このブログは、「英語語法講義~小笠原林樹先生の英語講義ノートから~」が元になっています。『日本人英語の誤用診断事典』(研究社)の著者でもある小笠原林樹先生(元文部省英語教科書調査官で、東大、早慶、日本女子大などで英語の講義を担当されました)のご指示のもと、2011年から教育や学習に役立つ英語に関する興味深い話題を紹介してまいりました(私こと小山田幸永が代筆を担当)。

 

しかしながら、10年ほど前から先生とご連絡が取れておりません。ここ数年は私が気ままに執筆してまいりましたが、このたび勝手ながら「英語語法雑学研究ブログ」として、再スタートすることに致しました。引き続き、よろしくお願い致します。

 

(今回も、私小山田が感じたことを雑多につづっていきます)

 

前回「信条」の英語として取り上げたcreedに通じる語として、今回はcreditを取り上げます。

 

名詞として不可算名詞「信頼」の意味があるのは有名ですが、

 

1.He is a credit to our family.(彼はわが一族にとっての誉れである)

 

というように、可算名詞では「名誉に思える人」の意味があります。また、

 

2.The credit for the success goes to the entire team. (その成功の功績は、チーム全体にある)

 

というように、「功績」や「はたらき」の意味もあります。

さらに、動詞として次のように使用されます。

 

3.The payment of 10000 yen was credited to our account.(代金10000円は、確かに私どもの口座に入金されました)。

4.They were credited with the development of a new medication.(彼らは新薬開発の功績が認められた

5.His success was credited to his unwavering efforts.(彼の成功は不断の努力による

 

5は、His success was attributed to his unwavering efforts.とも言い換えられます。

能動態では、attirbute A to B≒credit A to Bとなります。

なお、creditが「何かの功績の原因として認められる」のに対し、attributeはニュートラルに述べるという違いがあるようです(「エンジニアのための使える技術英語」参照)。

今回も、簡単な単語の意外な品詞用法の話題でした。

 

(今回も、私小山田が感じたことを雑多につづっていきます)

 

「信念」と「信条」を表す英語を紹介します。

 

1.He has a strong belief in English language teaching.(彼は英語教育において強い信念を持っている)

2.The laws apply to everyone irrespective of race, creed or color.(その法律は、人種、信条、肌の色に関わらずすべての人に適用される)

 

beliefは、「個人が強く信じていること」で、宗教的な文脈でも使われます。

一方creedは、「宗教や政治の団体やグループにおける共通の信条や教義や綱領」を指します。

また、ラテン語の語源がcredo(私は信じる)で、credit(信用)の語源credere(信じる)にも通じます。