(今回も、私小山田が感じたことを雑多につづっていきます)


58.小節と不定節


次の3文を比べてみましょう。

(1)We believe that the man is honest.
(2)We believe the man to be honest.
(3)We believe the man honest.

意味は、「私たちはその男性が誠実だと信じている」ですが、形が違うことでニュアンスも多少異なります。

(1)は、関係節(that節)が続いていて、最も客観的に事実を述べた文です。なお、もしthatが無い場合は、ややより簡潔に述べようという話者の気持ちが入っていると考えられます。
(2)は、the man の主語に対しての述語がto不定詞の形を取っている「不定節」で、話者の主観的な意見を述べています。
(3)は、述語動詞が欠けている「小節(small clause)」続き、いっそう主観的で、やや感情が入ったニュアンスを含みます。

形の違いが、話者の表わしたいニュアンスを反映するという例でした。


今回も、私小山田が感じたことを雑多につづっていきます)


57.不定詞(定形動詞と非定形動詞)

「不定詞」(infinitive)という用語は有名ですが、「不」とついているからには、「定詞」があるのかと疑問に思ったことがあります。

その前に、動詞には「非定形動詞(infinite verb)」と「定形動詞(finite verb)」の2種類があります。
「非定形動詞」とは、主語の人称や時制では、「形が定まらない」動詞で、代表的なものに「to不定詞」「動名詞(gerund)」「分詞(participle)」があります(「準動詞」とも言います)。
いっぽう、「定形動詞」は、主語の人称や時制によって、「形が定まる」動詞です。

例:She wants to sing.

この例文では、wantsが定形動詞で、singが非定形動詞です。wantには、主語sheによって3人称単数現在のsがついていますが、singにはtoがついているので変わりません。

「不定詞」という用語は、この「非定形動詞」から来ています。
ただし、「不定形動詞」とは言いませんし、対義語に「定詞」なる用語はありませんが、「定形動詞」はあります。





(今回も、私小山田が感じたことを雑多につづっていきます)


56.単文、重文、複文



1.単文

主語(主部)と動詞句(述部)が1つだけの文。



例:

(1)He is a student.

(2)There are some books on the table.


2.重文

単文が、等位接続詞 (and, but, orなど) によって結ばれている文。

(1)I am a student but she is a teacher.

(2)You had better go now or you will miss the train.


3.複文

主語(主部)と動詞句(述部)を含む節が2つ以上あり、主節と従属節からなる文。

おおむね、関係代名詞を含む文や接続詞を含む文。



(1)I saw a boy who was dancing in the room.

(2)I was late because the train was deleyed.