何もかも、自分でやろうとする癖がある。
他人に任せるのが下手だということは、実は、「他人を信頼していない」ことの裏返しだ。
周りを「(私は)頼られていない」と思わせること
それは、人から力を奪うことではないだろうか。
公立図書館の館長から電話があった。
地元のがん拠点病院、がん相談支援センターの協力を取り付けることができ、
販促物に名前を出してもいいとのことで、パンフレットも置いていただくことになった。
なぜ、今回は上手くいっているのだろうか?
前回は、地元に帰ってきたばっかりで、「人」、「もの」、「金」の経営資源うち、持続化補助金の申請が降りてお金はある程度あった。
「人」については、高校の同級生で市役所に勤めている友達を頼ったが、来場者に知人はいなかった。
また、当日の運営は、弟に手伝いをお願いした。
人脈を1から作っている最中だったのだ。
「もの」については、スピーカーと再生用のパソコンはHPの作成をお願いしている会社からレンタルして上映した。
今回は、公立図書館との共催なので販促物と集客はほとんどやってもらえ、当日の運営もご協力いただける。
もちろん、上映用の機材や環境もそろっている。
ではなぜ、市立の図書館が個人事業主の私と上映会をやろうと決めたのか?
詳細を聞いたわけではないが、
まず、「しっかりした信用できる医療機関の名だたる医師が出演している映画」という、権威性である。
図書館の館長は、がん拠点病院の医療情報プラザ(病院内の図書館)と交流があり
この映画『がんになる前に知っておくこと』についての評価を聞いたらしい。
それだけなら、図書館だけでも単独で実施できるが、
自分には、2019年に上映会をやった経験がある。
実績があるとか、実績を重ねるというのはとても重要なんだとつくづく思う。
また、館長とは、今回の提案前に起業塾でお会いしていて、
以前、同級生が副館長だった頃、講演会『好きなことを仕事にする』をやらせていただいたことを話をしている。
なので、共通の知り合いが複数いることがわかっている。
さて、今回、がん拠点病院の協力を得ることができる。
前回、会場をそのがん拠点病院にしようと視察して、実現できなかった経緯がある。
組む相手は大きい、と色めき立った。
全く初めてお会いした病院の法人営業部の方と話を進めていたが
別の大きなイベントがあり実現はできなかった。
逃げた魚は大きい。
映画の権威性についてどこまで理解いただいていたか、わからないが、
地元で何の実績もないこと、共通の知り合いもいなく、それ以降コミュニケーションも裁ち切れとなっている。
少量の労力で大きな成果を出す、それが※¹レバレッジ(てこ)を効かせるということ。
今の自分であっても、従業員1,000人規模の大病院を動かすことはできない。
公立図書館という後ろ盾があって、それが「支点」になり、
少量の労力で「荷重点」(がん拠点病院)動かすことができたのだ。
しかも、「力点」は自分ではない、図書館にやってもらったのだ。
何もかも、自分でやろうとする癖がある。
他人に任せるのが下手だということは、実は、「他人を信頼していない」ことの裏返しだ。
周りを「(私は)頼られていない」と思わせること
それは、とても、人から力を奪うことではないだろうか。
※¹レバレッジを効かせるとは、少量の労力で大きな成果を出す、1つの仕事で複数の成果を得ることを意味します。
てこで物を動かす場合に必要な力は、支点から力点までの距離と、支点から作用点までの距離によって変わります。 支点から力点までの距離が、支点から作用点までの距離の2倍になれば、半分の力で動かすことができます。 つまり、半分の力で仕事をすることができるのです。