Netflix作品 「 マリッジ・ストーリー 」 | 半兵衛のブログ

半兵衛のブログ

映画やドラマ好きなので映画やTVドラマのレビュー、ビートルズ関連の曲紹介や、古い洋楽ロック、気になるJポップスのレビューをしています。ペタは見ません、いいねを中心に訪問しています。

Marriage Story(マリッジストーリー)は2019年に公開されたNetflixのオリジナル作品

 

監督・脚本・制作 : ノア・ブルームバック(代表作:イカとクジラ)

上映時間      : 136分

出 演 者     : アダム・ドライヴァー / スカーレット・ヨハンソン 他

おすすめ度 ★★★★☆ 結婚よりも大変な離婚。

 

<ストーリー>

女優のニコール(スカーレット・ヨハンソン)と監督兼脚本家のチャーリー(アダム・ドライヴァー)は、かわいい息子がいる仲のいい家庭を築いていたが、夫婦の関係は少しずつ悪化していき、離婚を決める。円満な協議離婚を望んでいたが、ため込んできた相手への怒りを爆発させ、負けず嫌いの二人は離婚弁護士を雇って争う。

 

◆見どころ

男性視点からみると、ほとんど完璧とも思える旦那さんに、不満を覚える奥さん・・・お互いに円満な離婚を目指して弁護士を雇わないと約束していましたが、結局は雇うことに・・・・弁護士を雇うことによって、どうなるのか?? 離婚問題の行方は??

 

 

◆アカデミー賞ノミネート

今年92回めのアカデミー賞候補にNetflixの作品が24部門ノミネートされました。

「アイリッシュマン」が10部門でノミネートされ、この「マリッジストーリー」が6部門ノミネートされました。

 

◆Netflixの資金力

Netflixは動画配信サービスの会社なのですが、オリジナルの作品にも力を入れており、Netflixでしか見ることができない作品も多く、それが魅力になっています。 今までのオリジナル作品は一般受けしそうな大衆向け作品が多かったのですが、今年になって、アカデミー賞でも十分評価されるような作品を作っています。 

 

実はNetflixは映画会社より、資金力があるのです。  契約売上150億ドルのうち約80億ドルを制作に20億ドルを宣伝にあてているのです。  80億ドルは1ドル110円で計算して8800億円になります。一般的な大作映画が200億円程度ですので、いかに豊富な資金力であるか想像できるかと思います。ちなみに日本映画でお金のかかった作品とされている、シン・ゴジラの制作費は10億円程度です。

 

◆助演女優賞

スカーレット・ヨハンソン演じるニコルの弁護士のローラ・ダーンが、やたら、オーバーリアクションで、見ていて疲れる人なのですが、何故かアカデミー賞助演女優を受賞・・・・

 

最近の車のコマーシャルで「私、いちいち動きが大きい人、苦手なの」というのがありましたが、日本人には理解できない受賞かもしれませんねw

 

 

 

ネタバレを含む感想など

かつての離婚映画といえば、「クレイマー・クレイマー」が、有名でしたが、それと比較しても、なんら遜色のない作品かと思いました。

 

あの完璧とも思える旦那さんとも、結婚生活をつづけることができない人生の難しさ、裁判となると二人だけの問題と思われていたことが、たちまち劇場化する事。今までの生活に点数をつけられて優劣を競わされること。クライマックスのシーンはお互いの感情をぶつけ合うシーンでしたが、結局はこのお互いの感情のぶつかり合いが少し良い方向に向かった気がします。恐らくこの夫婦はこのような夫婦喧嘩をしたことがなかったのかと思います。最後には離婚解消が一番のハッピーエンドかと思われましたが、お互い別々の道を歩みはじめました。

 

裁判の決着としては、日本にはない共同親権という形になったようです。片方が子供を取ってしまうような形ではありませんので、いい制度だと思います。

 

またこの作品は個人の離婚という視点だけではなく、アメリカでの離婚問題も取り上げていました。

全米平均での離婚費用は13,800ドルと言われており、離婚により破産したり、カリフォルニアとニューヨークでの男女の取り扱いの違いなど日本では考えられないところです。

 

ウィキペディアによるとコメディー映画のカテゴリーのようですが、私は結構シリアスな映画だと思います。

 

演技もアクション俳優としての活躍の目覚ましい二人なので心配でしたが、素晴らしい演技でした。特に、ワンカットのシーン(怒鳴り合いの喧嘩シーン))で感情が高ぶっていくシーンが素晴らしいです。

 

聞いたところによりますと30回以上のリハーサルを重ねたそうです。通常リハーサルしすぎると感情が入らなくなったり、よそよそしさを感じてしまうようなのですが、徐々に言葉が乱暴になり、罵り合い、涙を流し、感情を爆発させるようす、視線の送り方どれも完璧でとても演技とは思えないような演技に脱帽です。

 

ところで、私が都内で働いていた頃、山手線で向かいに外人の女性がポツリと一人座っていたのですが、もう、あまりにも美しすぎて見てはいけないと言い聞かせながらも、もう、見ずにはいられない吸い込まれるような美しさで、チラチラ見てしまいました。 まだ無名時代のスカーレット・ヨハンソンが日本で映画「ロスト・イン・トランスレーション」の撮影時期と重なっていましたのでもしかしたら、スカヨハだったのかもと思いましたが、役作りのため一人で山手線はありえないですかね・・・