シルバートン・シージ | Sound@Cinema

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))) Cinema Sound Works シャチョーの日々 (((
映画の音響技術評価などをプロ目線で、車系もたまにw
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1980年1月25日に実際に起こった事件に

着想を得た南アフリカの作品です。

当時、この国には白人支配に抵抗する”MK”

と言う組織が在り、インフラ破壊含め白人

が利便性を得る様な施設や物を妨害行為で

破壊してきた歴史があります。

 

白人に言わせればテロ行為ですが、黒人系

に言わせればアパルトヘイトへの激しい抵抗です。

或る日彼らは石油施設の工作を計画しますが

内通者により計画は警察に筒抜けになり、
実行寸前で警察から追われ、銀行に逃げ込んで

立て籠もり人質を盾に脱出を試みますが・・・

大筋はこういう事ですが、昨今の多様化と

差別に関する世界的なヘイトにより、本来

ならば黒人系のテロ行為として白人側が

アクション映画に仕立てる物を、逆の視線

から捉えた物でした。

 

背景を良く理解していないと、ただの珍しい

娯楽作に成り下がりそうですが、この作品

には不当差別への叫びと強いメッセージが

内包されています。

 

と、大きな目線で受け入れてみましたが

冒頭の逃走シーンの迫力から、一転銀行に

立て籠もってからの進展が長く薄く、展開

としては平々凡々で今一つかなぁ・・・

まぁ実話がベースなんで仕方が無いんですが

島国の私達には馴染みの無い問題なので、

作品内の黒人系の怒りは余り届きませんでした。

 

それでも抵抗側の目線で作品製作出来た事は

とても良い事だと思います。アフリカ系を

中心に強い支持が集まれば、一石投じた事に

なると思います。