クラシック・オタクでおじいさんにも関わらず、新しいもの好きなのですが、1/24にサービス開始された「Apple Music Classcal」の配信サービスを早速使ってみました。というよりは、1/24の深夜に日が変わった瞬間に、筆者のiPhoneが勝手に自動的にApple Music Classicalのアプリをダウンロードし始めました。この事態が少し怖いです。クラシック音楽のアプリは、時代の最先端を切り拓いた「ベルリン・フィル・デジタルコンサートホール」がありますが、素晴らしい映像コンテンツが豊富ですし、使いやすいインターフェイスで、日本語版はきちんと整備されています。しかし、長年の改良を重ねてきましたが、ビジネス的にはあまり儲けはないようです。次に、昨年誕生したクラシック音楽界の雄である「ドイツ・グラモフォン」のアプリもいまだにイマイチで毎日、使いたいレベルには至りません。
そんな中、先日、記者会見を開いて発表した「Apple Music Classical」の配信サービスを早速試してみましたが、オープンしたアプリの最初の画面には聴いてみたいアルバムがあまりすぐに出てこないです。記者発表では、ウィーン・フィルの定期演奏会やサントリーホールと提携する話も出ていませんが、今の段階では、出てきておりません。下の画面集は筆者がこのアプリを立ち上げた時の画面ですが、聴きたいものがあまり出てこないんですよね。基本的には、自分で検索しないと聴きたい曲には辿りつきません。下記のネットニュースでは膨大なアルバムが収納されてると言われていますが、今のところ、細かく検索しないと、興味がそそるものが出てきませんが、アルバムの数は膨大です。コンサート予習用にマニアックな曲で、CDを持っていない時はかなり便利です。例えば、来月の都響のコンサートでバーンスタインの交響曲第3番がありますが、これを検索すると何枚かアルバムが出てきます。他にも、モーツァルトの「ジュピター」交響曲だけでも290種類のアルバムが出てきて、選びきれないほど出てくるのは壮観ではありますが、聴きたいものを選ぶのには少し手間がかかります。1960年から70年代のものが多く、最近の録音のものがあまり見つからない場合もあります。また、録音時のプロデューサーやエンジニアらの名前は記載されてますが、録音された年が書いてない点が問題です。録音がリリースされた日は書いておりますが、例えば、カラヤン指揮の曲に「2007年1月」と書かれていますが、これは困ります。収録された年と月日を書いて欲しいです。
このアプリがまだ試験段階で今後改善されるかもしれませんが、ベルリン・フィルのデジタルコンサートホールの方が、検索しやすいようになっています。このようなサブスク的なアプリは業界で上位2位以内に入らないと、最終的には終わりになるのが経営学の法則です。例えば、新聞のネット購読はせいぜい日経と、もう一つくらいしか読む時間はありません。フードデリバリーのUberEatsは各都市で上位2位にならないと、撤退する方針らしいです。そのため、ヨーロッパのプラハなどのいくつかの都市ではUberが撤退して、Woltなどの他のフードデリバリーのアプリが流行ってます。日本のクラシック音楽界のアプリで、どのアプリが上位2位に入って、生き残れるのかが今後注目されます。クラシック音楽配信サービスは様々ありますが、私の予想ではベルリン・フィル(映像)とApple Music Classical(録音)が優位ではないかと思います。
↓このApple Music Classicalの初期画面で聴きたいアルバムはあまりありませんでした。