おとといの26日は夫銀之丞のバースデーでした。
先週の日曜日は彼のお気に入りのステーキハウスMorton'sに、ちょっと早目のお祝いの「外食編」に出掛けました(以前行った時の記事です。→「お雛祭りの和風家ディナー&アメリカン外ディナー」)。
ウェイトレスさんに「夫の誕生祝いなんです。」と言ったら(夫は言わなくてもいい、と言ったのですが)レモンスフレをサービスしていただいて、おいしく楽しく食事して来ました。
そして誕生日当日は私が例年通り、やっぱりフランス料理^^を作りました。
「バースデーディナー2013<おうちごはん編>」のはじまり、はじまり~♬♪

*コーンと玉ねぎのキッシュ Fresh Corn Quiche
*白桃の冷たいスープ Cold White Peach Soup
*野菜のグラッセのモザイク仕立て Glazed Vegetable Mosaic
*ロブスターのナージュ風 Lobster à la Nage
*シャルドネ Chardonnay from Sonoma Cutrer
ワインはカリフォルニアはソノマカトラーの2009年のもの。辛口のシャルドネです。
まず前菜です。
コーン入りのキッシュと言うのは見た事も食べた事もがなかったのですが、夏らしい素材を、と思って初めて作ってみました。

*Fresh Corn Quiche with Sweet Onion
ゆでたてのコーンの甘さが炒めたスイートオニオンとも、卵の風味ともよく合っておいしかったので、これからは夏の定番にしたい、と思いました。
そしてこちらもまた、今回初めて作ってみた、白桃の冷製スープです。

*Cold White Peach Soup
「桃のスープ」なるものの存在を初めて知ったのは数年前、私のブログを読んで下さっている方からいただいたメッセージででした。
レストランで食べた桃のスープがおいしかったので作ってみたいけれど、ネットで探したら色々なレシピがありすぎてどれを作ったらいいのかわからないので、何かおすすめのレシピはありますか?…ということでした。
残念ながら私はそれまでそういうお料理があることも知りませんでした。
以来、そのスープを味わってみたくて、桃の季節に外食する際にはメニューにありはしないかと探して見たのですが、とうとう今まで出会えず仕舞い…。
今回、桃好きの夫のために未知のこのスープを仕上げてみたのですが、結果は…。
おいしかったです。
夫は一口ごとに「オイシー」「ビューティフォー」「ワンダフォー」を連発してくれました。
ふわっと口に広がる桃の香りと甘さと、ミルキーなコク。
塩味は極めて控えめに、桃の甘さを引き立てる程度に使ったのがよかったのかな…?
2人分として白桃500g(2~3個)は皮をむきざく切りにして白ワイン50cc、チキンストック50cc、レモンスライス2枚と一緒に火にかけ、3~5分、桃が柔らかくなるまで煮ます。
煮えたらレモンを取り除いて鍋ごと氷水につけて冷やします。
冷えたらこの桃を煮汁ごとブレンダーにかけてピューレ状にしてから裏濾しし、生クリームとプレーンヨーグルト各大さじ2、牛乳大さじ4、キルシュヴァッサー(さくらんぼ酒)少々を加えてよく混ぜ、軽く塩、白こしょうをして味を整え、冷蔵庫で冷やしたら出来上りです。
ちょっとだけ白桃らしい色にしたかったので、グレナデンシロップを少しだけ入れました。
ただ、こちらの桃は日本のものと違って水分が少ないからか、このままではスープとして飲むには少々濃過ぎました。
牛乳を更に40~50cc程足して薄めたのですが、そうするとミルクの匂いが肝心の桃の香りより勝ち過ぎてしまうような気がしたので、今度作る時は水を使おうと思います。
姫さん、このレシピが姫さんがお好きな味かどうかはわかりませんが、お陰樣で私は新しい、美味しい一品と出会うことができました。どうもありがとうございました。
お次の野菜料理は。
先月結婚記念日に行ったレストランで食べて感動した「野菜のつや煮のモザイク仕立て」に挑戦してみました。(この時の記事はこちらです。→「アニバーサリーディナー2013<外食編>at Patina」)

*Glazed Vegetable Mosaic with Beet, Carrot, Celery, Leek, Parsley Root, Red & Purple Radish, Sunburst Squash & Zucchini
野菜は2人分としてバター大さじ1強と砂糖大さじ1弱、塩少々を加えたひたひたの水で柔らかく煮ます。
お店ではそれぞれの野菜を別々に煮ていたようですが、ウチにはもちろんそんな数のお鍋もコンロもないので、ズッキーニ、人参、黄色のスクウォッシュ、パセリルート(左手奥の白い長い根菜です)、セロリ、リーク(ポロねぎ)、白い小カブは一緒に煮てしまいました。
野菜は火が通った物から順に取り出します。
野菜が柔らかくなっても煮汁がシロップ状にならない時は野菜を一旦取り出して強火で煮詰め、野菜を戻して煮汁をからめておきます。
赤、紫色のラディッシュは一緒に、ビーツだけはこれだけを小鍋で、同様にグラッセにします。
煮上がった野菜をセルクル型などで好みの形にお皿に盛ります。
ビーツの鍋に残った煮汁を少し煮詰めてレモン汁を加えたものをソースにし、最後に塩ゆでにして薄皮をむいたイングリッシュピー(グリンピース)を散らしました。
お店のように、温かい状態でテーブルに出すことは出来なかったけれど、ちょっと冷めていても返って野菜の味がよく味わえて悪くはなかったかな?と思いました。
さて、いよいよ本日のメインディッシュです。
主役のロブスターは…。

この日の朝、生きた状態でメイン州から航空便で届きました。
暴れるロブスター2匹と対決しなければいけないのかとビクビクしていましたが、夕方おそるおそる箱を開けると、既に動かなくなっていました(半分がっかり、半分ホッ…)。
出来上がりましたのは「ロブスターのナージュ風」。
「ナージュ」はフランス語で「泳ぐ」という意味だそうです。
たっぷりのソースの中で、およげ!ロブスターくん。^^

*Lobster à la Nage (Swimming Style) with Cucumber, Fennel Bulb and Petit Onion in Riesling Butter Sauce
ロブスターは頭とはさみ、胴体を切り離し、頭と胴体は縦2つに切ります。
切り離した頭部の目の後ろにある嚢は食べられないので外して、さっとすすいでおきます。
濃い目の野菜の出し汁(人参、セロリ、ポロねぎ、玉ねぎの粗切りと半割にしたトマト)をひたひたの水と一緒に弱火で30分ほど煮て濾します)120cc、ワイン(リースリング等の辛口のもの)240ccを鍋に入れて強火にかけ、沸騰したら頭とはさみを入れて5分、胴体を入れてからは2分、蒸し煮にします。
取り出したロブスターは保温しておきます(私は250℉=120℃のオーブンに入れておきました)。
この煮汁を軽く煮詰めてバター50g程(参考にしたレシピでは100gになっていましたが)を加えて溶かし、レモン汁と塩こしょうで味を整えて濾します。
ここに薄切りにした小玉ねぎとフェンネルバルブを加え、火が通ったらキュウリの輪切り(種をぬいたもの)を加えてさっと煮たらソースの出来上り。
ロブスターを殻から外してお皿に盛り、野菜を上に乗せてソースを多めに注ぎ、フェンネルの葉とパセリを飾って完成です。

ロブスターを自宅で料理すると殻をむくのが大変ですが(特にハサミの部分の殻は堅いのなんの!今回もこれだけは夫に手伝ってもらいました)、好みの塩加減、ゆで加減に出来るのが嬉しいところ。
こちらでは専門のレストランで食べても、概して塩辛過ぎ、ゆで過ぎのものが出て来てがっかりすることが多いのです。
夫はいつもの台詞で—「こんなにおいしいロブスター料理を食べたのは初めてだ!」と言って—喜んでくれましたが…。
実は私もそう思ったのでした!(自画自賛ですみません。)
この殻割りのせいで、次の日、右腕のスジが痛くてダルかったんですが、一年に一度くらいなら作ってもいいかな…(笑)。
ちょっと手間はかかりますが、苦労しただけの味は保証致します。
さて、デザートは手抜きをして、週末に夫と私のお気に入りの韓国系ベーカリー「Paris Baguette」(ホームページはこちらです。→「Paris Baguette」)でチョコレートケーキを買って来てしまいました。
♬Happy Birthday Dear 銀くん~♪

ケーキを作る手間が省けたので、バニラアイスクリームは前日に作っておいてア・ラ・モードに。
種を抜いて、お砂糖とキルシュヴァッサー少々で煮たチェリーと、オレンジ、ピスタチオを添えました。

*Chocolate Cake à la mode with Cherry Sauce, Navel Orange & Homemade Vanilla Ice Cream
夫はいたく感動して、「このディナーは一生忘れない」とまで言ってくれました。
この言葉と夫の笑顔を見れば、ほぼ一日中キッチンに立ち通しだった苦労も、脚と腕の痛みも報われるというもの。
でも、暫くはバターなし、クリームなしのあっさり料理を作らねば…(キッシュもロブスターもまだ沢山残ってるんですが^^)。
どうぞいつまでも健康で長生きしてね、ダーリン♡
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