さて、ツアーで待っている強制イベントと言えば、そう”免税店”である。
この日はまずトルコ石の免税店に始まり、皮製品、陶器と次々に回った。
現地ガイドさんの言葉を借りれば「余裕のある人」向けのイベントであり、我々(あれ、複数形)貧乏若年層はおとなしく嵐が通り過ぎるのを待つだけである。

途中で寄った街のひとつが、イズミールである。<GoogleMap >
CLOUDNAUT-雲の旅人-

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トルコで第三の都市であり、シルクロードの交易で栄えた風光明媚な港町である。
しかしイズミールは街だけでなく、女性も美しいとガイド氏は言う。
なんでも、オリーブオイルのえくすとらばーじんとやらをよく食すのだとか。
この話、二回も聞かされた。

降りるなり、女性に目が行くのも仕方あるまい?

とは言え、トルコ人は男性も女性も基本的にカッコいいしキレイだ。
そんな方々が大都市に行って洗練されれば、文句などあるはずも無かろう。


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イズミールの見所はここ、コナック広場である。
中央に美しい彫刻の時計塔がそびえる。

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今回はコナック広場に寄っただけ。
15分程でイズミールを後にした。(激安周遊ツアーの悲しい所)
小高い山の上まで立ち並ぶ住居。
こういう所の路地、歩いてみたいねえ。上から港町を眺めたらどんな景色が見えるのだろう?
ふと、魔女の宅急便を思い出したりしていた。

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翌日。
起きだして外へ出てみると、まさに日の出の瞬間だった。
まるで太陽が地面から紅い翼を広げて飛び立つかのような雄々しい朝焼け。

エーゲ海を隔ててはるか大陸が広がる。その先にはシルクロード、インド、ヒマラヤ、中国大陸、東南アジア、南下すればアラブ、エジプト、アフリカ大陸。
パソコンやモバイル端末で地球全体を一瞬で見れる様な時代だけど、この陸地がどこまでも続いているんだなあと思うと、素直に大陸の大きさに圧倒される。これは島国にいるとなかなか感じられない感覚である。


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朝食もほぼバイキングである。
パンが美味しいので何種類か取り、チーズ、シリアルも数種類あるのを適当に混ぜて。黒い液体はコーヒーでなく、当然チャイである。
スイーツも用意されているが、どれもこれも甘い。甘すぎる程に甘いのでほとんど食べなかった。


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朝食を食べると、再び朝の散歩へ。
今日も最高の天気である。地元の人も散歩している。そして猫も。


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今日も太陽と月に歓迎された。昨夜の星も綺麗だったし・・・。
トルコの国旗には月と星が描かれている。そして赤色。
本当は違う意味があるのだけど、太陽と月と星の国。そんなイメージを持った。

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トロイの遺跡からやはり3時間程走り、アイワルクという街に到着する。<GoogleMap >
ここが今回泊まる街である。

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夕食は基本的にバイキングだ。
肉、魚、ご飯、パン、野菜と種類は豊富だ。

どこに行っても美味しかったのはパンとエフェスビールだった。
エフェスビールというのはトルコでビールと言えばエフェスという位定番のビールである。どこに行ってもエフェスビールしか見なかった。シェア95%といった所か。
確かにさっぱり軽めで美味しかった。油濃い割に薄味のトルコ料理とは良く合う。

逆に、イマイチだったのは野菜のドレッシングと香草料理だった。
ドレッシングはオリーブオイルとか、レモンとか、それを掛けた所であまり変らんよ的なドレッシングしかなかったのが残念だった。
更に残念たっだのは料理に何かと香草が入っている事があるのである。
鶏肉のグリルに入っているのは分かるが、ナスの和え物に入っていたり、ホワイトスープに入っていたり、じゃがいもとひき肉の炒め物に入っていたり。これが単体なら良いはず(たぶん)なのに、妙な香草が入っている事で、えも言われぬ不快感を醸し出すのだ。
同行の女史達は、これらを『例のモノ』と名付け発見次第報告、隔離していたのだった(何かと混ざっている事が多く、食べてみないと分からないのだ)。

夜、ようやく旅の一つの目的でもある、天体観測に向かう。



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                     エーゲ海の夜

トルコの夜は、8時半過ぎに日没となる為、真っ暗になるまでは極端な話、日付が変わる位まで待たないとならない。
10時くらいだったのでまだ若干薄明だったのだが、都市にいるという事を考えると日本より断然暗い。
写真で写すには街灯などが邪魔をしているが、地平線近くまで星が見えている事からそれが分かる。


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                     エーゲ海と夏の大三角

東の空から良い感じで夏の大三角が上がって来ていた。
明るい3つの点がお分かりだろうか。中心上方にあるのがこと座のベガ、左側真ん中付近にあるのがはくちょう座のデネブ、右側街明かりから少し上にあるのがわし座のアルタイルである。はくちょうはほぼ地平線と水平に飛んでいる。
天の川までは見えないが、5等星くらい見えている感じだった。
薄明が終わるまで見ていたかったが、明日も早いので切り上げる事にした。


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       アイワルクのホテルと北極星

トルコは緯度的には東北地方位に上がる。という事で、北極星の位置も心なし高く見えた。緯度以外にも、山が無いとか、空が地平近くまで暗いという事もあるのだが、カシオペヤ座がこんなに低い位置ではっきり見えるというのは、個人的に珍しいと思った。
ちなみに、下の大きなホテルに泊まった訳ではないので悪しからず。