2014年4月 消費者物価指数 大解剖 | くらえもんの気ままに独り言

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 本日は2014年4月の消費者物価指数についてのまとめをやってみました。以前、東京都区部の中旬速報について取り上げましたので、一応、その全国版ということで。


2014年4月 消費者物価指数 東京都区部 中旬速報

http://ameblo.jp/claemonstar/entry-11836112028.html


 データは例によって統計局HPから引っ張ってきております。

http://www.stat.go.jp/data/cpi/sokuhou/tsuki/index-z.htm


 さて、早速結果ですが


・CPI : +3.4%(前年同月比)、+1.9%(前月比)

・コアCPI(生鮮食品除く) :+ 3.2%(前年同月比)、+2.1%(前月比)

・コアコアCPI(食品・エネルギー除く) : +2.3%(前年同月比)、+1.8%(前月比)

(注:前月比は季節調整済みのものを引用しております)


 それでは、前回同様、消費税増税の与える影響を計算してみましょう。消費税非課税(家賃・保険料など)の分および5月徴収分から消費税増税の対象となる電気代などを除いて計算すると、それぞれCPI:+1.87%、コアCPI:+1.83%、コアコアCPI:+1.62%の分が消費税の影響で上がった分であると考えられます。


 以下、前月比のみを扱いますが、消費税影響分を引くと以下のようになります。


・CPI : +0.03%

・コアCPI : +0.27%

・コアコアCPI : +0.18%


 おおっ、消費税増税分を差し引いても物価は上がっているぞ!!


 と思ったあなたはおっちょこちょいです。東京都区部の中旬速報でも取り上げましたが、制度変更によって値上げとなった項目がございます。主なもの一つは高速道路料金です。もう一つは前回取り上げませんでしたが、公立高校授業料が値上げとなっておりました。


 それでは、この値上げ分も引いてみましょう。


CPI : -0.42%

コアCPI : -0.19%

コアコアCPI : -0.48%


 な、なんじゃこりゃーーーーーーー!!!!Σ(゚д゚;)


 た、たった一ヶ月でこんなに下がっているとは・・・。これは前年同月比ではなく前月比、つまり1ヶ月の変化ですよね。いや、単純に消費税増税を単純に価格転嫁できなかったということなのでしょうが・・・。まぁ、駆け込み需要が消え去ったわけなので、こういう結果になるとは思っていましたのですが。

 (単純計算はよくないですが、年率に直すとコアコアCPIでなんと-5.76%!!!)


 ちなみに全般的に消費税転嫁がうまくできなかった一方で値を上げたのが、ルームエアコン、シャツ・セーター類、ドッグフードといったところでした。


 あと、参考までに東京都区部の5月中旬速報では前月比(季節調整済み)で


CPI : +0.5%

コアCPI : +0.3%

コアコアCPI : -0.1%


 でした。ちなみに5月からの消費税増税分(電気・水道代etc.)を引くと


CPI : +0.36%

コアCPI : +0.16%

コアコアCPI : -0.19%


 となるようですね。これまた、年率に直すとコアコアCPIは-2.28%というとんでもない数値になるのですが・・・。


 4月以降、物価は爆上げ状態になっておりますが、コストプッシュ分はそれ以上であり、コストプッシュ分を除くと物価は爆下げ状態になっていた!というのが、今回のまとめでございます。


4月CPI、甘利経済再生相が「消費税の健全な転嫁」と評価

http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPKBN0EA03N20140530


 どうやら、政府はノー天気のようです(苦笑)


 しかし、現実はこうなのです。


働く世帯の実収入、7か月連続で前年より減る。4月は7.1%減少

http://thepage.jp/detail/20140530-00000005-wordleaf


4月全世帯の実質消費支出、前年比-4.6%・前月比-13.3%

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0E92H820140529


4月実質消費支出、前年比4.6%減 東日本大震災以来の減少幅

http://www.nikkei.com/article/DGXNASFL300FX_Q4A530C1000000/


 いやぁ、前回の5%引き上げの時ですら実質消費支出-1.0%だったのに、-4.6%ですか!? 

 前回との決定的な違いは今回はデフレ真っ最中なのに消費税を引き上げたというところですね。

 収入は減り、物価は上がり、そして消費は減る。最悪の展開ですね。まぁ、どうせ下級アヤカシのみなさんはアホみたいなアクロバティック擁護を見せてくれるのでしょう。


有効求人倍率、バブル後の最高値並み 4月は1.08倍

http://www.asahi.com/articles/ASG5Z04ZYG5YULFA02N.html

『ただ、正社員を希望する人でみると、有効求人倍率(原数値)は0・61倍で前月を0・04ポイント下回った。求人は依然、非正規が中心となっている。このため、企業が出した求人のうち、実際に採用に結びついたのは2割にとどまった。』

 

 雇用の質はやはり悪化し続けている様子・・・。


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