暑くなってまいりました。
夕飯の支度が終わったらちょっと冷房のサーモスタットを上げて、これを飲むのが楽しみな季節です。

*Strawberry & Cherry Sangria
サングリア。ワインにリキュールやフルーツジュース、果物を入れた、スペイン発祥の飲み物です。
これは白ワイン(甘めのシャルドネ)1/2本にキルシュヴァッサー(サクランボのリキュール)100cc、クランベリーソーダ200cc、お砂糖のシロップ少々に半割にして種を除いたサクランボ(色の黒くないレイニア種)とイチゴを加えて作りました。
最低でも半日おいて、果物の味がなじんでからが飲み頃です。
今週火曜日は、この日の朝に作ったサングリアとシーフードパスタで夕食にしました。

あっ、テーブルにPCが…(この日も夫は食べながら仕事をしなくてはなりませんでした)。

*Spaghettini Frutti di Mare
日本では「ペスカトーレ(漁師風)」と呼ばれることが多いシーフード入りトマトソースのスパゲティですが、こちらでは「Frutti di Mare(海のフルーツ)」と言う名前の方が一般的です。
アサリは白ワイン50cc程と一緒に鍋に入れて蓋をして強火にかけ、口を開いたものから取り出します。
残った汁はペーパータオルを敷いたざるで濾し、トマトソースに加えて少し煮詰め、塩こしょうで味を整えておきます。
エビは中心がまだちょっと生、くらいに湯通ししておきます。
フライパンにオリーブ油、潰したにんにく1片と唐辛子を入れて熱し、熱くなったら1cm幅に切ったイカを入れて炒め、さっと火が通ったらイカだけ取り出します。
このフライパンに上のアサリの蒸し汁入りトマトソースを入れ、熱くなったらシーフードとゆでたスパゲティ(厳密にはこの日は細めの「スパゲティーニ」)を入れて混ぜて出来上り。
魚介の火の通り具合が味の決め手になるので、トマトソースに魚介を入れてから味見や味付けをしなくて済むように、トマトソースの味をある程度濃いめに決めておくと良いようです。
サラダはレンズ豆とセロリ、フェンネルをタラゴンビネガー入りのドレッシングで和えたものです。

*Salad of Celery, Fennel & Lentil with Tarragon Vinegar Dressing
アラ? 何か見た目、銀之丞の苦手な納豆っぽい…?^^
フェンネルは魚料理の香り付けや付け合わせによく使われる野菜ですが、生でサラダにしても香りと食感が楽しめます。
そしてこちらは昨日の夕食、二日置いたサングリアです。

上の作って半日の物より、イチゴから色と味と香りが出ておいしくなっていました。
この日のディナーもメインはお魚でした(そして夫はやはり仕事でした)。

*Cod Meunière with Mushroom Cream Sauce with Boiled Broccolette & Fennel
ムニエルにしてマッシュルーム入りのクリームソースをかけました。
魚の種類は確か^^タラだったと思います(銀ダ~ラ♪ではありませんでした)が、白身の身の締まった魚ならなんでもいいと思います。
付け合わせはブロッコレット(「レット」と言う名前から小さいのかと思いきや、かなりトウのたったブロッコリー、という感じでした)とフェンネルをオリーブオイルを垂らしたお湯でゆでたものです。

クリームソースはエシャロットで香りをつけてあります。
みじん切りにしたエシャロット少々と白ワイン100ccを小鍋で煮つめたら、ここに生クリーム200ccを入れて塩こしょうし、とろりとするまで煮詰め、濾しておきます。
ここにバター少々とオリーブオイルで強火で炒めたマッシュルームを加え、塩こしょうで味を整えます。
塩こしょうして小麦粉をはたき、オリーブオイルでこんがりと焼いた魚の切り身にソースをかけ、庭のチャイブを散らして出来上り。
白ワインの酸味とマッシュルームの風味がクリームソースと魚の味を引き締めていて、ナカナカの組み合わせ…に思えました。
サラダはオレンジ風味のコールスローです。

*Coleslaw with Cabbage, Celery & Mango with Vinaigrette with Orange Juice
キャベツ、セロリ、マンゴーの千切りを、オレンジジュース入りのヴィネグレットで和え、松の実を散らしました。
ところでタイトルの「『イ』で始まる美しい赤い飲み物」とは…つまり「イチゴとサクランボ入りサングリア」ということになります。
またもや「赤毛のアン」からの出典で恐縮なのですが。
アンがダイアナをお茶に招いて出した、いえ、出したと思った赤い飲み物は「イチゴ水」。
「イで始まる美しい赤い飲み物」という響きに、私も想像をふくらませて憧れたものでした。
これは原書では「Sで始まる」「ストロベリー・ジュース」とか、そう言う類の物なのだろうと思い込んでいたのに、実際は「RとCで始まる」「ラズベリー・コーディアル」であった時の驚き。
高校生の頃でしたが、ラズベリーの味があまり好きでなかった私は何だかがっかりしてしまったのを憶えています。
実際アンがダイアナに飲ませたのは、これも日本語訳では「ぶどう酒」とされていることが多いようですが、原書では「カラント・ワイン」ですから「スグリの果実酒」。
大きなタンブラーに3杯ものスグリ酒を飲んだダイアナは、次の日ひどい二日酔いに苦しんだそうですが、たったそれだけで済んだなんて私から見れば彼女は酒豪です。
私は上のグラスで一杯が精一杯、しかも私の分はペリエやクラブソーダで少し薄めてもらっているのです(うちでは酒類を注ぐのは昔バーテンダーをしていた経験のある夫の役目になっています)。
たった一杯でも、これがあるといつもより食卓がちょっと華やいで楽しい気分になれる…。
「明日もうちょっと暑くなってもいいな」とも思える、夏の楽しみです。
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