今年の3月、1頭の黒猫さんを保護しました。
ペット禁止の市営住宅で、高齢者に飼われていた黒猫。
入院した飼い主が亡くなってしまい、市営住宅に取り残されていました。
モモさんが様子を見に行くと、そこにいたのは、足元にスリスリ人恋しそうに甘えてくる、目の大きい可愛い黒猫でした。
引き取り手がなければ動物管理センターに行くことが決まっている、そう聞いて放っておくことはできませんでした。希星(きほ)ちゃんと名付け、保護することにしました。
その時のブログです。
推定年齢10歳ぐらい、お膝が大好きな可愛い子だから、譲渡会で里親さんを探してもう一度幸せになってほしい・・・メンバーみんながそう思っていた矢先、希星ちゃんの体に異変が見つかりました。
胸にしこりが見つかり、病院を受診すると乳腺腫瘍の可能性があると言われたのです。
春まだ浅い4月のことでした。
その後、病院で腫瘍を摘出する手術を受け、順調に回復した希星ちゃん。
6月、メンバーのトメさんのお家に引越しました。
お膝が大好きな希星ちゃんのために、希星ちゃん専用のお膝を提供しましょうと、優しいトメさんが受け入れてくださったのでした。
トメさんのおうちには、17歳になる松ちゃんがいますが、松ちゃんともうまく距離をとって暮らすことができました。
そこからは、トメさんのおうちで保護部屋で甘え足りなかった分を取り戻すかのような甘えん坊ぶりを発揮する希星ちゃん。
穏やかで優しい時間が流れます。
しかし、9月に腫瘍が再発していることがわかり、乳腺全摘の再手術。前回以上に体に負担のある大きな手術でしたが、希星ちゃんは頑張りました。
このままどうか良くなりますように。トメさんとの穏やかな暮らしがずっと続きますように・・・
そんな願いも空しく、希星ちゃんの体調は先週急変してしまいました。
慌ててかかりつけの病院を受診したトメさんが聞かされたのは、レントゲンで肺が真っ白になっている、このままだと1週間もたないかもしれない、という悲しい診断でした。
いつのまにか再発した腫瘍がが希星ちゃんの体を蝕んでいたのです。
とりあえずその日は希星ちゃんを入院させて帰ったトメさんでしたが、希星ちゃんの命が残りわずかなら、最後のひとときは病院ではなく自分のそばで過ごさせたい、あたたかいお家で看取ってあげたいと、翌日、カリン隊長、ルゥさんと一緒に病院に迎えに行きました。
退院に備えて、呼吸の苦しい希星ちゃんのために、トメさんのお家には酸素ケージを設置しました。
退院前に病院で体に溜まった水を抜いてもらいました。こんなにたくさん溜まっていました

お家に帰ってきた、希星ちゃん。呼吸は少し楽になったようでした。
用意した酸素室に入ってもらいましたが、外に出たがって酸素室をカリカリする元気がありました。
小康状態と思われましたが、火曜日にトメさんが仕事から戻ると、立ったまま横になることもできない状態になっていました。
慌てて病院に向かいましたが間に合わず、病院に着いたところで呼吸が止まってしまったそうです。
美しい大きな瞳で、いつも訴えかけるようにトメさんを見つめていた希星ちゃん、せっかく専用のお膝をゲットしたのに、わずか半年足らずで大急ぎで虹の橋を渡ってしまいました

希星ちゃん、今はもう楽になった姿でお空を駆け回っているかな?
先に行った飼い主のおじいさんに会えたかな?
にゃんたフェのメンバーはみんなあなたのことが大好きだったから、とても寂しいよ

希星ちゃん、今朝8時30分に動物霊園で火葬します。
その時間、空を見上げて可愛い希星ちゃんの冥福を祈りたいと思います

希星ちゃん、お星様になって空の上から、にゃんたフェを見守っていてね。
希星ちゃんのように、飼い主に先立たれ行き場を失った、という高齢猫に出会うことが最近増えています。
今回、希星ちゃんはトメさんという優しい預かりさんのもとで、愛情に包まれて最後のひと時を過ごすことができました。トメさんは古くからの神戸にゃん太の会のメンバーで、猫活の大先輩です。
トメさん、本当にありがとうございました。
もし、次に希星ちゃんのような猫に出会ったとき、行き場を失った高齢猫と、猫を長期間ゆったり預かってくださるボランティアの方をつなぐことができたら、猫も人ももっと幸せになれるんじゃないかな?
猫の幸せが私の幸せ

これからもにゃんたフェは、にゃんたフェにできることを探していきたいと思います。
なお、希星ちゃんの医療費につきましては、市営住宅の関係者さんから多大なご支援をいただきました。
この場を借りてお礼申し上げます。
byメルモ

にゃん太の会は
皆様の温かいご支援のおかげで
活動できております🍀
いつも本当にありがとうございます。
温かいメッセージもとても励みになります。
心より感謝申し上げます🙏🙏