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ルーブル(その1)

先週の日曜日、久々にルーブルに行ってきた。毎月第一日曜日は無料なので、行こうと思えば毎月行けるはずだったが、第一日曜日に限って用事があったり、あるいは来月でいいやと先延ばしにしたりして、かれこれ半年ぶりだった。

ルーブル宮を横切るときに、カルーゼル凱旋門の向こうを見ると、コンコルド広場のオベリスクと、さらに向こうのエトワル広場の凱旋門が一直線に重なって見える。美しい。一直線に並ぶ街頭もまた美しい。幾何学的な美というのは、計算高さとは裏腹に不思議と心地よい。

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第一日曜日のルーブルは非常に混雑していることでも知られる。地上のピラミッドの前も地下の入り口も長蛇の列で、入るまでに30分以上並ぶ羽目になることも珍しくない。だが、Porte des Lions 門から入ると、並んでいる人は誰もいない。むしろ、セキュリティチェック係の人たちがぺちゃくちゃおしゃべりしていて、そうした職務を忘れた係員たちのほうこそが通路にあふれかえっている有り様である。

その空いている入り口 Porte des Lions はいったんルーブル宮から出てセーヌ沿いを西に進む。名前のとおりライオンが目印。
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ひょっとすると日本だと、込み合うメインの入り口には「獅子門からのほうが比較的待たずにお入りいただけます」みたいな地図付きの立て札をこしらえそうなものだが、ここにそんなものはない。

今回は以前も観たヨーロッパ絵画、特にイタリア絵画とスペインの絵画を観てきた。映画でも小説でもそうだが、2度目というのは1度目よりもいっそうおもしろい。そして、モナリザ観なきゃみたいな義務感もないので気楽だ。

最初注目したのはこちら。左は メレンディスの『静物画(イチジク)』(Melendez, Nature morte aux figures, vers 1750-75)、右はムリーリョの『物乞いする若者』(Murillo, Le Jeune mendiant, vers 1645-50)。(日本語の題名は拙訳のため要確認)
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広い意味でルネッサンスの頃というと、美的なものや高貴なもの、つまり宗教や神話に題材を得た絵画や、貴族の肖像がほとんどだろうと思いこんでいたが、すでにこの時代、日常的な題材、それも俗っぽいものが描かれているのが興味深い。

(つづく)