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ノルマンディーの家 ― chaumière

ノルマンディー地方の伝統的な家屋の特徴は、
chaumière と呼ばれる葦葺き屋根と、
colombage と呼ばれる木骨壁構造(=木組み)らしい。
そのほか、colombage 木組みの壁に、ardoise と呼ばれるスレート葺きの屋根を載せた家もある。(ステートのほうが維持費用がかさまない)

[最初の5枚が葦葺きで、右下の1枚がスレート葺きだと思う]
 

 

 


ところで、今とりあえず「葦葺き」と言ってみたが、じつはこの chaumière という語が何を示すのか確信が持てずにいる。 屋根材として chaume を用いているからchaumière  という名だとは聞いた。

最初、なんとなく藁葺き屋根だろうか?と思い、「paille )のことですか?」と生粋のノルマン(ルーアン生まれ)に尋ねてみた。が、「paille なんかとはぜんぜん違う」と憤慨される。(恐れ入りました。)

そして一言。「水辺に生える roseauを知っているか chaumière はその roseau の一種だ」とのこと。葦で屋根を葺けるのかと、葦も見たことがないままに感動する。

Wikipedia のフランス語版をひもとくと、chaumière とは、小麦やライ麦や葦などの茎の藁、paille を使用した屋根のことだと書かれている。ならば、chaumière  を葦葺きと訳さずに、藁葺きと訳しても問題ないのではなかろうか??

ちなみに、そのフランス語版 Wiki のページから日本語版 Wiki のページへのリンクをたどると、あろうことか「茅葺き」という項に飛ぶ。茅葺きのことだったのだろうか。写真を見ると心なしか似ている。ただ、Wiki の情報は鵜呑みにしてはいけないし、とりわけ外国語との対応がうまくいっていない例は多く、今に始まった話ではない。

数日後、葦の生える沼のようなところを通りかかったときに、chaumière  の材料の chaume はこの roseau  だと、またしても生粋のノルマンが教えてくれた。とりあえずノルマンディーの chaumière  は葦葺きだと断言してよさそうだ。