欧米で大活躍しているハーデリヒのバッハを中心としたリサイタルを聴きに紀尾井ホールに行きました。今日はあらゆる点で驚愕の公演でした。13:30開場・14:00開演でしたが、13:35に紀尾井ホールに到着したら、かなりの大行列で、さらに会場に入ると、CD売り場も大行列でした。


今日はサイン会があることは、3日前の当ブログで予告していましたが↓、こんな行列になってるとは、予想してませんでした。


しかも、休憩時間もCD売り場から2階への階段あたりまでの大行列で驚きました。紀尾井ホールがオープンしてから、こんな行列を見たことがありません。

(サイン用CD購入の行列)


終演後もサイン会用のCDの行列ができていましたが、途中で完売してしまったようです。ハーデリヒは、当ブログでは昨年の8月のウィーン・フィル公演から注目していましたが、日本ではハーデリヒの知名度は低いのに、熱心なファンがいることに、驚きました。僭越ながら、また、手前味噌で申し訳ないですが、当ブログを読んで頂いている方は、注目の公演・行くべき公演をチェックできるようになってます。

昨年8月のウィーン・フィルでコンマスを務めたライナー・ホーネックさんによると「彼は本当に凄いヴァイオリニスト。音楽は自然だし、テクニックは驚異的だが、それがマシーン風にならない。素晴らしいよ」と紀尾井ホールのSNSに書いてありました。

(昨年8月のウィーン・フィル公演に出演したハーデリヒ)


今日のプログラム・ノートの執筆をされた寺西さんの冒頭のコメントは的を得ていて、「(ハーデリヒは)欧米では高い名声を得ているのに日本ではあまり知られていないという演奏家」とし、「音楽の友社のムック本『ヴァイオリン&ヴァイオリニスト』(2018年刊)には、ハーデリヒの項目がない」と指摘しています。確かに、日本の大手メディアでハーデリヒは取り上げられてませんし、雑誌「音楽の友」でも今回の公演は着目されてません。これは、日本の音楽ジャーナリズムの失態ではないでしょうか。欧米ではメディアで注目されていますし、ハーデリヒのウェブサイトのスケジュールを見ると、今年の6月まで毎週のように世界のどこかで公演が入っている売れっ子です。

(ハーデリヒの今後のコンサート予定)


(米国CBSのハーデリヒを取り上げた番組)


今日の公演は幸い完売でしたが、音楽評論家らしき方はあまりおらず、むしろ、若者向けのシート販売していた影響で、若者やヴァイオリンを抱えた方が多かったです。日本のクラシックファンの方で、今日の公演を鑑賞されなかった方は、かなり損したと思われます。次回は来年6月に来日予定のようですが、チケットは内容によっては即完売すると思います。これから飛行機に乗るので、リサイタルの内容は今日の深夜または明日、ブログを書きます。


《曲目》

J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番 ホ長調 BWV1006

コールリッジ=テイラー・パーキンソン:「ブルー/ズ・フォーム」

デイヴィッド・ラング : ミステリー・ソナタ〜第3曲〈悲しみの前〉

イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番 op.27-2

J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番 ニ短調 BWV1004

(アンコール)

J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第2番イ短調BWV1003より第3楽章アンダンテ