ワイン好きのリヨン日記。 -5ページ目

ワイン好きのリヨン日記。

France, Lyonからのブログ。ワインを中心に。

ボーヌに戻ってきました。

荷物をピックアップし、3日間の寝床、ジットへ。

ここのジットはPulignyさんに見つけて頂いた所。Porte Saint Nicola の近くです。ボーヌの普通のアパートなのですが、とても素敵な内装になっており、非常に快適に過ごせました。フランスの日常生活感を味わうには良いと思います。



Porte St Nicolaを市内側から眺める

3日目に訪問するDomaine de Belleneは目と鼻の先なのですね。ロケーションも中心地まで歩けますし、駅までも勿論歩けるとても良い位置。



ダイニングテーブルのお花。




素敵なディスプレイ

少し内装を・・・と思ったのですが、実はあまり写真を撮っていなかった・・・写真はPulignyさんにお任せします。笑




ここは洗濯機、食器洗い機、食器や調理器具なども一通り揃っていて、長期滞在にも向いていそうです。調味料や冷蔵庫にはオレンジジュースや、ミネラルウォーターなど、少しですが、準備されていて・・・滞在中は補充等はありませんが。
オーナーはオーストラリア人らしいですが、きっとバカンスをここで過ごして、それ以外は貸しているのだと思います。

ちなみに、マドレーヌ広場の道を挟んだところにSupermarche Casinoがありますね。長期滞在にはスーパーは重要です。マルシェもプラスカルノで週2日くらい出るようですので、こういうのも長期滞在の楽しみかと思います。





グラスも(数は)充実。



あれ、君たちも来てたんだね?



あれだけ試飲をしたので、お腹はぺこぺこではありませんが、ディナーに向かうことにします。ディナーは事前に相談して決めた、Cave des Arches。ここはかなりボーヌでも評判が良いようで、Buisson Charlesのパトリックさんもあそこは美味しいぞ。って言ってました。そういえば、Bourgogne Aujourd'huiのボーヌ特集号でも紹介されてたっけ。



さて、少し歩いて到着。明るいですが、時間は既に20時前。



Cave des Arches


どのレストランもワインリストは当たり前のように充実しているのですが、ここも例外なくワインを所有しています。


エントランス入ってすぐのカウンター。左手はキッチン。




ワインセラー(おそらくほんの一部)



ここは、予約必須だと思います。我々の前にいた英国人(米国人?)カップルは待ってるけど、席が空かないとかちょっともめていました。担当してくれたウェイターの人も毎日コンプレ(満員)と言っていました。


さて、前述のように空腹度もいまいちですので、しばらく相談会を。


ボトル1本で通すか、2本いくか・・・この辺り中々難しいところですが、欲望を抑えてここは1本で通すことに(アペリティフもなし)。

事前にワインリストをネット上で入手していたので、Pulignyさんとどんなワインが良いか、ちょっと相談していたのです。でも、最終的にPulignyさんにワインのオーダーをお願いしました。だって、どんなものをオーダーし、何とマリアージュさせるのか、興味がありましたから



つまり、生であのマリアージュの探求が見れるってことです







それで・・・

D.Comtes Lafon Meursault 1er Cru Charmes 2007



お、ラフォン!来ましたね~






白い花、ナッツ、バニラ等・・・ラフォン香というか・・・多くの分子がバランス良く混ざり合って、とにかく良い香り。
ちょっとプチ議論になりましたが、ラフォンの造りは共通する香りがあって独特です。

レストランでしたので、特にメモなんかしていませんが、香りも良いですが、'07なのにエネルギーをとにかく感じるワイン。そして、エレガント。ワインに含まれる要素が充実していて、集中力もある。こんなワインを飲んでいるともう赤ワインなんていらないくらいの満足感に浸れます。

この日はムルソー尽くしでしたが、やはりコント・ラフォンはムルソーで抜きん出ている存在。

改めて見てみるとシャルムは1ha71aで1946, 1963, 1996のプランテーションとされていますから、古い株で70年、一番新しいものも20年程度となっています。クリマはCharmes Dessusとなっていますので、これはこの日に訪問したBuisson Charlesが所有しているクリマと同じですね。

さて、肝心のお料理ですが、空腹ではないので、ブルゴーニュ・スペシャリテの中から2人分オーダーしてシェアすることに。





グジュール



 Véritable Persille de Bourgogne Crème légère à la Graine de Moutarde


ジャンボンにパセリのみじん切りが入っているもの。
これは、普通でしたか。可もなく不可もなく。





 Poelon de Douze Escargots de Bourgogne a l'Ail et aux Noisettes

ブルゴーニュの定番、エスカルゴ


エスカルゴも無難に美味しかったです。以前にも書いたかもしれませんが、お店によってエスカルゴの大きさも違うし、オイルが違いますので、これも毎回楽しみにしています。オイルが美味しいところは本当に美味しいし、バケットにつけて食べると一流のガーリックバケットに変身します。

ワインとの相性も良いです。エスカルゴがオイリーなので、やっぱりリッチなシャルドネとは良い相性かと。






Filet de Volaille à l’Epoisses <Berthaut> Pate Fraiches


シェアしているので、たった3きれ。って、この頃にはもう満腹、結構キツい感じでした。
ヴォライユも美味しいですが、やはりエポワスを使ったソース美味しいです。プラが濃厚でリッチな味わいに。
ワインとの相性も勿論良し。ヴォライユもしっかりした肉質、そしてリッチなソースでシャルムとのリッチな接点が。Pulignyさんの目論み通りでしょうか? ブッフ・ブルギニョンも気になりましたが、オーダーしなくて良かった!




もうこれ以上食べれませんので、フロマージュもデセールもこの日はなし。カフェを飲んで、レストランをあとにします。

ボーヌだけでなく、ブルゴーニュは美味しいレストランが多くて好きです。それもブルゴーニュ料理を洗練させているとことが多いので、ソースが美味しく、毎回楽しみです。リヨンはクラシックフレンチもさながら、モダン・フレンチ、フュージョンが時代の流れで?流行りつつありますが、こういうシンプルなお料理の方がワインとの接点を見つけやすい気がします。


ということで、初日はこれにて、終了です。いや~濃い一日でした。

いよいよ、ドメーヌ訪問です。


ところで、同行させて頂いたPulignyさんもドメーヌ訪問の記事を書き始められた様子。
同じ訪問・旅をしているはずですが、格段詳細に書かれていますので、こちらで粗筋を、そしてPulignyさんの記事の方で詳細をお読み頂けたらと思います。



それでは、2軒目のドメーヌ訪問に参ります。



ドメーヌ入り口








お相手して頂くのは当主のパトリックさん。

以前、Pulignyさんが訪問した際にも英語を喋るのはおかしいとおっしゃられていたようなので、今回もPulignyさんからそのことを聞いていました。この手のフランス人は片言のフランス語か、喋ろうという気を見せれば大抵受入れてくれるものです。笑

・・・ということで、

「英語喋れますか?(フランス語)」と聞くと、
「ここはフランスなんだ。フランス語を喋るのが当然だろう。」と、おっ、これはPulignyさんに聞いていた通りの返しです。


そんなことを言いながらも英語で説明してくれるパトリックさん。実際、かなり流暢な英語でしたし、渋いダンディーなボイスでした。


先客と一緒に試飲していたのか、ちょっと酔い気味の様子ですが、全く問題なさそうです。
「前の客はリヨンからの友人だったんだよ。おっ、リヨンから来たのか、たまにリヨンに行くんだよ。」
どうやら、リヨンに友人や息抜き目的で頻繁に行っているようです。案の定、少し、片言のフランス語でも簡単にやり取りすると、

「Vous parlez Français? Très bien. (フランス語喋るの?いいね。)」と。

ということで、この後はほとんど英語で説明を頂きました というか、アメリカにも多くの顧客を抱えているはずですから、英語は頻繁に使っていると思います。


ドメーヌラインナップを確認すると、Bourgogne Aligoteから、Meursault, Chassagne, Puligny Monrachet, Corton-Charlemagne, Chablisまで造っています。赤はVolnay 1er Cru En Santenotsも(Pulignyさん情報)。

Pulignyさんによると、以前はChassagneなどは造っていなかったとのこと。なので、実は買いブドウではないかと推測しているとのこと。

当然ながら、このドメーヌ本腰はムルソー。そして、コルトンにも力が入っているようです。
ムルソーにはV.V, Tessons, L Goutte d'Or, 1er Cru En Bouches-Cheres, Les Charmes, Les Cras が並びます。


早速、地下のカーヴにおり、樽試飲を。

写真はありませんが、パトリックさんピペットを水道水できっちり洗ってから試飲に入ります。これも聞いていた通り。




① Bourgogne Hautes Coutures 2014
② Chassagne Monrachet 1er Cru La Romanée 2014


 ①はまだ微発砲を感じます。丸い印象ですが、柑橘を感じる心地好い飲み心地。樽からですが、クオリティの高さを感じます。②はやはり丸い印象を与えますが、酸が低めでフルーティー。

ここで、Pulignyさんがパトリックさんにブドウについての質問をすると、やはりChassagne, Puligny, Chablisからのブドウは買い入れているとのこと。特に、Chablis Grand Cru Vaudesirはパトリックさんお気に入りの畑とのこと。

この後のGevreyの訪問でもそうでしたが、結構ブドウを買っているドメーヌは多いなあ、という印象を持ったのでした。




試飲用ボトル達(全部試飲したわけではありません



  Dégustation par les bouteilles (ボトル試飲)
③ Bourgogne Hautes Coutures 2013
④ Meursault V.V 2013
⑤ 
Chassagne Monrachet 1er Cru La Romanée 2013
 Meursault 1er Cru Charmes 2013
⑦ 
Meursault 1er Cru Bouches-Cheres 2013
⑧ Meursault 1er Cru La Goutte d'Or 2013
⑨ Volney 1er Cru En Santenots 2013


おそらく、先客が試飲していったであろうボトルを我々も次いで試飲。つまり開栓が当日、1~2時間前だと思います。

は樽でも既にクオリティの良さを感じましたが、ミネラルを含みつつ
丸い印象をキープさせる非常に良い造り。オートクチュールを飲んだだけですが、'13のCote de Beauneは結構好みかもしれません。

流石にV.Vともなると縦方向のスケールが大きくなります。白いスパイス、それからややオイリーな香り。
一方で、
標高は260~310mでやや斜度のある畑で、柑橘系のニュアンスが強くなります。

Charmesは, 
dessus, milieu, dessousに3つの区画に分けられ、dessusはシャープで緊張感、milieuはより凝縮感と強さ、そしてdessousは柔らかくまろやかさをワインに与えるとのこと。Buisson Charlesが所有しているのはles Perrières dessous下部でles Genevrièresに近接したところの17aとのこと。樹齢は55年で1200本の生産。多くないですね。味わいは鉱物的なミネラルを感じます。これもかなり良いワインだと思います。

は⑥からやや北にいった畑。
La Goutte d'Orと隣接。argilo-calciare(粘土-石灰)の茶色の土地により傾斜が加わるとのこと(7-10%)。これにより水捌けが良く、ジュヌヴリエールやシャヴァリエ・モンラッシェを彷彿させるワインになるとこと(ドメーヌページより)。50-60年も熟成が可能とのこと。味わいはミネラルがややシャルムと比較すると下がったように感じました。林檎やパインのニュアンスがあるワイン。

そして、グッドール。所有はちょうど真ん中辺りとのこと。フィネスをスレンダーなボディに仕上がるとのこと。前回訪問時はこのグッドールが非常に良かったとのこと(Pulignyさん談)。しかし、これも美味しいかったのですが、前に飲んだシャルムと、ブッシェールが今回は非常に良く、見劣り(飲み劣り?)してしまいました。ですので、個人的は⑥と⑦が良かったです。


ここのドメーヌのスタイルは基本的にボリューム感のある丸い造りがベースにあるようです。そこにミネラルや果実が乗ってくるスタイル。新樽率も25-30%くらいで、低めに抑えていることでふっくらした印象を与えながらそれが無駄に(カリシャルによくある)広がることがない、巧い造りをしていると感じました。こういうワイン、確かにアメリカ人は好きそうです。


そして、この後・・・パトリックさんが「これも飲むか?」と。断る理由は勿論ありません。




 Meursault Le Tessons 1988(蔵出し、カビだらけ)


おお、初日にして古酒に出会えるとは!おそらく先客が開けていったもの。
「これは私のファーストヴィンテージなんだ。」

抜栓してしばらくたったから、ややトーンが下がり気味?でしたが、香りは熟成香がし、貴重な体験に。


このあとは、ちょっとおしゃべり。また、年齢の話になり、バースデーヴィンテージの話題に(前回のPulignyさん訪問時と同じ流れ?)。

それで、各々のヴィンテージを言っている間に、パトリックさんがなにやらごそごそ裏のボトルを探し始めました。

「あるよ。ほら。」

全員「えええ ◯▲※◎×△




⑩ Meursault 1er Cru Bouches-Cheres 1984


パトリックさん、抜栓時にコルクを折ってしまいました。コルクがもろくなっていたか、または酔っていたか、定かではないですが、コルクをボトルの中に入れて、なんとボトルを振って
ワインとともにコルク片を出しているではないですか!勿体ない



これが素晴らしかった。'84はあまり良いヴィンテージとはされていませんが、前述のTessonsとプルミエ・クリュとの力の差を見たような気がします。栗金団もあり+αのより複雑な香り。ネガティブな香りなど全くなし。酸もまだまだしっかりしており、糖度もありふくよかなワイン。とても30年以上前のワインとは思えなかったです。確かに、これであれば良い年のワインは50年も熟成可能かもしれません。


熟成が成功するとこういうことかと思い知らされました。パトリックさんに84年は難しい年ではなかったのか、と聞きましたが、「醸造は全く問題なかった。苦労したのは畑仕事だった。でも、ワイン造りが難しかったわけではないよ」と。


なるほど、確かに天候や畑への環境が厳しくなれば畑仕事はより手がかかるでしょうが、必ずしもブドウの最終的なクオリティとは別問題かもしれません。

熟成が成功したバックヴィンテージが少ないのは実は人がつくった環境が悪いからなのかもしれないと、世間で悪いヴィンテージとされているワインは扱いが悪くなるのでは?と、邪推してみたり。それ以前に、そこまで待てる人がいないのではないかと。
故に環境さえ整っていればあまり良くないとされているヴィンテージでも素晴らしい熟成を遂げるのだと。一般論のヴィンテージ評価は今回の旅でのPulignyさんとの議論の1つのテーマでもございました。


いずれにしましても、パトリックさん、素晴らしい、そして貴重なワインをありがとうございました。


今回は時期的なものもあり、まだ売れるワインがあるとのことなので、数本購入。やはり、人気があるようで夏前までにはワインは売れてしまうそうです。

我々はボーヌへ。タクシーで戻ろうと思っていた矢先、パトリックさんが「送っていくよ」と。

おお、ラッキー。ということで、最後の最後までパトリックさんにお世話になりっぱなしになったのでした。


ニュイサンジョルジュから電車でムルソーにやってきました。20分程度で移動できます。

実は、ムルソーに来るのは初めてでした。SNCFの駅ってどこも村の中心から離れていますよね。ムルソーも村の中心までちょっと距離があります。




ムルソー駅。ニュイ・サン・ジョルジュ、ジュヴレ・シャンベルタン駅もそうですが、駅前には何もないです・・・



歩いていると村のレグリーズが見えてきます。

若干、道を見失いがちなのですが、大体の方向で歩いていくと村の中心まで着けました。



この辺りが村の中心でしょうか。

午後もテイスティングがあるので、軽いものでランチを済ませたかったのですがお店がほとんど閉まっていて、サンドウィッチも買えない状況。仕方ないので、近くにあるレストラン&バーで済ませることに。


適当に入ったつもりでしたが、中は結構きちんとしていて、ちょっとしたレストランのようです。レストランの名前は失念。。。調べてみると、Hotel du Centreというホテルに併設しているレストランでした。どおりで。

アンプラで済ませようと思ったのですが、ムニュでお得なので、結局4人ともアントレ、アンプラで。



サーモンと根セロリのサラダ  

Celeriac(英), Céleri-rave(仏)。実は最近ハマっている野菜なのですが、見た目が悪いので人気がないのか、我が家もこれまであまり試しませんでした。でも、実は味も良いし、かなり使い勝手が良いです。シンプルなサラダですが、食感も良いし、アントレには最適。こういうのが美味しいです。野菜不足ですしね。




ハムにソース、マッシュポテト(la purée de pommes de terre)という何ともフランスの典型的なプラですが、ブルゴーニュってこういうソースが美味しいです。ハムはちょっとしょっぱすぎでした。ソースはシャルドネソース。

(Mme. Pulignyも同じプラでしたので)「どこのシャルドネ使っているのかしら?」なんて会話も楽しかったりします。



Mme. Burgundyが食べた鴨。カシスソースで。


これもたっぷりソースがかかっているのですが、ソースが美味しいです。付け合わせはフリットで、これも典型的なメニューです。


食事はささっと済ませ、少し村を散策し、ランデヴーの時間通りにドメーヌに到着しました。が、どうやら先客がいるようで、ちょっと長引いている様子。


そこへ、ちょうどカトリーヌさんでしょうか、
「ちょっと前にお客さんがいて、30分くらい待ってくれる?主人が案内するわ。」



ということで、しばしムルソーの畑を見学へ。



天気もなんとかもったので、気持ちよかったです。



あれがシャルムの木?

1er CruのLes Charmesのところに木が植わっているそうなのですが、奥に見えるのがそうでしょうか?
とうことはあの辺りがシャルム?そしてその向こうはピュリニー・モンラッシェ村があるはずですね。


そうこうしている間に、時間が過ぎドメーヌへ再訪問する我々でした。

そして、Buisson Charlesではこの旅最初のサプライズが待っているのです。



2015年、初のブルゴーニュへ3日間繰り出してきました。今回も勿論ドメーヌ巡りとワインを知ること、がテーマです。

なんと、今回はいつも読ませて頂いている素敵なブロガーPulignyさんご夫妻と夢の(笑)コラボ計画で3日間旅をご一緒にさせていただきました


あれは確か、2013年夏、Pulignyさんご夫妻がリヨンに訪問されたときに初対面し、ワインを通じて人が繫がった瞬間でした。初対面にも関わらず、話も弾み、なんとなくワインに対する感覚が似ていることを感じました(経験は全く違いますけどね
)。

実はこれまでに何度かお誘い頂いたのですが、都合が合わずにご一緒できずにいました。今回は年明けから何度もやり取りをさせていただき、できるだけ綿密に計画を立てることで充実した3日間の旅になりました。



記憶ができるだけフレッシュな間に記録というか、まとめ的に書いていきたいと思います。おそらく、近日中にPulignyさんもブログをアップされるでしょうから、同じ日程部分を異なった視点で見て頂ければと思います。おそらく、このシリーズが完結する前に追い抜かれそうな気がします




さて、今回は3日間で計6軒のドメーヌ訪問をしてきました。ランデヴーはこの時期はドメーヌも忙しくなってくるので大変なのですが、ここはPulignyさんに図々しくお願いして、結局1軒目のR.Chevillonのみこちらでアポを取りました。



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 Lyon-Beaune-------------------

ボーヌでPulignyさんご夫妻と待ち合わせ。長旅ご苦労様です。


ということで、1軒目はNSGにある、ロベール・シュヴィヨンです。

言うまでもなく、今日、このドメーヌはNSGで屈指のドメーヌになっています。先代のロベール氏が2003年にリタイアされてから現在は2人の息子、ドゥニ氏とベルトラン氏が兄弟でドメーヌを引き継いで運営しています。ドゥニさんが栽培、ベルトランさんが醸造担当。




ドメーヌの看板。



ドメーヌの中にある素敵なjardin

声をかけても誰もいないので、庭を横切って中まで入ると、人がいました。声をかけると、

「あれ、どっから入ってきたの?あっちは裏口だよ。笑」

おそらくベルトランさんがちょうどなにか作業を終えた所に我々がお邪魔したのでした。

「ちょっと待っててね。グラス持ってくるから・・・ハイ。」




ドメーヌ専用グラス。素敵ですね。


じゃあ、早速行こうと地下に案内してくれました。




カーヴ。


シュヴィヨンは現在NSGに8つの1er Cruを所有しています。

NSG Les Chaignots
NSG Les Bousselots
NSG Les Roncières
NSG Les Perrières
NSG Les Pruliers
NSG Les Cailles
NSG Les Vaucrains
NSG Les Saint-Georges


最初の2つのパーセルは北側、つまり村からヴォーヌ・ロマネよりの畑になり、その他は南側のパーセルです。一般的に評価が高いのは南側のパーセルのようですね。

色々お話をさせて頂きましたが、今回我々の訪問は実に運が良かったとのことで、「たまたま予定が空いていたから」訪問を受け入れたとのこと。笑 普段は訪問客が多すぎるので受け入れていないとのこと。ラッキーでした。


さて、さらに運が良いことに樽試飲もさせていただきました。試飲キュベは・・・
① NSG V.V 2014
② NSG 1er Cru Les Roncières
③ NSG 1er Cru Les Cailles
④ NSG 1er Cru Les Vaucrains
⑤ 
NSG 1er Cru Les Pruliers (2012 in the bottle)

①はフルーティーでピュアな印象。樽の時点で完成度がすでにかなり高いです。
②はスパイシーな香り、力強さと複雑性が1er Cruになって明確に加わったのがわかります。
③フェミナンでミネラリー。やや線が細めか。個人的には好きな味わい。
④③とは逆にマスキュランでミネラルのレベルはキープしながら、男性的な造りに。
⑤ボトリングされているとさすがにワインとして完成されています。香りも良く、やや鉄のような金属的なニュアンス。しなやかでフルーティー。


うーん、NSGでここまで美味しく造れるとは流石に完成度が高く人気が出るのはわかります。
今回の訪問を通してわかったことは、良いドメーヌは樽の葡萄果汁の時点でかなり美味しいということ。まだ、マロラクティック発酵中のワインも他のドメーヌで飲ませて頂きましたが、美味しい物は最初から美味しいということもわかりました。そのヴィンテージを最も反映している瞬間ではないかと思うわけです。


テイスティングのコメントの同じく、ベルトランさんもカイユはフェミナンでヴォークランはマスキュランなワインだよ、と。2014年は過去2年に比べると収量が増え、ワインのできも期待できそうです。・・・といっても、造り手が良いからか。2012年は収量が減ったようですが、葡萄の質は良いとのこと。

ワインはほぼ完売。今後も入手が難しくなりそうですね。





Les Saint-Georgesのマグナム。どこに出荷されるのでしょうか。

ドメーヌにバックヴィンテージが置いてあったりするのですが、どこへ行くのかと聞くと、多くは地元のレストランとのこと。村のレストランに行けばバックヴィンテージ飲めるかもしれませんね。
現在常勤で働いている人は5人とのこと。小規模ドメーヌながら今後にも期待です。

1軒目から出だしの良い大満足の訪問になりました。

お忙しい中、お相手してくださったベルトランさんありがとうございました。

Merci beaucoup M.Bertrand Chevillon!

次はムルソーへ向かいます。

アンリ・ジローのラタフィアを開けました。
2年前にメゾンで直接購入したもの。

アンリ・ジローのページによると30%シャルドネ、70%ピノ・ノワールの割合。シャンパーニュを造るときのセカンドプレスの果汁を使用とのこと。これは訪問していたときにも説明していました。その後、小さいオークバレルに移し、ソレラ方式でシャンパーニュを造るベストヴィンテージを用いて造ると説明されています(本当かな?)。











やや、オレンジがかりはじめの色。

シェリー香、熟成の進んだ香り、メープルシロップ、古い樽の香り。

口に含むと、エレガンスを感じる甘さ。甘すぎることもなく、ちょうど良い感じ。ピノ・ノワールの特徴からか、力強さを感じます。
フレッシュさよりも熟成して落ち着いた甘さに、力強さが備わっている、そんなワインに思います。その辺りがこのワインの狙いでもあるのでしょうけれども。





この日は、リヨンのLes Hallsで買ってきたフォアグラと一緒に。フォアグラも我々にはかなり重いので、これで十分。左がフィグ(無花果)で、右のピースがナチュール。パテに添えたジェリーはソーテルヌのワインで造ったジェリー。これが甘かった・・・

ワインとの相性は流石に良いです。フランスのノエルにはフォアグラは定番ですが、大体シャンパーニュかアペリティフの甘口ワインを飲んでいると思います。
フォアグラはしっかりしているので、甘口ワインを合わせるのであればこれぐらいしっかりしたワインを合わせたいかなと思います。


言わずと知れたピュリニーの名手、ソゼのピュリニーモンラッシェを開けました。

先日の残念な形でニュースになったルフレーヴと双璧を成すと言っても過言ではないドメーヌ。
ドメーヌはちょうど、村からピュリニーの畑に向かう道の最後の方に立派なメゾンがあり、そこを道なりに歩いていくとプルミエ・クリュ、グラン・クリュが広がっていくというなんとも好立地。

さて、'09。リリース当初は外れがないと思って結構飲んでいたのですが、最近はどちらかというとぽっちゃり気味で若干好みと離れているような気がします。
その点でも、今飲んでソゼの村名がどうなっているか、楽しみです。




'10vヴィンテージからラベルがシンプルになりましたよね。





濃いめのイエロー。

香りはさすがに良いです。ハーブや白い小石(caillou)を連想させる香り。ローストナッツ・アーモンド。オイリーなニュアンス。果実系のアロマはあまり取れません。

口に含むと、予想していたより重々しい感じではなく、凝縮した液質にも関わらずミネラルもあり、スタイリッシュに仕上がっています。グリップがしっかりしており、エネルギーも豊富に感じられるにも関わらず、グレープのような果実、清涼感のある味わい。重心は低めと言えますが、しっかしとワイン自体の骨格を保っています。

時間共にワインが向上してくるのも分かります。'09ですが、綺麗にぽっちゃり体系ではなくスタイリッシュに仕上げてくる辺り、流石だと思いました。
しかし、温度が上がり杯を重ねると終盤になって若干飲み疲れ感が出てきました。このあたりは好みによるものなのでしょうが。。。


最近、良いワイン、美味しいワインとは何かと考えたりしているのですが、ワインには数百~数千の分子が含まれています。このバランスが一般的に言われている「美味しい」ワインはequivalentな状態・もしくは通常のワインにはない状態なのではないかと想像してみたりしています。

いくつかの分子が突出して含有されていると特定の果実が目立ったり、もしくはバランスの悪いワインになるはずですので、分子の割合が上手くいくと複雑に、そして検出できる果実やアロマは実に難しく、しかし波が永遠と押し寄せてくるように異なる香味が秒単位でめくるめくのではないかと勝手に妄想しています。

そういう意味でこのワインは良い勉強になりました。

ブルゴーニュに戻ってきました。

ドメーヌから直接購入したもの。2年待って、今開栓です。
このドメーヌはシャンボールに4つの1er cru、モレにも1er cru,そしてピュリニー・モンラッシェも造っています。

ところで、このワイン、Les Beuax Brunsという名前がついていますが、正式な名前はあるのでしょうか?Bougogneの公式サイトで見ても、Les Lieux-ditsにも載っていません。1er cruにAux Beaux Brunsがありますが、これとは異なるはず。ドメーヌ独自のキュベということでしょうか。






明るめのルビー。まだ若い印象。

香りは熟したフレーズ、革、チェリーリキュールのようなアロマ、ややスモーキー。名前を体現しているのか、ナッツを炙ったような香りやトーストのような香ばしい香りも。肉桂のヒントも。

シャンボールらしく、しなやかな液質。赤い果実が凝縮した様な果実味。やや塩っけを感じるミネラル感、アフターにややスパイシーさを感じますが、全体としてシルキーでシャンボールらしさを保っています。

女性が活躍しているドメーヌだからか、フェミナンな印象を持たせるワインです(シャンボールだからだと思いますが)。
しかし、名前のようにブリュレまでいきませんが、ローストしたような香ばしさがあって、興味深いワインです。樽由来なのか、テロワール由来なのか、ちょっと知りたいところです。


ラングドックのワイン、AOC  CABRDESのドメーヌ・カブロールのヴァン・デストを開けました。

カルカッソンヌから北に位置するこのAOCは1999年に昇格したとのこと。
90%が赤、残り10%がロゼが産生されるとのことですが、地中海気候とボルドーからも近いことがあり、ボルドー系品種とともにシラー・グルナッシュ、それからサンソー等様々な品種が植えられているとのこと。標高は100~350mで、畑はタイム、シスタス、オーク、ラベンダーなどが近くのに生えている中に位置し、テロワールは例外なく、石灰と石の転がる大地とのこと。

AOC昇格からまだ15年くらいですが、品質の高いワインも造られているのでしょうか。








セパージュはシラー60、グルナッシュ30、カベルネ・ソーヴィニヨン10。



濃いめのガーネット。

オレンジのような柑橘系アロマ、スパイス、タイムやミント、なめし革、カシス、プルーン、針葉樹を連想させるアロマ。

口に含むと、流石に重めでガツンとパワフルなアタックにパワーを感じます。酸が低く、熟したブルーベリーや黒系果実、テロワール由来の乾いた液質が重いけれども野暮ったさを感じさせないワインになっています。
まだ、タニックではありますが、質感が柔らかく、ラングドックのワインとしては柔軟なワインだと思います。

南ローヌのドメーヌ、デュ・ジャスのシラファエルを開けました。

このドメーヌ、1978年にRaphael Pradelle氏が最初のワインを造ったそうです。おそらく、このキュベの名前はシラー(Syrah)とラファエル氏から付けたものでしょうか。
元々、ビオロジック思考で全て手作業で行うということを実践してきたようですが、2001年にビオのCertificateを取得。最近ますますビオ、ヴァン・ナチュール (Vin nature) が注目、流行っているような気がします。

さて、このシラファエルですが、シラー95%にヴィオニエが5%のセパージュです。北ローヌだったらコート・ロティと同様。面白いのはこのワイン、ヴィオニエがはいっているせいか、オレンジのアロマを強く感じます。







グラスの写真は失念。
色はガーネット。

シラーらしいパワフルなアロマ、スパイスの香りにオレンジピール、黒い熟したカシスなどの甘い香りも漂います。複雑。

思ったより口当たりはスムース。いわゆるパワフルなワインに見られるギスギスした濃いだけのワインではありません。じわじわとスパイスが感じられ、ここでも黒い果実とオレンジのニュアンス。重心は予想よりも低くなく真ん中。シラーが主体だけにパワフルですが、エレガンスもありフランスのシラーといったところでしょうか。



このオレンジをヒントに鴨をオレンジソースで。



鴨ってグラ(油)がすごく出るので、匂いも強いから普段あまり食べないのですが、たまに食べると美味しいですね。焼き加減も良く。
ソースはエシャロットを鴨のグラ炒めそこにオレンジを(今回はコンフィチュールを使用)。

ワインとの相性は良かったです。オレンジのニュアンスを持つワインに、オレンジソース、鴨にシラーで良い選択だったと思います。

ドメーヌ・テヴェノ・ル・ブリュン・エ・フィスのクロ・デュ・ヴィノンを開けました。こちらは試飲会で試飲して好印象でしたので、購入。

話が逸れますが、フランスの試飲会はINAO企画のテイスティンググラスで試飲を行うことが一般的なのですが、大抵このグラスで試飲して良い印象を持ったものを購入して自宅で飲むとそれより良いことが多いです。これは、試飲会自体のワインが長時間空いている可能性があることと、運搬直後で状態がもしかしたら荒れている可能性があると思っています。それから、大抵試飲会は何十~百ものドメーヌやシャトーが集まることがあり、色々なワインの香りが混ざり、またテイスターもいくつもテイスティングしているため中々正確な試飲が難しいことも寄与していて、そんなわけで、最近は良いと感じたワインはできるだけ自宅で開けようと努力しています。

さて、このドメーヌはMarey les Fusseyというボーヌの北、ニュイサンジョルジュとコルゴロアン(Corgoloin)の間の西側の位置にあるようです。ドメーヌ自体は1er CruもGrand Cruも所有はしていません。

Clos Du Vignonは7haのパーセルで、シャルドネとピノ・ノワールを植えているとのこと。どうやら12世紀から既に修道院が苗を植えていたとのこと。










明るめのルビー。リムはピンク。

フレーズのコンフィチュール、スパイス、金属、水を含んだ革のような香り。それから、土。

口に含んでも、アロマと一致するフレーズ、スパイスもあります。ミネラルと甘さのバランスが良く、重心はやや高め。チャーミングでシルキー、良い酸があり標高が少し高い印象を持ちました。

小さなドメーヌのようですが、こういうドメーヌも応援していきたいものです。余談ですが、ここのドメーヌの方と少し話をしたのですが、やはり'10は'09よりもブルゴーニュ生産者(少なくともニュイ)評価が良いようです。ここのドメーヌの方も'10の方がより、ブルゴーニュらしいピノ・ノワールを表現できているとおっしゃていました。