結婚記念日当日の7日の火曜日は夫は仕事に出なければならなかったため、4日に外食してお祝いしました、というのが前回の記事でした。
→「アニバーサリーディナー2013<外食編>at Patina」
この日のディナーでお腹も気持ちも12分目まで満足してしまったので、7日はどうしようかと—ちょっとしたディナーを作るか、いつものゴハンにしてしまうか—ギリギリまで迷っていました。
やはり当日に何もしないのもつまらないかな、と、前日、ちょっと高めの品揃えのスーパーで何となくマグロや野菜を買っては来たものの、メインも前菜もデザートも決まらないまま火曜日を迎えてしまいました。
朝になってお腹が空いたら何となく食べたいものが思い浮かんで来たので泥縄式でメニューを組み立てました。
ところで—。
私は誕生日や記念日と言うと、フランス料理に傾いて作ってしまうのですが。
以前義母に「どうしていつもフレンチなの?」と聞かれたことがありました。
えっ…。「どうして?」って…。
宮廷晩餐会もフレンチだし…(って理由になるのかな?)。「ご馳走=フランス料理」と言う感覚があるのはもしかして日本人だけなのかな?…と思いましたが。
「Patina」も特別な日を祝う人でいっぱいでしたし。
2010年、フランス料理はユネスコの無形文化遺産にも選ばれました。
子供の頃から本や雑誌でフランス料理の写真を眺めるのが楽しみでしたが、今思えば、当時の私の興味を惹いたのはお料理そのものよりも、きらびやかなグラスや洋食器や花で飾られた、豪華絢爛な食卓の雰囲気だったのかもしれません。
やはりフレンチは私にとってスペシャルな日の気分を盛り上げてくれる料理なのです。
というわけで。
皿数も少ないしクロスも省略してしまったし、メニューも地味なのですが。
やっぱりフレンチ風で、何とかお祝いらしく夕食のテーブルを整えました。

前菜は夫の好きなナスをムースにして。サラダはラングスティーヌ(手長エビ)とオレンジのシェリー酒風味。メインはシアードツナのアンチョビとパン粉入りソースです。

*Eggplant Mousse with Basil Lemon Sauce
*Salad of Langoustine, Orange, Red & Green Leaf Lettuce & Radicchio with Sherry Vinaigrette
*Pan-Seared Tuna with Sauce of Anchovy, Breadcrumb, Garlic, Parsley & Olive oil with Fried Vegetables (Fava Beans, Green & Yellow Sunburst Squash, Kabocha Squash, Radish & Lotus Root)
ワインは魚介を食べる時の夫のお気に入り、ナパバレーはケークブレッド・セラーズのシャルドネです。

ナスのムースは、子供の頃に本(母が購読していた「暮しの手帖」でした)で読んで以来、いつか食べてみたいと憧れ続けていた一品でした。
でも、今までどのレストランのメニューでも見かけた事はなく…。丁度いい日本のナスがあったので突然ですが作ってみる事にしました。
皮をむいてアク抜きしたナス200gくらいと玉ねぎ40gくらいを、薄めのチキンストックをひたひたに加えて柔らかくなるまで煮ます。
これをフードプロセッサーにかけ、ふやかしたゼラチン7gを加えてよく混ぜてから裏ごしします。
塩と白こしょうで味付けしたら氷水で冷やして軽くとろみをつけ、このとろみと同じくらいの固さまで泡立てた生クリーム80ccを加えてよく混ぜて味を見て整え、型(5個分出来ました)に流して冷蔵庫で冷やし固めました。

みじん切りにしたバジルとレモン汁、生クリームと牛乳を合わせたソースを添えて、ナスのヘタの下の部分の皮とレモンの皮で作ったナスの花をあしらいました。グリークバジルの茎が、丁度良く紫色なのが見えますか?(見えないカナ…。^^)
仕上がりは、残念ながらナスの味がやや弱めでした。ナスの風味を生かすためには生クリームはもう少し控えめに、50ccくらいにするべきだったかな…。今度リベンジします。
サラダに使ったラングスティーヌは冷凍のむき身ですが、十分甘くて、甘酸っぱいオレンジと、シェリー酒少々で風味をつけたヴィネグレットとよく合いました。

ラディッキオ(トレビス)の苦味もいいアクセントになって、「リッチでオークの香り高く、バターのような風味がある(銀之丞談)」ワインとの相性もよく、夫は大喜び。ホッとしました。
さて、メインは塩こしょうしてからオリーブオイルとディル、レモン汁で半日マリネしておいたマグロを、フライパンで表面だけをさっと焼いたシアード・ツナですが、これはフレンチというよりイタリアンかな?
かぼちゃ、蓮根、ラディッシュ、緑と黄色のスクウォッシュとファヴァビーンズ(小さい空豆のような豆です)を揚げたものを添えました。

ソースはアンチョビ、パセリ、にんにくのみじん切りとパン粉、オリーブオイルをよく混ぜ、フライパンでパン粉が色付くまで炒めたものなのですが、これがカリッとしていて香ばしく、ちょっとディルの香りのする、柔らかく焼き上がったマグロと一緒に食べるとナカナカでした。
しつこくないのに味は深いので、色々他の素材にも応用出来そうです。
サーモンやエビ、牡蠣やホタテ等の貝類にかけてもおいしそうだし、仔羊やステーキにも合いそうだよね…と大きなマグロ(ホントに大きかったんです!)を食べながら他のお料理の話で盛り上がりました。
でも、このマグロは夫は半分ほど、私は1/3ほどだけにしておきました。
この日はちゃんと夫の好きなデザートも用意してあったのです(ダイエットの都合上、最近は作らない事が多くなっていました)。
レーズン入りブレッドプディング、バーボンソース添えです。

*Bread Pudding with Bourbon Sauce
牛乳に浸したフランスパンにプリン液(バニラの他にシナモンとナツメグが少々入っています)をかけてオーブンで焼いたお菓子ですが、これはこちらのベーカリーでもよく見かける、アメリカ人の好物です。
もちろん銀之丞もご多分に漏れず。
今回は彼のお気に入りのバーボンウイスキーをたっぷり使ったソースをかけたので大喜びしてくれました。
プリンの味がしみ込んだ、しっとり、もっちりしたパンに、ところどころレーズンの甘酸っぱさが効いています。
こちらに来たばかりの頃は「パン+プリン」の組み合わせに「エッ…?」と思ったものですが、食べてみるとおいしいんですよ。
ちょっと書きたい話もあるので、次回、作り方をアップしたいと思います。
手近な材料を使い、あまり凝った演出も出来なかった今年のアニバーサリーディナーでしたが。
例えフレンチではなかったとしても。
私にとっては、ニコニコと嬉しそうに食べてくれる夫の笑顔が何よりのご馳走なのでした。
これまでも、そしてこれからも、きっと。
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