私たちは光と影だった。
強い光に導かれて私は灯台を目指した。闇の底を歩きながら。

知っていたはずなのに。灯台には灯台守りがいて、標となっていることを。
彼は病み、疲弊しているということを。


彼もまた光と影だった。
私が救われるためには、彼が傷つかなければならなかった。
ただひとりに光を当てようとして苦しんでいたのだろう。
私はこれからともに苦しもう。



幸あらんことを。
無理してるんだなって、ふと気付く。
明るく振る舞うのをやめてみたら、勇気がわいてきた。

6月の始めからずっと泣いていた。さみしくて、また捨てられるんじゃないかと怯えていた。
私が1人で泣いていることを知らない彼はずるいと思った。

返信がなくても気にしないで、明日の予定を楽しみにしよう。隣にいる人は違うけど。

それで愛が途絶えても、涙の向こうの結果なら、前を向いていられるだろう。
後輩とバスに乗っていて、これといって話題もなかったので占いのサイトを開いてみた。

「あ、これ。花フェアリー占い、やる?」
占いって便利だ。話題作りに事欠かないのに、外れていてもみんな不思議にも思わない。
「バラだってー」
「えー、嘘。女王様タイプとか、なくないですか」
「女王様は、ちがうなあ」
控えめでおとなしい彼女に、バラの花は似つかわしくない気がした。
「私はチューリップだって。凛と咲き誇る、か」
「あ、でもそれ分かる気がします」
「咲き誇れないよ」
私は苦笑した。


どんなにつらくても凛と前を見つめる。そんな強さを持てたらどんなにいいだろう。
実際の私は、縋ることもできずにただうずくまって朝を待つばかりだ。

好きな人の前では泣かないことや、失恋しちゃったと笑って見せるところ。
私のせいいっぱいの強がりは、他の誰かには本当の強さに見えている。

もっと素直になるべき、かな。