ
「それはやめてやれ……」
ティアゴ
「……」
ティアゴ
「これは誰にも見せないように言わないと…」
ノートの最後のページにまだ日記があった。
他の日記から離れたページなので気づきにくい…
ティアゴ
「………」
ティアゴは無言でノートを閉じた。
「セシリア様」
遊んでいるセシリアを見つけて、ティアゴが声をかける。
セシリア
「あー!導師様だぁ!なぁに?」
セシリアは笑顔でティアゴに駆け寄った。
ティアゴ
「………あの、この前の宿題ですが、ルイスが見ると傷つきますから、本人や他の人には見せないようお願いします」
セシリア
「………うん♪分かったー」
すぐ納得してくれてのでティアゴはホッとした。
ティアゴ
「では、これで」
ティアゴが立ち去ろうとすると、
セシリア
「さいごのページはパパにみせても大丈夫?」
ティアゴ
「ーーー」
ティアゴはピタッと足を止めてセシリアを振り返る。
ティアゴ
「………………セシリア様は、なにがお好きですか?」
セシリアは少し考えてから、
セシリア
「ホットチョコレートだよ♪」
ティアゴ
「…差し入れするのでパパに見せるのは勘弁していただけますか?誤解されると面倒なんです」
ティアゴはすました顔をしていたが、セシリアには分かった。
ーー内心は穏やかではないということを。
セシリア
「いいよー!やくそく忘れないでね♪」
セシリアは無邪気に笑った。
わざわざセシリア様が最後のページを
パパにみせてもいいの?って聞いてきたわけだから
導師としては、なぜそのような考えに至ったのか、なんて怖くてたずねられないんだろーね。