続・雷電 | Sound@Cinema

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さぁ、続いて後編となる”続・雷電”を見ていきます。

 

まず非常に気になったのは、本編には尾崎士郎氏の

原作がベースとなっており、どこまで史実に忠実か?

という点ですが、相当に調べてみましたが最早全く

出典が無いので不明でした。

 

雷電に関しては、史上最も強かったであろう力士

という事しか判らないので、本編で中心となって

いる”おきん”との純愛は一体全体どうなのか?と

野暮な探りを入れてみましたが無駄でした・・・

 

という訳で、純粋に物語を楽しみましょう!

 

まず、前編よりも画質が上がっていました。

単純に残存フィルムの状態が良かったのでしょう。

 

ストーリーは、おきんと駆け落ち心中を決意

したところで終わった前編からの続きです。

 

後編は関取になり、抱えの諸大名や贔屓筋から

の圧力や介入により相撲人生が右往左往し、

おきんとの純愛も同様に不安定になりつつも

力士として順当に強くなっていく模様が中心です。

 

 

 

 

なんせ関心するのが、こんなに撮影効率が悪い時代に

相当に工夫を凝らしている点です。

 

最早これは映画職人、中川信夫の技ですね。

 

そして撮ってる方ばかりか、演じている方も

レンズがどこまで空間を削って構図を作っているか?

照明の当たりで自分がどのように見えるのか?

セット撮影の際の同時録音用のマイクが

どこから吊られているのか?よーく判った上で

まな板の上の鯉になっているのが伺えます。

 

大変だけど良い時代だよね。

 

なんだか羨ましいし、必死なのが画面から

ヒシヒシと伝わってくるので、この現代に

おいて鑑賞していても全く持って遜色無く

観られる事は本当に驚異的でした。