先月手に入れた「COSINA CX-2」というカプセルカメラ、ようやくフィルムを1本とり終えました。
久しくゾーンフォーカスのカメラを使っていなかったせいもあって、ピンぼけ量産してしてしまったのが非常に悔しいのですけれど、なかなかに趣のある絵を出してくれるカメラでした。
参考リンク:LOMO LC-Aが真似た「COSINA CX-2」を手に入れた
使ったフィルムは、ロモグラフィージャパンが販売するISO400のカラーネガ。おそらく、中身はコダックのGOLD400と同じではないかと踏んでいるのですが、フィルムケースがコダックタイプと言うこと以外に根拠はなかったりします。
CX-2で撮影する時、気をつけないとフォーカスゾーンを合わせ忘れることがあります。自分の場合、レバーでゾーン合わせするカメラを使ったことが無かったと言うのが大きな理由だとは思うのですが、ファインダー内の指標が薄れてしまっている事もゾーン合わせを忘れる原因になっている気がします。
とは言っても、ファインダーにゾーンの指標すら無い「AGFA OPTIMA Sensor」では殆どピントを外さなかった事を考えると、単純に「慣れていないから」と言うことに尽きる気がします。
描写傾向は「柔らかい」印象のレンズですね。最近のデジタルに慣れていると「眠い写真」という感じに見えるかもしれません。昔の写真を見ているようなそんな印象です。
発色は、割りと「見たままを写し取っている」印象で自然に感じる。これは、フィルムとの組み合わせで変わるかもしれないけれど、変に味付けされていないぶん好印象と言える。
35mmという比較的「広角側に振った」レンズなのだけれど、これも自然に見ている範囲に近い範囲を写し取る感じ。
CX-2コピーのLC-Aだと周辺光量落ちがあり「トンネル効果」が出るとのことだけれど、CX-2の場合はさほど周辺光量が落ちてしまうということもないようです。
ピンがぴたっと来れば解像感も悪くない。スナップ撮影に向いたコンパクトカメラとしては良好な方と思う。
若干レトロさを感じさせる描写ではあるけれど、晴れた日に撮影するとまた違った絵を出してくる気がしないでもない(作例はすべて雲天という条件です)
フィルムで撮っているのだから当たり前なのですが、フィルムらしい描写が良い感じ。
上の写真は水戸芸術館のタワーを撮ったものだけれど、デジタルだとこうはならない。もっとカッチリした感じに写る。カッチリ写るといかにもピントがビシッと来ている様に感じるけれど、フィルムの柔らかい描写でもピントはしっかり合う。フィルムの場合は銀粒子が整然と並んでいる訳でないので、ピントがしっかり合っていながら柔らかい描写が両立してくれるのではと思う。
AGFA OPTIMA Sensorのときもそうだったけれど、やはりフィルムらしい描写というのは良い。もう少しフィルムで撮る機会を増やしていきたいものです。