とうよう師が選ぶ大衆音楽100選-18 M.M.誌創刊20周年企画’89 | 偽クレモンのブログ

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〇メイド・イン・アイランド/久保田真琴と夕焼け楽団<現時点(1989年現在)での断面図を見せる50枚、の17>

 

久保田真琴は1949年京都生まれ、石川育ちの音楽家。1970年代初頭に’裸のラリーズ’のベーシストとしてバンド活動を開始。夕焼け楽団はそれと並行して活動した久保田冠のバンド。私は、久保田真琴と言えば、’80のサンディー&サンセッツと、’90年代の素晴らしいプロデュース作品群は大いにフォローしていたが、夕焼け楽団、裸のラリーズは、まともに聴いたことなかった。

このアルバムは’70年代のバンドの音源をリミックスしたもの。それが何故に’90の断面を表すのか?聴いてみなけりゃ分からない。じゃ、聴いてみる。画像が’デキシーフィーバー’というベストアルバムのジャケだが、音源はメイド・イン・アイランドだ。

キャプテン・バナナ -MADE IN ISLAND- [2020 Remaster] (youtube.com)

 

なるほど、’90,’80と久保田氏の音を遡っていけば極自然に辿り着けるサウンド。この曲はジャマイカ・ハワイ歌謡。久保田氏のことだから他にもいろいろな引き出が準備されていることだろう。がしかし、’70にこれを演ってたということには驚くが、これが’90の断面を見せるとは思わんな。’90の仕事に比べるとよく言えばシンプルだが、緻密さ、如何わしさが足りない。これよりサンセッツを入れた方がいいように思うが。ま、もう1曲。

カウボーイだった頃 -MADE IN ISLAND- [2020 Remaster] (youtube.com)

 

まっとうなアメリカンロックに如何にも日本人ヴォーカルという組み合わせは’はっぴいえんど’を彷彿とさせる。久保田氏は細野晴臣氏と親交が深いのであった。影響しあっていたんだろうな。当時からこの手の音を、ヴォーカルがなあ、等の意見をよく聞くが、私はそれはないな。この居心地の悪さを味わうべきだし、ヘタなヴォーカルは優れたサウンドの推進力なのだ。

ま、でも、このアルバムを改めて買おうか、とは思わない。

 

〇アンリミテッド/ロジャー<現時点(1989年現在)での断面図を見せる50枚、の18>

 

ロジャー・トラウトマン(1951~1999)はオハイオ出身のシンガー、ソングライター、プロデユーサー。’80初頭にザップというファンクユニットでデビュー。このアルバムは1987年リリースの3rdソロ。当時はユニットでもソロでも何度も来日し、MTVでも盛んにビデオが流れ、米ブラックミュージックの旗手的な存在だったような気がする。私が米ブラックに全く興味がないのよく知らんが。とうよう師はレビューで、’低迷が続く米ブラックミュージックで、本当のエンターテイナーと呼べるのはロジャー以外にいるだろうか?’とホザいている。おろ?プリンスは?じゃ、聴いてみる。

Roger - I Want To Be Your Man (Official Music Video) (youtube.com)

 

思いだした。やたらトーキング・ボックスを使う人だった。とうよう師は続ける’エレクトロなサウンドやトーキングボックスを使ってもサウンドがホットなのは、全てはエンタテインメントの道具となっているからだ’。。。私が米ブラックに対して言葉をもっていないので引用しかできない。でも、言われてみれば、MM年間ベストを無理やり聴いてみるシリーズで、ブラック担当の人らが選んでいたブラコンより遥かに聴ける。もう1曲。

Roger - Night And Day 1987 (youtube.com)

 

悪くない。この人のサウンドが鮮烈なのは、ヴォーカルが大して上手くないことも影響してないかな?無理やりそこへ持っていきたがる私だが、本当にそう思うのだ。もし自分がメッチャ歌が上手かったら?サウンドはおざなりになるに違いない。

 

じゃ、今日はこれくらいで。梅雨も近い。夏も近い。暑かったら迷わずエアコンですよ。