(今回も、私小山田が感じたことを雑多につづっていきます)

 

78.2.not~because...の2つの意味に注意

 

not~because…には、次の2つの意味があります。

 

1.…だから~ない

a. She didn't attend the class because it was boring.

(彼女は退屈だったので、その授業に出席しなかった)
 

2.…だからと言って~なのではない

b.She didn't attend the class because it was interesting.

(彼女は、面白かったからその授業に出たのではない)

→She attended the class not because it was interesting.

 

aは、「彼女が授業に出ない」ことの理由として、「授業が退屈」ということを理由としていますが、bは「彼女が授業に出た」ことの理由は、「授業が面白いから」という理由ではなく、他にもあるということです(例えば、仲の良い友達に会える、など)

 

notの範囲を見極めることが重要という一例でした。

 

  

(今回も、私小山田が感じたことを雑多につづっていきます)

 

78.1.理由を表わす接続詞の使い分け

 

理由を表わす接続詞として、because, since, for, asがありますが、その使い分けをまとめます。

 

1.because:「~だから」という意味で、理由・原因を表す(主節の根拠を述べる際にも用いられる)。前後どちらにも置かれるが、新情報を述べるために後ろに置かれる傾向がある。

 

2.since:「~なので、~だから」の意味。前後どちらにも置かれるが、旧情報を述べるために前に置かれる傾向がある。

 

3.as:「~なので」の意味。付加的な理由を述べる際に用いられる。

 

4.for:「~というのは」の意味。主節の根拠を述べる際に用いられる。

 

 

【参考】

河原清志(2011)「英語“as”の多義の構造:接続詞の意味」『文化女子大学紀要. 人文・社会科学研究 19(2011-01)』p13-28.

田中茂範・武田修一・川出才紀編(2003)  『E ゲイト英和辞典』(ベネッセコーポレーション)

 

(今回も、私小山田が感じたことを雑多につづっていきます)

 

77.2.含意動詞

 

前回、実行した含みを持たない動詞を取り上げましたが、今回は実行した含みを持つ「含意動詞」を見ていきます。

 

(1)He remembered to visit the post office.

 

(1)は、「郵便局を訪れることを忘れずにいて、実際行った」というニュアンスがあります。この類の動詞には、avoid ~ing, fail, forget, happen, manage, neglect, refrain from ~ingなどがあります。

 

(2)We managed to achieve the goal.

(3)She avoided eating the food.

 

(2)は、「その目標を実際に達成した」ことになり、(3)は「その食べ物を食べることを避ける」という行動を実際に行ったことになります。もっとも、neglect、fail、refrain from~ingは、そもそも否定表現なので、toやing以下の動作を「行わなかったこと」を実現させたことになります。

 

前回とこの項、瀬田幸人(1997)『ファンダメンタル英文法』(ひつじ書房)参照。