現在、日本では将来考えられる社会問題として、「財政破綻」と「年金・医療費の破綻」について指摘されています。私はそこに、マンションの「修繕積立金の破綻」も加わってくると考えています。いずれも、20年後には1戸当たりで数百万円の負担を強いられる試算がなされているもので、私はこれを「日本の三大破綻」と呼んでします。
政府債務が1,000兆円を超えているなかで、財政破綻や年金・医療費の破綻に対する資産額に比べれば、修繕積立金の破綻はその試算額が少ないレベルに感じますが、それでも1戸当たりで数百万円という単位でお金が足りなくなるという試算をされているものは、ほかにそうあるものではないと思います。
ここで、「破綻」という少し過激な言葉を用いていますが、それは、将来お金が著しく不足することが見えていて、今の修繕積立金のままだと修復ができなくなり、行き詰まってしまうことを意味しています。それほど、ほとんどのマンションにおいて、将来必ず修繕積立金が逼迫し、大幅に値上げしていかなければ修繕ができなくなることが見えているのです。
そして、修繕積立金を値上げせざるを得ないのは、もとを正せば、デベロッパーが新築時に修繕積立金の設定を安くして販売するために起きていることです。そもそも長期修繕計画自体が破綻しているわけです。言い方を変えれば、「もとから破綻すべくして、計画通りに破綻している」といえるでしょう。
「管理会社の“売上予定表”が破綻しているから修繕積立金の値上げをする」なんて、非常におかしいことだと思いませんか?