福祉リーダーの自走する

チーム作りをサポート

メンタルコーチ森ゆきこです。

 

 

 

 「仕事を渡したくない人」への対応策

 

 

 

人員の配置、業務分担とっても悩みますよね。

私も福祉現場でマネージャーをしていた頃、

とっても悩みました。

仕事をしてくれないのも困りますが、

仕事を他の人に渡さず、

抱え込まれるのも困ります。

 

 

 

 

 
 

管理者としては

「利用者様の障がい特性を考えると、

このスタッフに担当してもらおう。」

「この人に任せると全体のバランスが取れる。」

「一人に業務が集中して疲弊していないか?」

とチーム全体の効率や生産性を考えた上で

判断していますよね。


 

 

ところが部下からするとチーム全体の

効率・生産性よりも

「必要とされたい!」「評価されたい。」

が故の仕事の抱え込みが発生する

事があります。

今日はそんな人への対応策をお届けします。

 

 

 

  仕事を渡したくない人」の心理状態は?

 

「新人スタッフにこの仕事を任せたいから

教えてあげて下さい。」

「あなたに仕事が集中しているから、この仕事はそろそろ、○○さんに任せましょう。」

「あなたの残業時間を減らしたいから、

この仕事は○○さんに渡して下さい。」

と、いうと

「いえ、皆さんの方が大変でしょうから

私がやります。」

「え~~、、私、教えるの苦手

なんですよねー。

私がやった方が早いし、正確にできるし。

教える時間もとれないし。」

とその人なりの理由をつけて

なかなか業務分担が進まない。

 

 

 

 

 

 

そんな時は「力ずくで相手を変える!」よりも

「相手の気持ちを知る、理解する。」という所から紐解いていきましょう。

 

 

 

「仕事を渡したくない人」の心理的背景。

 大きく分けて以下の様な心理状態が考えられます。

 

 

①自己肯定感が低い。

「この仕事をしなければ自分はこの職場では

必要のない人間とみなされる。」

「後輩に上手く教える自信がない。」

という不安感・不信感を

抱いています。

また周囲は何も気にしていないにも関わらず

他の人に仕事を任せるのは

「自分の評価が下がったためだ。」

とマイナスに解釈してしまいます。

 

 

 

②「自分の存在価値を上げたい。」

「自分にしかできない仕事をしている!」

と自分の存在価値を上げたい。

また「新しい人を認めたくない、

仲間に入れたくない。」

と強い縄張り意識も持っている

場合もあります。

 

 

 

③プライドが高く、ライバル心も強い

自分に自信があり、

「自分がいつも人より優れている。」

「自分が勝ちたい!」

と異常に対抗心を燃やしている。

この対抗心を上手く活用する事で

成長に繋がる場合もあります。

 

 

 

 

  対応策は??

 

「相手がどんな心理状態なのか?」を理解した上で

「どういわれたら気持ちよく仕事を

渡したくなるのか?」

をベースに考えてみましょう

 

 

 

▶安心感を与えてあげるパターン

「Aさんには、今後、こんな風に活躍してい欲しいからこそ、

この仕事をBさんに任せてもらえないかな?」

未来もあなたが必要だと伝える。

 

「充分、あなたはよく頑張っている。

無理して体を壊すより、

長く仕事を続けて欲しいからこそ

仕事量を調節して欲しい。」

今の頑張りを承認する。

こんな風に穏やかに伝える安心感を

持ってもらう。

 

 

 

▶毅然と仕事を調整する意味・意図を伝える

パターン

「冠婚葬祭や連休が取れる職場にしたい。

不測の事態で一人のスタッフが抜けただけで

利用者様に迷惑をかける様では組織として成り立たない。

人がいつ抜けてもカバーできる組織にしたい。

だから人材を日頃から育てていく必要がある。

と「なぜ仕事を他の人へも渡すのか?」という

意味や意図を毅然とした態度で相手に伝える。

 

 

 

▶会議やミーティング等、全体に向けて風土を作るパターン

ここまでお伝えしたような

「皆、日頃からよくやってくれている。」という労いや

「人が不測の事態で抜けてもカバーできる組織にしたい」

といった事を特定の個人だけに伝えるのではなく、折に触れ、管理者・長として会議場面等で全体に浸透するように伝えていきます。

かつての私の上司はこんな風に働きかけてくれたおかげで「協力し合う風土」

が出来上がっていきました。

そして半年に一度、全スタッフ10連休取得する事が可能になりました。

 

 

 

 

 
 
 

コミュニケーションは「相手の立場に立つ」

という立場力をつける事で大きく変わります。

「受け手がどう感じるか?」

「私がどう伝えると行動してくれるか?」

を相手の立場にたって考えてみる。

これが基本です。

コミュニケーションはこれをしたら

絶対こうなる!という正解は

ありません。

けれども、間違った対応は避ける、

しない事が出来ます。

 

 

 

これらを踏まえ、

試していないコミュニケーションをとり

相手に受け入れやすい関わり、伝え方に

トライしてみて下さいね!

 

 

 

 

 

 

そして、、、ここまで読んで

自分が正に

「私、仕事取られたくない!って思ってる…。」

と気づいたあなた、今が変わり時です。

そんな自分を情けないとか、

器の小さい人間だとか、自己否定しないで下さいね。

「自分の本音に自分で、

今、気づけて良かったよね。」

と自分を受け止めてあげて下さいね。

 

 

 

本当に職場の人達から必要とされたいのなら

上司の言う通り他者に仕事を

教え、任せた方が賢明です。

「仕事」はあなただけのモノではありません。

他の人にもできる仕事は協力して行い、

仕事の「私物化」になっていないか

セルフチェックしてみましょう。

 

 

 

そして、次のステージに向かって欲しいのです。

新人スタッフを教育する事があなたの

新たな仕事です。

新人スタッフの「貢献感」を育てる事があなたの役目です。

前向きに丁寧に仕事を教えてくれたあなたは上司からも

新人スタッフからも信頼される存在になれます。

 

 

 

そうすれば

「人材を大切にして上手に育てられる人」

として認められ、必要とされないどころか

更に手放したくない大切なスタッフに

なりますよ。

自分の成長も、人の成長も喜べる

あなたでいて下さいね。