セクシー田中さんの作者 芦原妃名子さん、栃木県内で死去 | 半兵衛のブログ

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2024年1月29日 かなりショッキングなニュースが飛び込んできました。          

「セクシー田中さん」の作者である芦原妃名子さんが自殺しました。文春オンラインによると、

 

◆ドラマ化にあたり日本テレビと小学館を通じて交わした約束

・原作は未完で結末が決まっていないので「必ず漫画に忠実に」
・今後の原作の展開に影響が無いよう「原作者が用意したものは原則変更しない」
・ドラマオリジナルが必要な時「原作者が用意したものを脚本家が想定すること」
・「原作者が脚本を執筆する可能性もある」

 

 

◆実際に起きたこと

・毎回、漫画を大きく改変したプロットや脚本が提出された。

・よくある王道の展開に変えれれてしまう。

・オリジナルの8話から10話は大幅に改変された脚本が提示された。

・9話10話は特に間違いが多く、作者は小学館を通して申し入れた。

・ドラマ終了まで脚本家と一度も会えず、ドラマの制作スタッフとも一度も話す機会がなかった。

 

作者「粘りに粘って加筆修正し、やっとの思いでほぼ原作通りの1~7話の脚本にこぎつけましたが・・・」

 

◆日テレが示した解決策

・ドラマプロデューサーの要望を作者が取り入れながら、作者が9話10(最終)話の脚本を執筆することに。

 

◆脚本を書く時間取れず

しかし、原作漫画の締め切りに追われていた作者は、短時間で脚本を執筆しなければならず、納得がゆく脚本を書けなかった。

 

作者「9話、10話の脚本にご不満をもたれた方もいらっしゃるかと思います。どのような判断がベストだったのか、今も正直正解が分からずにいますが、改めて、心よりお詫び申し上げます。」

 

◆xへ最後の投稿

行方不明の作者より1月28日にX(旧:ツイッター)に投稿があった。

「攻撃したかったわけじゃなくて。ごめんなさい」

 

◆死体で発見される

関係者が28日に行方不明届を提出し、捜査していたところ、29日、栃木県日光市の川治ダムで死亡しているのが見つかった。亡くなった状況などから自殺とみられ、自宅からは遺書が見つかっており、警察当局が死因や経緯を調べている。

 

◆日テレのコメント

〈芦原妃名子さんの訃報に接し、哀悼の意を表するとともに、謹んでお悔やみ申し上げます。2023年10月期の日曜ドラマ『セクシー田中さん』につきまして日本テレビは映像化の提案に際し、原作代理人である小学館を通じて原作者である芦原さんのご意見をいただきながら脚本制作作業の話し合いを重ね、最終的に許諾をいただけた脚本を決定原稿とし、放送しております。本作品の制作にご尽力いただいた芦原さんには感謝しております〉

 

◆脚本家のコメント

最後は脚本も書きたいという原作者たっての要望があり、過去に経験したことのない事態で困惑しましたが、残念ながら急きょ協力という形で携わることとなりました。

 

セクシー田中さん最終回について、コメントやDMをたくさんいただきました。まずは繰り返しになりますが、私が書いたのは1~8話で、最終的に9話10話を書いたのは原作者です。誤解のないようお願いします

 

今回の出来事はドラマ制作の在り方、脚本家の存在意義について深く考えさせられるものでした。この苦い経験を次へ生かし、これからもがんばって行かねばと自分に言い聞かせています。どうか、今後同じことが二度と繰り返されませんように
 

◆半兵衛の思うところ

セクシー田中さん秋ドラマでは一番記憶に残る作品でした。

原作未読なので、具体的にどのような改変があったのかわかりませんし、作者もかなり加筆修正をしたようなので、ほぼ原作取りと思われます。私がまず思ったのは漫画の実写化ドラマは過去に山のようにありました。

                                                                                                                          まず成功例では尾田栄一郎さんは約25年もの間、ONE PIECEの実写化にGOサインを出しませんでしたがNetflixと契約を結びました。その理由は、①ドラマに見合った十分な予算を確保②CGのレベルが最近になってようやく追いついてきたことに加え、③ネットフリックスに対して作者が納得しなければ公開してはいけない!という絶対的な契約まで結びました。 NetflixがONE PIECEというドラマを再現するために用意した予算は一話あたり26億円にもなり、原作をリスペクトしているスタッフ達が集まり実写化は大成功をおさめました。今後漫画のアニメ化や実写化はNetflixに大きく向かうでしょう。作者をリスペクトできないばかりか低予算でしょぼい番組しか作れないテレビ局は自然淘汰されます。

 

Netflixに比べると一般的にテレビドラマは一話あたり3000万円という低予算でつくられ、テレビ局の様々な事情で芸能事務所の押し売りや、恋愛要素入れたり、スポンサーの意向も加えられます。更に脚本家によりどんどん原型を留めなくなっていいきます。そんな中で原作者はうるさく口出す抵抗勢力としか見られません。こんなですから、自分の作品を守りたいならテレビ局での実写化はしないほうが良いということです。恐らく作者は契約(要望)がしっかりしているのでGOサインを出したのだと思いますが、実際には原作連載中で忙しいなか、脚本の手直しやオリジナル部分でも脚本を担当しなければならず、疲弊して不平不満が噴出し、ネットにそれを投稿していまい、そのことにあるいは後悔して、どんどん追い詰められていってしまったのだと思われます。私が言いたいのは、「テレビ局を信じるな!セクシー田中さんは十分感動させていただきました。」です。それと、小学館はもっと作者を守ってあげるべき!出版社は作者を守るプロなのだから。

 

 

 

 

 

◆海外のコメント

・私は理解できない。なぜドラマの脚本家がこんな偉そうな発言してるんだ?誰の作品だと思ってるんだ?なぜ彼女が亡くなる必要がある?日本では漫画家は神様のように扱われるはずだ。そうじゃないとおかしい。

 

・漫画家とアニメーターは最も日本の好印象をあげてる人たちだ。私たち日本の漫画のファンは神様だと思ってる。このドラマの脚本家ごときが何かを言っていい存在じゃない。

 

・日本のファンの書き込みを読んで泣きそうになった。彼女の作品が大好きで、本当に悲しい。どうか天国で安らかに。あなたのことはずっと忘れません。そしてこれからも漫画家が不当に扱われないことを願います。