レスラー The Wrestler (2008年アメリカ映画) 主演:ミッキー・ローク | 半兵衛のブログ

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レスラー The Wrestler (2008年アメリカ映画)

 

主 演:ミッキー・ローク 

監 督:ダーレン・アロノフスキー

主題歌:ブルース・スプリングスティーン


★★★★☆ 星4つ


●あらすじ
1980年代に人気レスラーだったランディだが、二十数年経った現在はスーパーでアルバイトをしながら辛うじてプロレスを続けていた。ある日、往年の名勝負と言われたジ・アヤトラー戦の20周年記念試合が決定する。メジャー団体への復帰チャンスと意気揚がるランディだったが、長年のステロイド剤使用がたたり心臓発作を起こし倒れてしまう。現役続行を断念したランディは、長年疎遠であった一人娘のステファニーとの関係を修復し、新しい人生を始める決意をするが…


●制作経緯

制作会社は当初人気俳優のニコラス・ケイジを使い、手堅く稼げる映画を作ろうと考えていましたが、監督がミッキー・ロークを使うと猛烈に反対したため、製作費が600万ドルにまで削られる事となり、しかも公開日に封切りした映画館はたった4館でした。
しかし、最終的に興行は成功し、アメリカ国内だけでも4倍以上の収入をあげ、第65回ヴェネツィア国際映画祭では金獅子賞を受賞するおまけまでつきました。


●配役・演技について
この映画は落ちぶれたレスラーの人生を描いていますので、私はミッキー・ロークは最高の配役だと思います。

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というのは、ミッキー・ロークは1980年代、『イヤー・オブ・ザ・ドラゴン』、『エンジェル・ハート』など等で主演し、一世を風靡しました。

その後ボクサーへ転向の宣言しましたが、パンチの後遺症による整形手術、肥満による体型の崩れ、妻の薬物中毒とその売人への暴力事件などで、今までのイメージや風貌がすっかりと変わってしまいました。

それからは、その怪物のような風貌をいかしたチョイ役で映画に出演しほぞぼそと生活していました。

堕ちるところまで落ちた男、ミッキーの人生そのものが、この映画のストーリーとぴったりダブるのです。
この役をニコラス・ケイジがやったとしても、それはただの演技でしかなく、リアリティーにかけてしまうものになってしまうのではと思います。


そして監督の期待にこたえる為に、ミッキーは役作りのために3か月のプロレス特訓を敢行しましたが、肩、肘、膝を故障・・さらに、頸椎がはずれ、首も指も動かなくなるアクシデントに見舞われるほどそれは凄まじいものでした。
結果的に彼の演技は認められて、ゴールデングローブ賞 主演男優賞(ドラマ部門)などを受賞し、アカデミー主演男優賞にノミネートされ、彼自身の最高傑作となりました。


●子持ちストリッパー役のマリサ・トメイの演技は、
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いくら演技とはいえ、この映画、身内にみせられるのでしょうか・・・・と、心配になるぐらいの役者根性丸出しの体当たり演技でした。
その甲斐あって彼女もアカデミー助演女優賞にノミネートされました。




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