こんにちは。絵本専門士こっころです。
ブログをご覧いただきありがとうございます。
明日は3月11日ですね。
東日本大震災から13年。
2日前、警察庁の発表で、
死者は12都道県で計1万5900人、
行方不明者は6県で計2520人とありました。
東日本大震災は、
2011年3月11日14時46分に発生した
東北地方太平洋沖地震と
これに伴う福島第一原子力発電所事故による
大規模地震震災のこと。
※長野県北部地震による災害を含める場合もあり。
(Wikipedia)
今日は、
下野新聞
「tuttiの本棚〜県内絵本専門士がお薦め~」
で、希望の牧場を紹介しました。
この絵本は、
原発事故後、避難指示(当時)や殺処分命令が下る中、
それを拒否し、
今も尚、この牛たちの世話をする「牛飼い」の話です。
葛藤や苦悩の中、命に向き合う姿が描かれています。
「牛飼い」の信念と誇りを感じ、読み手も一緒に考えさせられます。
他にも震災の絵本は多数出版されています。
何冊か紹介します。
ひまわりのおか
葉方 丹 文
松成真理子 絵
岩崎書店
石巻市の大川小学校は、
児童74人、先生10人が津波で亡くなっています。
そのお母さんの思いが絵本に描かれています。
避難を目指した場所に、お母さんたちが植えたひまわり。
明るい色彩、愛情に溢れた言葉。
つなみてんでんこ はしれ、上へ!
文: 指田 和
絵: 伊藤 秀男
出版社: ポプラ社
![はしれ、上へ! つなみてんでんこ (ポプラ社の絵本)](https://m.media-amazon.com/images/I/61keL+WNUGL._SL500_.jpg)
「自分の命は自分で守る」
釜石の奇跡と言われたおはなしです。
しかし普段から避難訓練を実施していて、
日常的に地震や津波の防災意識が高かったことが、
絵本から伝わります。
請戸小学校物語 大平山をこえて
NPO法人 団塊のノーブレス・オブリージュ
一般販売はされていませんが、こちらからの購入できます。
また、PDFで絵本をご覧いただくこともできます。
福島県浪江町にある請戸小学校。
1.5キロ離れた大平山に避難します。
避難訓練はしていませんでしたが、児童職員の全員が助かります。
幸運も重なります。
震災の当日、職員が避難場所は大平山と話していたこと、
避難途中、保護者に引き渡さなかったこと、
山の入口が分からなかったけれど、
知っている児童がいて導かれたこと、
山を登っている時、町の様子、津波が見えなかったこと。
請戸小学校は、現在震災機構になっています。
なみだはあふれるままに
内田麟太郎 文
神田瑞季 絵
PHP研究所
![なみだは あふれるままに 【4歳 5歳からの絵本】 (PHPわたしのえほん)](https://m.media-amazon.com/images/I/41qB3JlsZLS._SL500_.jpg)
こちらを紹介してくださったのは、佐藤敏郎さん。
神田さんは女川町出身で、
佐藤さんの教え子だったと記憶しています。
女川で教師をされていた佐藤さんは、
石巻市立大川小学校の6年生だったお子さんを亡くされています。
震災当時15歳だった神田さんご自身の体験を基に、
内田さんが文を神田さんが絵を描きました。
悲しみの中から、希望を感じる絵本です。
震災の絵本は、
どうしても悲しくなってしまいますね。
でも、そこには、
人の愛情だったり、未来への希望、命の大切さ、
その自分や大切な人の命を守るためにはどうするか、
などが描かれています。
手に取って、読んでくださいね。