「はじめての認知療法」P.187より:
スキーマには、前向きのものもあれば、後ろ向きのものもあります。
前向きのスキーマというのは、「自分には問題を解決する力がある」「人はお互いに助け合うものだ」「失敗してもやり直すことができる」といったものです。一方、後ろ向きのスキーマというのは、「自分はダメな人間だ」「人は何をするかわからない」「ひとつでも失敗したらおしまいだ」といったものです。
(中略)
もっとも、誰でも前向きのスキーマだけ、後ろ向きのスキーマだけしか持っていないということはありません。その両方のスキーマがこころの中にあります。ところが、ストレスを強く感じると後ろ向きのスキーマの勢いが強くなってくるのです。ですから、自分のスキーマを理解して、ストレスを感じたときに自分がどのように考えるクセがあるかがわかっていれば、ストレス場面でうまく切り抜けて自分の力を発揮できるようになります。