英語論文とフランス語論文
昔のワープロ(近ごろの廉価コンピュータよりもお値段がしたらしい)では、文書を作る時に「和文」と「欧文」を選択したような気がする。今でもWordには、「和文フォント」と「欧文フォント」というチョイスがある。
だが、和文と欧文という二分法では足りないのではないかと思う。
たとえば、同じローマ字使用言語であるが、英語とフランス語では論文の体裁がかなり異なる。題名の大文字小文字の別、クエスチョンマークやコロンなどのまえに不分割スペースを入れるか否か、コーテーションマークやアポストロフィの種類、リファレンスの書き方、などなど。
1. 題名の大文字小文字
往々にして、英語は大文字を好む言語であると言えよう。英語で題名を書く時は、途中の and や前置詞や冠詞以外ことごとく大文字にするらしい。フランス語でも近ごろ英語のマネが浸透しつつはあるが、たいていは、一語目だけが大文字(一語目が定冠詞なら、最初の名詞も大文字)とするのがスタンダード。題名の書き方の話から逸れるが、「~語」という名詞や、「~人の」という形容詞も、英語だと逐一大文字になる。ex. English / Anglais ; Japanese girls / des filles japonais. フランス語はあまり大文字を好まないというか、滅多なことでは大文字を使おうとしないと言うべきかも知れない。
2. ?や:の前の不分割スペース
仏語はスペースが好きなのだろうか?フランス語で論文を書く時には、!?≪≫:;(←実際は半角だが…)の前にスペースを入れる。しかも、禁則処理にするため、不分割スペースを入れる(WindowsならCtrl + Alt + Space ; MacならOptioin + Command + Space だと思う)。だが、英語ではそうではないらしい。初めてこの違いを知った時、なかなか違和感を覚えた。英語は余計なスペースを好まないのだろう。そのぶん、目立たせるべきところは大文字で目立たせようということか。
3. コーテーションマークやアポストロフィ
これらを Wikipedia のような、あるいはもっときちんとしたサイトで調べてみると、国や言語によって形が異なることがわかる。Wordならば言語の設定によって自動で言語に合う形にしてくれることがあるが、そうでもないことがある。英語とフランス語をまぜこぜで書く時など、思いどおりの記号がすぐに出せずに腹立たしく思うことがある。もちろん、フランス人でも英語風のコーテーションマークやアポストロフィを使うことがあるので、こだわる必要もないのだけれど、個人的な好みから言って使い分けをしたいところ。どうにかしてほしい。のみならず、校訂作業もなかなか骨が折れる。アポストロフィには、まっすぐ直線的なタイプと、クルンと弧を描く曲線的なタイプとがあるのだが、なかなか見分けにくい。
4. リファレンスの書き方
これは、各言語の間でもさらにさまざまなフォーマットが存在するのでいちがいには言えないが、英米系の研究者は書物の刊行地の前に「:」を打つが、フランス語では「,」を使うことが多い(と思う)。また、少なくとも私の周りの人々が選んでいる手法によれば、英語では、著者名、書名、刊行地、出版社のそれぞれのあとにピリオドを打つが、フランス語ではカンマでつないでいくことが多い。ピリオドとカンマ、これも両者の息づかいの差の現れであるように思われたり…
このように、日本語のほかに複数の外国語を混ぜて文書を作る場合、(まあ、4.の話はさておき)言語によってグラフィックなレベルで記号の使い方や書き方の違いがみられるのだから、和文vs欧文という二項対立では不十分だと思う。かといって、統一してしまうというのも味気ない話である。
だが、和文と欧文という二分法では足りないのではないかと思う。
たとえば、同じローマ字使用言語であるが、英語とフランス語では論文の体裁がかなり異なる。題名の大文字小文字の別、クエスチョンマークやコロンなどのまえに不分割スペースを入れるか否か、コーテーションマークやアポストロフィの種類、リファレンスの書き方、などなど。
1. 題名の大文字小文字
往々にして、英語は大文字を好む言語であると言えよう。英語で題名を書く時は、途中の and や前置詞や冠詞以外ことごとく大文字にするらしい。フランス語でも近ごろ英語のマネが浸透しつつはあるが、たいていは、一語目だけが大文字(一語目が定冠詞なら、最初の名詞も大文字)とするのがスタンダード。題名の書き方の話から逸れるが、「~語」という名詞や、「~人の」という形容詞も、英語だと逐一大文字になる。ex. English / Anglais ; Japanese girls / des filles japonais. フランス語はあまり大文字を好まないというか、滅多なことでは大文字を使おうとしないと言うべきかも知れない。
2. ?や:の前の不分割スペース
仏語はスペースが好きなのだろうか?フランス語で論文を書く時には、!?≪≫:;(←実際は半角だが…)の前にスペースを入れる。しかも、禁則処理にするため、不分割スペースを入れる(WindowsならCtrl + Alt + Space ; MacならOptioin + Command + Space だと思う)。だが、英語ではそうではないらしい。初めてこの違いを知った時、なかなか違和感を覚えた。英語は余計なスペースを好まないのだろう。そのぶん、目立たせるべきところは大文字で目立たせようということか。
3. コーテーションマークやアポストロフィ
これらを Wikipedia のような、あるいはもっときちんとしたサイトで調べてみると、国や言語によって形が異なることがわかる。Wordならば言語の設定によって自動で言語に合う形にしてくれることがあるが、そうでもないことがある。英語とフランス語をまぜこぜで書く時など、思いどおりの記号がすぐに出せずに腹立たしく思うことがある。もちろん、フランス人でも英語風のコーテーションマークやアポストロフィを使うことがあるので、こだわる必要もないのだけれど、個人的な好みから言って使い分けをしたいところ。どうにかしてほしい。のみならず、校訂作業もなかなか骨が折れる。アポストロフィには、まっすぐ直線的なタイプと、クルンと弧を描く曲線的なタイプとがあるのだが、なかなか見分けにくい。
4. リファレンスの書き方
これは、各言語の間でもさらにさまざまなフォーマットが存在するのでいちがいには言えないが、英米系の研究者は書物の刊行地の前に「:」を打つが、フランス語では「,」を使うことが多い(と思う)。また、少なくとも私の周りの人々が選んでいる手法によれば、英語では、著者名、書名、刊行地、出版社のそれぞれのあとにピリオドを打つが、フランス語ではカンマでつないでいくことが多い。ピリオドとカンマ、これも両者の息づかいの差の現れであるように思われたり…
このように、日本語のほかに複数の外国語を混ぜて文書を作る場合、(まあ、4.の話はさておき)言語によってグラフィックなレベルで記号の使い方や書き方の違いがみられるのだから、和文vs欧文という二項対立では不十分だと思う。かといって、統一してしまうというのも味気ない話である。