あなたの保険大丈夫ですか?将来の年金支給額知ってますか?直ぐに計算出来ますよ -263ページ目

保険に「中立・公正なアドバイス」はない

 「保険のプロが中立公正なアドバイスを行います」。ある銀行で手に取った、保険と資産運用に関する小冊子に書かれています。「無理なことは言わない方がいいのに……」と思います。私自身、10数社の保険を扱う代理店に勤め始めた頃、同じような発言をしていたことを、後悔しているからです。

 実際、保険業に携わる者のアドバイスに、中立・公正なものはないと思います。アメリカンファミリー生命保険(アフラック)が開示している、あるアンケート結果を例に引きます。2010年2月から12月にかけて行われた「がん」に関するイベントの来場者を対象に行われたものです(有効回答数は約1万3000件)。

 「交通費や入院なども含め、がん治療全般にどれくらいのお金がかかると思うか?」という質問に対するがん経験者の回答は、「50万円程度」が最多で約36%、「100万~200万円程度」約50%、「300万円からそれ以上」約12%、「その他」約2%となっています。

 イベントに参加できないくらい厳しい状況にある方の回答が含まれていない可能性などを想像してみる必要を感じるものの、「がん保険」で準備すべき保険金額を考える場合、参考になる情報だと思います。

 私は、50万~200万円程度の回答が9割近いことから、200万円を1つの目安にしたいと考えます。どこまでも安心を求めていくと、保険料が高くついて仕方がないからです。

 一方で、300万円を超える負担を余儀なくされている人たちが、約5%存在することを最重要視する同業者もいます。相対的に少数派であるとしても、経済的負担が重い人たちの役に立たなくて何の保険だ? という考え方です。

 双方の意見のどちらが正しいのか、私にはわかりません。ただ、それぞれの考え方の違いが明らかになるのはいいことだろう、と思うばかりです。そして、この2つの見解を踏まえたうえで、「中立公正なアドバイス」があるとしたらどんなものだろうかと考えます。両方の考え方に、「入らなくてもいいのではないか」という視点を加えて、3つの選択肢を等しく語ることでしょうか。

 しかし、お客様の相談相手が、複数の選択肢について、均等に時間と労力をかけてトーンを変えずに語った場合、お客様には嫌われてしまうでしょう。一般に、お客様が求めているのは、素早く提示される「結論」だからです。

 また、現実問題として、ひたすら中立公正を心掛ける売り手は、保険業界に残ることができなくなる可能性が大です。「相談は何度でも無料」としている業態では、限られた時間内に、どれだけ新規契約が獲得できるかが勝負です。出店や人材確保等にかかる先行投資や運転資金のことを思えば当然でしょう。

 銀行も来店型ショップも、「結論」を提示しないために、いつまでたっても「成約」が見込めない専門家を、雇い続けることはできないはずなのです。むしろ、マニュアル通りに、淡々とお客様の関心が高い商品を勧めることができる人材が重宝されても、不思議ではありません。

 保険金額設定の件は、中立公正が考え辛いことの一例にすぎません。ほかに販売手数料の問題もあります。ほぼ同内容の提案をする場合でも、保険会社によって手数料率が異なります。キャンペーン期間中は割増料率が採用されることなども日常茶飯事です。類似商品で報酬の差が歴然としている場合など、最初から手数料が高い商品だけを勧める者がいてもおかしくないでしょう。

 このように、営業現場の実情からすると、中立公正が「ありえない理由」ならばいくらでも挙げられる、というのが正直なところではないかと感じます。

 アドバイスを求めるお客様は、素朴に、それぞれの思惑を持った面談相手の「私見」を聞くつもりでいた方が、間違いが少ないはずです。

被曝量と健康

被曝量と健康

これまで何回か「被曝量の規制」について書いてきましたが、まだ「被曝しても大丈夫」というような議論があったり、こともあろうに電力の関係者が「大丈夫だ」という本が出たりしているので、ここでは音声で少し丁寧に解説をしておきます。
私たちが被曝しているのは電力会社が「毒物」をまき散らしたからであり、そのまき散らした当人が今頃(事故後)になって「放射性物質は毒物ではない」という本を出すのは言語道断です。
「takeda_20110901no.114-(5:43).mp3」をダウンロード
「takeda_20110901no.115-(5:56).mp3」をダウンロード
「takeda_20110901no.116-(6:09).mp3」をダウンロード

中部大学武田邦彦
(平成23年9月1日)

最近の食材汚染の状態・・・「神経質にならずに時期を考えて注意」が良い

最近の食材汚染の状態・・・「神経質にならずに時期を考えて注意」が良い
福島原発事故による食材の汚染も、最初は福島、いわき市などのほうれん草の汚染から始まり、水、お茶、牛肉などが話題に上ってきました。ここまで5ヶ月程度の動きを見てみますと、おおよそ理屈にあっているような気もします。
まず、第一に原発から放射性灰が空気中にばらまかれたので、それが地面に落ちるときに野菜を汚染しました。ひどい汚染でしたから4月の福島・茨城の野菜を食べた人はかなりの内部被曝をしたと考えられます。

しかし、すでに空気中には放射性灰は無くなってきたので、風で土の表面の灰が舞い上がる場合だけになりました。それも徐々に土と混じっていくので、今後は少しずつ少なくなっていくでしょう。私の「2ミリシーベルト作戦」の表にも野菜は食べてよい分類に入れました。

水は放射性灰が空気中から川の表面に落ちたときに汚染し、東京の水道にも出ましたが、それも徐々に収まってきています。日本の河川は水源地から川下までの距離が短く、流れも急なので滞留時間が短く、汚染も蓄積しないようです。地下水などの方が危険でしょう。特別な場合をのぞき、幼児でも水道水も大丈夫と考えられます。

このように、「汚染される時期に無理しない」というのが鉄則です。放射性灰も移動していきますし、日本の大地や川の特性もあります。またセシウムは少しずつ土の中にしみこみますので、空気中の灰が減って土の中に入り出すと葉物野菜はOKになり、次に根から吸い上げる汚染が始まるということです。

静岡のお茶は意外な汚染でしたので、産地も大きな被害を受けましたが、今では測定もされ、その量も大したことがないので毎日、飲んでも大丈夫になりました。このお茶は「どんな場所でも現在の日本では何が起こるかわからないので、産業の方も十分に注意が必要」ということを示しています。

牛肉も徐々に安全になっていますが、まだ不明朗なところがあり、しばらくは外国産を中心にするのが良いとおもいます。業者の方も放射性物質が入っているものは売ってはいけないということが骨身にしみてきますので、少し時間がかかります。

牛乳、乳製品も若干、表示するところがでてきましたが、まだ不安定です。乳製品は外国の物しか使っていないと言っていますが、それもやや工程上、怪しいところもあります。やはり「すべて情報を消費者にオープンにする」という業界の姿勢が見られるまで、要注意です。チェルノブイリで「意外なところから牛乳で小児のガンが発生したという教訓」は活かさなければなりません。

最近の注意点は、キノコ類、魚と海藻です。キノコは全体的に値が高いのと、魚や海草類は測定値がいい加減で、測定値のあるものはかなり高いということです。特に海藻で宮城沖から静岡沖、愛知沖ぐらいまで注意が必要です。魚もサバ、サンマなどが汚染されて来ましたので、十分な注意が必要です。

魚はストロンチウムが問題ですが、量が少ないので、空気中を飛ぶことはないので、北海道、四国沖、九州、それに日本海は大丈夫問うことになります。

お米は当面、2011年物(精米は今年でもOK)を食べ、暫く新米は北海道、九州などに限定して置いた方が安全です。測定値はそれほどひどくないのですが、最初に冒険をする必要はありません。またお米はまだ報道されていませんが、野菜などは偽装表示も見つかっています。
被曝による病気は「確率的」なものですから、「普通の注意(あまり神経質でなくてもよい。というのは病原菌のように体内で繁殖することはない)」を無理なく継続的にすることです。

中部大学武田邦彦
(平成23年9月1日)