エミリオプッチのしみぬき | クリーニングかんだ&メルモ  不入流(いらずりゅう)の師範 3代目奮闘記

クリーニングかんだ&メルモ  不入流(いらずりゅう)の師範 3代目奮闘記

東京杉並区・世田谷区で創業60年以上のクリーニングかんだ・クリーニングメルモを営む3代目の経営や技術(しみぬき・洗い)等についてのお話。ご相談も承ります。

皆さんこんばんは。今日も頑張りました!明日も頑張ります!

さて、本題へ。

昨今、この業界も曖昧な業者が増えてきていると思います。確かに水洗いすると縮み変形や風合いに変化が出てしまう服を水洗いし綺麗に仕上げるのって難しいのですが、難しい服を持って行くとできないって断られると思います。特にシルクやレーヨン、テンセルなど。

でも、プロ意識を持ったクリーニング店は、綺麗に型崩れせずに洗う事ができます!

当店でも同じく、今現在では私自身が元通りに仕上げ修復ができないと判断する服は水洗いはしません。その場合は例えば汗を取るのであればしみ抜きとドライクリーニングを組み合わせて洗っていくなどしていきます。

ドライクリーニングは綺麗にならないわけではなく、落とせる汚れが水洗いと正反対、ということなんです。当店でドライクリーニングしている服の衿や脇などが汚れて黄ばみ着られなくなったと言う服は開業以来一着もありません。

そして、水洗い、水洗いとクリーニング店が連呼すれば、なんだ、簡単に水洗いできるんだって思われても不思議はないですね。

そして依頼した服が汗になっていたからと水洗いをしてくれるまではとても良心的だと思いますが、家庭で洗っても大丈夫なものであれば良いのですがそのまま洗ったら不具合が出てしまったりするものをなんの説明もなしに水洗いして汗とっておきましたとお渡ししたら、この服は水洗いできるんだって思われるでしょう。

今回はそういった事ではないのですが、家庭での失敗はこれから増えていくと思いますので気をつけて頂きたいと思います!

画像はエミリオプッチのチュニックです。

素材はレーヨン100%で水洗い不可となっています。



Before写真→全体写真







Before写真。→拡大写真

実はこのエミリオプッチ、レーヨン使いを得意としているのか、当店が預かる服はレーヨンが多いです。

家庭で洗ったら色が滲んだと言うご相談。

レーヨン素材自体は水洗いしても変化が少なくとても良いレーヨンだと思いますが色が問題。
取っていく場合、シミ抜き台の上で小さく染み抜きをして取れる薬剤や方法を探しますが、
シミ抜き台上では薄くもならない物があります。

しみ抜きがよほど上手いお店以外、経験ないかもしれない。自信がなければ受けられないのが色滲み取りです。色滲みと言っても、紺色だから紺色に滲むと言うものばかりではないんです。

色は赤青黄色を混ぜあわせて作られていますので、その中の一部の色が溶け出すと黄色だったり赤だったりするんです。

よく見えないかもしれませんが白い部分は全体が青く染まっており、所々違う色の色滲みと色滲みではないシミがあったりします。


服を買う場合でも、私も経験ありますが、これは「家で洗えますよ」っと言われることがあります。

私はレーヨンのシャツでしたが、表示は水洗い不可。

なので表示では水洗い不可となっているけど

「レーヨンは水洗いすると縮むってよく言われるけど大丈夫?縮んだらお店に持ってきてもいいですか?」

っと聞いたらおそらく上司の方と話をし、これは水洗いできませんと訂正され、その後は近くに寄ってきませんでした。

でも、こう言われて購入し、洗ったら縮んだって事になってもお客様は自分でやった失敗と考える方が多いのでクレームになる事ってほとんどないんです。

例えばこの服なら後で染め変えて着られるとか勧められたりレンタルではなく購入を勧められたりするドレスなど、似たようなことって結構お聞きしていますが、あとで困るのはお客様です。ドレスの染め変えなど簡単に受けてくれるお店はないはずです。

アパレル業界のことは私にはわかりませんがクリーニング業界はよく知っています。

特に個人店は自分で仕事をやっているず。もっともっとお客様に説明をして行かなければいけないのでは?と思います。

このエミリオプッチのチュニックの色移りはシミ抜き台で移染処理をしても取れませんでしたが、取る事が出来ました。

取れないのは、この柄は染料ではなくプリント(顔料)だからです。

顔料は色の粒子を樹脂(接着剤)で貼り付けてあるため、毛穴にも入り込むほど小さい色の粒子が繊維の中に入り込んでしまうと取り出すことができなくなるため取れないんですね。

このプリントタイプの柄はエミリオプッチも得意ですがレオナールが一番有名なのでは?
レオナールのプリントは色、堅牢性も高く世界最高品質のプリントと言われていますが時代とともに方法が変わってきたのか、最近では色滲みが出てしまったものを多数見ています。

色滲みが出てしまう服を、色滲みさせないように洗う知識と技術、色の堅牢度が低い服の色を止め洗う技術。

普通に水洗いしたら色が溶け出してしまった時でも色が滲まないよう、、色滲みを防ぐ移染防止加工をして洗っていく技術。

縮み変形が極力出ないよう防縮加工をする技術、縮み変形が多少出てしまっても元通りに仕上げあられる仕上げ修復の技術。

プロだから当たり前と言われればそれまでですが、どんどん進歩していく技術を勉強していないお店にはできないことをしていくお店を目指します!ってなります!ってなってます!

水洗い得意としているクリーニング店は、昔にはない最新の技術や知識を取り入れて洗っています。

家庭ではできないことを当たり前にやっているのですが、クリーニング店だからできるということをお客様にもっともっと知って頂くことってとても大切なことだと思います。

もっともっと宣伝して、アピールして行くことで技術もアピールできるしお客様からの信用も信頼も得られ、クリーニング業界の発展にも繋がっていくのではとも思ったりしていますって
思います!

白い服を5年10年着ていても真っ白できれいな状態、色柄の服が5年、10年と着られるそんなお店へ依頼しているお客様は「サイレントサービス」をたくさんしてくれているお店だと思います。

after写真は、後日アップします。ごめんなさい。

不入流の師範が施す魔法のしみぬき・復元加工が出きるお店。10年以上前のシミも落とせる技術をもっています。染色補正も出きるお店。

当店では、郵送・宅配便でのクリーニングやしみぬき等を受付けております。一味違うクリーニング・しみぬきをお試し下さい。

また、下記のアドレスでしみぬき相談を行っております。

Cl_merumo_kanda_hanjow@yahoo.co.jp

クリーニングやしみぬき等でお困りの事がございましたら、ご気軽にご相談下さいませ。

杉並区・世田谷区で創業60年以上クリーニングかんだ・クリーニングメルモ

本社:杉並区下高井戸1-9-10

電話:03-3325-3315

当社のホームページ

http://www.sprasia.com/tv/user/clkanda/menu

Android携帯からの投稿