ローン滞納、増える任意売却 | Passのブログ (情報部屋)

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今後のサラリーマンの給与推移の動向は一寸先が闇の時代ですね。住宅ローンが払いきれずに競売や任意売却にもちこまれる件数がどんどん増えています。

数年前の当時の住宅金融公庫で取り扱っていた6年目から返済額が多くなる「ゆとり返済」の仕組みを選んだ方は、非常に今やりくりが厳しくなり、ゆとりローンのせいで、まったくゆとりが無くなってしまったというのは皮肉としか言いようがありません。

(以下引用)

○住宅ローン滞納、増える任意売却 競売よりも傷浅く(朝日)

http://www.asahi.com/special/08017/OSK201001080167.html

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給与カットで住宅ローンが返済できず、マイホームを手放す人が都市部で目立っている。東京、大阪、名古屋の3地裁が2009年度上期(4~9月)に扱った住宅など不動産の競売件数は、07年度下期の約2倍。不動産業界によると、少しでも高く売ろうと「任意売却」を選ぶケースも増えている。

不動産鑑定会社「三友システムアプレイザル」(東京)によると、3地裁が09年度上期に扱った土地、建物、土地付き建物、マンションの競売件数は計5271件。08年度の下期より525件多く、2704件だった07年度下期の約2倍に増えている。

理由の多くは、給与カットに伴う住宅ローンの滞納。一般的に金融機関は返済が3カ月以上滞ったローンを不良債権と見なす。その後も滞納が続けば、担保とする不動産の競売を裁判所に申請する。

だが競売で不動産を手放す場合、市場価格より3~4割安くなるとされる。このため最近は、任意売却で不動産を手放す人が増えてきた。

任意売却は競売が決まった物件について、債務者側が不動産業者などを通じて買い取り相手を見つけ、金融機関と交渉して競売を取り下げてもらう、という方法だ。

通常、競売で入るお金は債権者に全額渡ってしまうが、任意売却ならほぼ市場価格で処分できる。所有者が当面は手元にお金を残せ、引っ越しや新居の費用をまかなえる。周囲にローンを滞納したことも知られずに済むため、精神的な負担も少ないとされる。

三友システムアプレイザルのまとめでは、09年度上期に大阪地裁で競売申し立てが取り下げられた割合は、前年度下期の約8%から約12%に上昇。東京地裁分でも約11%から約18%に増えた。同社の萩野裕久専務は「任意売却の交渉が成立し、取り下げされた競売が多かったのではないか」と分析している。

住宅ローンコンサルタント会社「任意売却119番」(大阪)には08年1月から昨年10月までに、住宅ローン破綻(はたん)について約2500件の相談があった。相談者は40代が最多の34%で、50代が25%、30代が21%。年収別では400万円台以下が61%。滞納した理由については、46%が「収入減」をあげ、次いで多かった「離婚関係」(24%)を大きく上回った。

ただ、競売の入札がすでに始まっていると、金融機関が任意売却を受け付けないケースもあるという。同社の富永順三代表は「住宅ローン破綻は病気と同じ。早期発見、早期解決が重要だ」と話す。

◇京都の会社員、想定より200万円高く売却

京都府の男性会社員(50)の一家は昨年12月初め、13年ほど前に新築で買った3LDKのマンションを引き払った。中学生の子どもの学区が変わらないよう、1キロほど離れた借家に転居した。

夢だった「我が家」は、3人目の子どもが生まれたのをきっかけに手に入れた。価格は3200万円。住宅金融公庫(現・住宅金融支援機構)で35年ローンを組んだ。

男性は6年目から返済額が多くなる「ゆとり返済」の仕組みを選んだ。当初の返済額は毎月5万円、ボーナス時に20万円だったが、6年目からは毎月7万円、ボーナス時30万円。当時の年収は約600万円で、払えると思った。

状況が変わったのは3年ほど前からだ。会社の業績が低迷し、ボーナスは約20万円に半減した。さらに、2年前からはゼロになった。

公庫に掛け合い、ボーナス払いをなくし、月給から月々10万円を払うことにした。しかし、月給も1年半ほど前から3割近く減り、手取りは20万円台になったという。

徐々に滞納するようになり、昨年4月までの滞納額は60万円。7月の末、とうとう裁判所からマンションの競売開始決定通知が届いた。

地裁に公告されると、すぐ不動産業の数社が接触してきた。信頼できそうな企業を選び、男性は「任意売却」の手法をとることにした。

任意売却により、競売の想定落札価格より200万円ほど高い900万円で売れた。それでも、約1300万円の借金が残っているという。

妻は近所に「前々から売りたいと思っていたの」と言った。3人の子どものうち事情を知らない下の2人には「マンションが高く売れるうちに売ったのよ」と説明した。

男性は「先が見えないのは、本当につらい」と言う。しかし、「精神的には落ち着いている」と語った。(鈴木剛志)