朝晩の風が涼しくなったとき、季節の終わりを感じた。
あの鮮烈な日差しはどこへ行ってしまったのだろう。枯れ落ちた街路樹の葉に、永遠に刻まれたままなのだろうか。
夏が過ぎて、ずっと切ない秋がやってきた。
最近では毎晩電話をくれる。話題はないけれど、声が聞きたいんだ、という。
同じ気持ちなのに笑顔になれない。風邪をひいた彼の声はいつもよりずっと低い。
「何で黙ってるの」
言いたいことが見つからないから。
「そんなさみしそうに黙ってるの、よそうよ」
なに言ってるの。電話越しにそんなこと分かるわけないじゃない。
「俺は笑った声が聞きたいんだけどな」
「別に、さみしくないよ」
ほら、その声だ。嘘をつくのは下手だから、すぐばれる。
まあ、いいんだありのままで、とか何とか言ってフォローしてるけど、こんな電話で楽しいはずない。
それでも最後はおやすみのキスをねだるくらい、彼は明るい。
だから救われる。電話越しじゃキスはできないけど。
日に日に淋しそうになる、と言われた声をなんとかしないといけない。
沈黙でも、愛と幸福が伝わるように。
今日は楽しい話題を用意しておこう。
あの鮮烈な日差しはどこへ行ってしまったのだろう。枯れ落ちた街路樹の葉に、永遠に刻まれたままなのだろうか。
夏が過ぎて、ずっと切ない秋がやってきた。
最近では毎晩電話をくれる。話題はないけれど、声が聞きたいんだ、という。
同じ気持ちなのに笑顔になれない。風邪をひいた彼の声はいつもよりずっと低い。
「何で黙ってるの」
言いたいことが見つからないから。
「そんなさみしそうに黙ってるの、よそうよ」
なに言ってるの。電話越しにそんなこと分かるわけないじゃない。
「俺は笑った声が聞きたいんだけどな」
「別に、さみしくないよ」
ほら、その声だ。嘘をつくのは下手だから、すぐばれる。
まあ、いいんだありのままで、とか何とか言ってフォローしてるけど、こんな電話で楽しいはずない。
それでも最後はおやすみのキスをねだるくらい、彼は明るい。
だから救われる。電話越しじゃキスはできないけど。
日に日に淋しそうになる、と言われた声をなんとかしないといけない。
沈黙でも、愛と幸福が伝わるように。
今日は楽しい話題を用意しておこう。