論理不整合002・・・規制値と電気代
論理不整合002・・・規制値と電気代
事故が起こる直前までの被爆の規制値は、1)人(一般、子供、原子力作業者、医師)が1年1ミリ、2)原子力発電所境界が1年0.05ミリ、3)「これなら捨てられる=クリアランスレベル」が1年0.01ミリ、だった。そして、この値を基準にしてすべての設計、施工、運転、管理、測定などが行われていた。
特に注目すべきは、原子力作業者で1年20ミリの許可を得ている人についても1年1ミリの自主規制をして、そのために3万人の従業員を8万人に増やして、その人件費も電気代に入れていた。
つまり規制値が1年1ミリと1年100ミリでは、設備から人数まですべてまったく違う取り扱いになる。私の経験も考えると、もし1年100ミリなら電気代は2分の1(半分)になっただろう。すべての設計が緩くなり、安全設計が軽くなり、管理が弱くなり、人数が減り、測定器が激減するからだ。
1) 3月11日まですべての規制を1年1ミリでやってきた。最後の法律規則の改正は、2ヶ月前の2011年1月(電離放射線障害防止規則)である。
2) その結果、厳重な設計、管理が行われ、人件費も含めて世界でもトップクラスの高い電気代を払っていた。
3) 3月12日に事故が起こると、1年100ミリを主張する人が多く出てきた。その人は「これまで過剰な設備と管理で、高い電気代を払っていたのは不当だった」と言わなければならない。
4) 1年1ミリとか、土壌の汚染(1平方メートル4万ベクレル)などを違反すると法律に基づいて罰せられていた。
「規制値と電気代」はこれまで論理の整合性があったが、1年100ミリとなると、突然、論理不整合が起きる。
・・・・・・・・・
福島事故が起こってから、子供たちを被曝させるのに懸命な人が多く出現した。ほとんどが法律違反をしているのだが、今のところ逮捕されていない。野菜を売りたいから法律を違反して汚染されたものを売り、子供たちを被曝させても罰せられないというのは実に奇妙だが、今の検察や裁判所なら仕方が無いだろう。
しかし、電気代が高かったというのはそれとは別の「社会正義」の問題だが、電力会社の収益が「コストに比例する」というのを利用して、1年1ミリという「過剰な規制」を作り、「自主規制」を行い、コストを高くして、収益を増やしていた疑いもある。
どちらでも(1年1ミリ違反でも1年100ミリでも)、法律遵守、あるいは粉飾決算なみの正義に反する行為として、電力会社とそれを応援する人が「善良な国民」に復帰するのを望む。
中部大学武田邦彦
(平成23年11月20日)
事故が起こる直前までの被爆の規制値は、1)人(一般、子供、原子力作業者、医師)が1年1ミリ、2)原子力発電所境界が1年0.05ミリ、3)「これなら捨てられる=クリアランスレベル」が1年0.01ミリ、だった。そして、この値を基準にしてすべての設計、施工、運転、管理、測定などが行われていた。
特に注目すべきは、原子力作業者で1年20ミリの許可を得ている人についても1年1ミリの自主規制をして、そのために3万人の従業員を8万人に増やして、その人件費も電気代に入れていた。
つまり規制値が1年1ミリと1年100ミリでは、設備から人数まですべてまったく違う取り扱いになる。私の経験も考えると、もし1年100ミリなら電気代は2分の1(半分)になっただろう。すべての設計が緩くなり、安全設計が軽くなり、管理が弱くなり、人数が減り、測定器が激減するからだ。
1) 3月11日まですべての規制を1年1ミリでやってきた。最後の法律規則の改正は、2ヶ月前の2011年1月(電離放射線障害防止規則)である。
2) その結果、厳重な設計、管理が行われ、人件費も含めて世界でもトップクラスの高い電気代を払っていた。
3) 3月12日に事故が起こると、1年100ミリを主張する人が多く出てきた。その人は「これまで過剰な設備と管理で、高い電気代を払っていたのは不当だった」と言わなければならない。
4) 1年1ミリとか、土壌の汚染(1平方メートル4万ベクレル)などを違反すると法律に基づいて罰せられていた。
「規制値と電気代」はこれまで論理の整合性があったが、1年100ミリとなると、突然、論理不整合が起きる。
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福島事故が起こってから、子供たちを被曝させるのに懸命な人が多く出現した。ほとんどが法律違反をしているのだが、今のところ逮捕されていない。野菜を売りたいから法律を違反して汚染されたものを売り、子供たちを被曝させても罰せられないというのは実に奇妙だが、今の検察や裁判所なら仕方が無いだろう。
しかし、電気代が高かったというのはそれとは別の「社会正義」の問題だが、電力会社の収益が「コストに比例する」というのを利用して、1年1ミリという「過剰な規制」を作り、「自主規制」を行い、コストを高くして、収益を増やしていた疑いもある。
どちらでも(1年1ミリ違反でも1年100ミリでも)、法律遵守、あるいは粉飾決算なみの正義に反する行為として、電力会社とそれを応援する人が「善良な国民」に復帰するのを望む。
中部大学武田邦彦
(平成23年11月20日)
論理不整合・・・耐震・耐津波設計のない日本の原発
論理不整合・・・耐震・耐津波設計のない日本の原発
福島原発事故は、世界430基あまりの原発で、はじめての「通常運転時の大事故」です。「2番目でなにが悪いのですか?」という発言が話題になったことがありますが、「ビリ」なのですから本当に恥ずかしいことです。
国際的にみて日本だけが失敗をするようなときには、その裏に大きな「論理の不整合」があると私は思います。なにか、社会的な狂乱状態になり、日本人の力が発揮できなくなるのです。そこで原発の論理不整合を少し整理してみます。論理を整理するときには例外や細かいことにあまりとらわれず、本質だけを見るようにしてください。
・・・・・・・・・
1) 世界の原発で震度6クラスの地震地帯に建設されている原発は日本だけと言ってよい。
2) 地震や津波が来ないところで設計されたものは、地震や津波に対して十分な考慮がされていない。
3) 日本の原発はアメリカで設計されたものであり、日本の技術者が日本の原発を設計したことはない。
4) 「耐震設計」と「耐震補強」、「耐津波設計」と「耐津波補強」とは違う。たとえば、「防潮堤」は原子力発電所の耐津波設計が無いので、外側に波を防ぐ壁を作るというものである。
【結論】 論理の整合性から言えば、日本が独自に耐震・耐津波性の優れた原発を設計しないで、単に「防潮堤」などのその場しのぎの対策に終始していたので、福島原発は爆発した。
・・・・・・・・・
「防潮堤の高さを高くしたら原発は安全になる」ということも言われますが、上記の論理からは「安全になるはずはない」ということになります。たとえば今回の東海第二の事故のように、「どこからか水が漏れてきた」というだけで電源が泊まってしまうからです。
なぜ、「原発は海岸に経っていて、電気は塩水に弱いのに、電気関係の機器が地下にあるのか」というと、それは「津波など予想もしていない人が設計した」からです。私たちはここで「賛成・反対」という前に「論理は整合しているか?」に注目してみる必要があると思います。(久々、音声あり)。
「takeda_20111119no.306-(7:10).mp3」をダウンロード
中部大学武田邦彦
(平成23年11月19日)
福島原発事故は、世界430基あまりの原発で、はじめての「通常運転時の大事故」です。「2番目でなにが悪いのですか?」という発言が話題になったことがありますが、「ビリ」なのですから本当に恥ずかしいことです。
国際的にみて日本だけが失敗をするようなときには、その裏に大きな「論理の不整合」があると私は思います。なにか、社会的な狂乱状態になり、日本人の力が発揮できなくなるのです。そこで原発の論理不整合を少し整理してみます。論理を整理するときには例外や細かいことにあまりとらわれず、本質だけを見るようにしてください。
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1) 世界の原発で震度6クラスの地震地帯に建設されている原発は日本だけと言ってよい。
2) 地震や津波が来ないところで設計されたものは、地震や津波に対して十分な考慮がされていない。
3) 日本の原発はアメリカで設計されたものであり、日本の技術者が日本の原発を設計したことはない。
4) 「耐震設計」と「耐震補強」、「耐津波設計」と「耐津波補強」とは違う。たとえば、「防潮堤」は原子力発電所の耐津波設計が無いので、外側に波を防ぐ壁を作るというものである。
【結論】 論理の整合性から言えば、日本が独自に耐震・耐津波性の優れた原発を設計しないで、単に「防潮堤」などのその場しのぎの対策に終始していたので、福島原発は爆発した。
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「防潮堤の高さを高くしたら原発は安全になる」ということも言われますが、上記の論理からは「安全になるはずはない」ということになります。たとえば今回の東海第二の事故のように、「どこからか水が漏れてきた」というだけで電源が泊まってしまうからです。
なぜ、「原発は海岸に経っていて、電気は塩水に弱いのに、電気関係の機器が地下にあるのか」というと、それは「津波など予想もしていない人が設計した」からです。私たちはここで「賛成・反対」という前に「論理は整合しているか?」に注目してみる必要があると思います。(久々、音声あり)。
「takeda_20111119no.306-(7:10).mp3」をダウンロード
中部大学武田邦彦
(平成23年11月19日)
本当に加入すべき保険、いらない保険
あなたはそもそもなぜ保険に入る必要があるのか、本当に入るべき保険は何なのかを考えたことがありますか? 保険を上手に活用するためには、保険で備えるのが向くリスクと、保険以外で対応できるリスクをきちんと整理しておくことが大切です。
■保険の本来の目的は「緊急事態への備え」
これから「どんな保険に入るべきか」を考えていくには、そもそも「どうして保険に入る必要があるのか」を知っておかなくてはなりません。
「例えば自動車で死亡事故を起こしてしまって、数億円の損害賠償を求められたら、自力ではとても支払えないでしょう。このような『いざ起きてしまったら貯蓄ではまかなえないリスク』をカバーし、緊急事態に備えるのが保険の本来の目的です」
保険とは、「人生で起きてほしくないことが起きてしまったとき」に備え、その事態への対処のためのお金を受け取ることを目的に加入するものだといえます。こうした本来の目的に立ち返ってみて分かるのは、「起きてしまったときの経済的なダメージが大きいリスク」ほど、保険でしっかり備えることが必要だということ。逆に言えば、貯蓄などで対処できるリスクであれば、保険に加入する必要性は低いと考えることができます。
「ただし保険には『小さなリスクを上手にコントロールする』という目的もあるんです。例えば医療保険は入院に備えるためのものですが、入院は自動車事故のリスクと比べれば経済的ダメージが小さく、貯蓄で費用をまかなえるという人もたくさんいるでしょう。でも、『転職のために会社を辞めて収入が途絶えている』『住宅ローンの頭金を支払って貯蓄が大きく減ってしまった』といったときに入院することになったら、費用を工面するのに困ってしまうこともあるかもしれませんよね。お金をきちんと貯めている人でも、人生では『今、ちょっと余裕がないな』という時期があるもの。こうした“貯蓄残高の波を無理なく越えていくために、保険を上手に利用することも大切です」
■経済的リスクの大きさで重要度を比較
保険加入の目的を「経済的リスクに備えるため」と明確に意識すると、個々の保険商品のうち、どれが本当に必要なのかが見えてきます。
■保険の本来の目的は「緊急事態への備え」
これから「どんな保険に入るべきか」を考えていくには、そもそも「どうして保険に入る必要があるのか」を知っておかなくてはなりません。
「例えば自動車で死亡事故を起こしてしまって、数億円の損害賠償を求められたら、自力ではとても支払えないでしょう。このような『いざ起きてしまったら貯蓄ではまかなえないリスク』をカバーし、緊急事態に備えるのが保険の本来の目的です」
保険とは、「人生で起きてほしくないことが起きてしまったとき」に備え、その事態への対処のためのお金を受け取ることを目的に加入するものだといえます。こうした本来の目的に立ち返ってみて分かるのは、「起きてしまったときの経済的なダメージが大きいリスク」ほど、保険でしっかり備えることが必要だということ。逆に言えば、貯蓄などで対処できるリスクであれば、保険に加入する必要性は低いと考えることができます。
「ただし保険には『小さなリスクを上手にコントロールする』という目的もあるんです。例えば医療保険は入院に備えるためのものですが、入院は自動車事故のリスクと比べれば経済的ダメージが小さく、貯蓄で費用をまかなえるという人もたくさんいるでしょう。でも、『転職のために会社を辞めて収入が途絶えている』『住宅ローンの頭金を支払って貯蓄が大きく減ってしまった』といったときに入院することになったら、費用を工面するのに困ってしまうこともあるかもしれませんよね。お金をきちんと貯めている人でも、人生では『今、ちょっと余裕がないな』という時期があるもの。こうした“貯蓄残高の波を無理なく越えていくために、保険を上手に利用することも大切です」
■経済的リスクの大きさで重要度を比較
保険加入の目的を「経済的リスクに備えるため」と明確に意識すると、個々の保険商品のうち、どれが本当に必要なのかが見えてきます。